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beseem, beset, beseech, bereave, bequeath
辞書をチェックしていて、ふと気がついたのですが、 beseem, beset, beseech, bereave, bequeath など、be で始まる動詞は、みな、他動詞用法しかないようです。 これはなぜなのでしょうか? また、語源的には、みな、be+語根 と言うように考えていいのでしょうか。その場合、beは普通のbe動詞の意味だと取るのでしょうか。
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もう少し補足いたしますと 1.古期英語では前置詞の'by'は bi[bi:] または be[be] 、 be 動詞の直接法未来および仮定法現在は beo[be:o], bist, bith, beoth / beo, beon 、接頭辞は be- 2.中期英語では前置詞は by/bi[bi:]、 接頭辞は by-/bi-[bi]、 be 動詞の形は be[be:],ben[be:n] 3.be- が造語力を持ったのはおよそ17世紀までで、現代では obsolete な動詞も多くあります。先の回答に書いたように多くの、時に相反するような意味を持つということは逆に言えば be- の持つ核となるイメージがすでにぼやけていたということであり、以前からある語に習い他動詞を作ったり強意の動詞を作ったり分離の意味を持つ動詞を作ったりしていたと考えるしかなく、現代ではただ過去の遺産を使っていると考えていいのではないでしょうか。確固たる核イメージがあれば今日でも造語力があるはずです。また形が be- ということもあります。 beseech にしろ become にしろこれらはこのまま現れますが be動詞が be の形で現れるのは仮定法現在、助動詞の後、不定詞、命令法などです。たとえば I besought... と言うようなときにこの <be-> の部分に be動詞のイメージを喚起されるのかという疑問があります。もちろんその動詞を知らない人なら A: I besmeared... B: You? Be? Smeared? ...What? ということもあるでしょうが、同じあるいは近似した発音や綴りだからといってイメージがわくものでしょうか。 ともかく歴史的に be- と be は関係なく(前置詞 by と be- の関係もはっきりした文証はなくいかなる経緯で接頭辞になったかは分かりません)現代人が be- を持つ動詞にどのようなイメージを持つかは別に調査研究が必要なものです。個々人にいろいろな感じ方はあると思いますがまだ軽々に言う段階ではないと思います。 ----------------------------------- PS 今これを書いている時点(16日3時40分頃)でお礼メールが届いていません。何らかのシステム障害があるのかもしれません。
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- trgovec
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接頭辞の be- は 1.自動詞に付けて他動詞を作る belie「あざむく」bespeak「話しかける(詩語)」 2.形容詞・名詞に付けて他動詞を作る befriend「助ける」bedim「曇らせる」 まずこの用法から他動詞が発生します。さらに 3.all over, completely besmear「なすり付ける」befuddle「酔いつぶれさせる」 4.off, away from behead「打ち首にする」bereave「奪う」 3、4は必ずしも他動詞を発生させるわけではありませんが確かに他動詞が多いようです。自動詞の例:befall「(よくないことが)起きる」 ----------------------------------------------- この be- は語源的には by と同じと考えられており、事実中期英語では 'by' と同じように書かれており(もっとも 'by' 自体古期英語では bi や be と綴られていたのですが)書き分けができたのは近代以降です。 ただし、この接頭辞自体かなり古いため 'by' との意味的なつながりは既に分かりにくくなっていて、上で示した4つの機能を持つ接頭辞というくらいにしか感じられていません。 「be+語幹」の形をしているものには少数の例外があります。 begone「立ち去る」 beware「用心する」 これらの be はまさに be動詞で、もともと2語つまり「Be gone! いなくなってしまえ」「Be ware! 気をつけろ」という命令文からできたものです。そのためこれらの動詞には原形と命令法しかありません(命令のときには「間投詞」とする見方もあります。 beware についてはもう一つ接頭辞の be + ware という動詞(警戒する)もあり形が似ていたため融合してしまったとも言われます)。
お礼
ありがとうございます。 さすが博識のtrgovecさんですね。 自動詞があることに気がつかないまま、「be で始まる動詞は、みな、他動詞用法しかない」と書いてしまいました。 ご回答で示していただいたものを見ると、be+語幹 で、「語幹で表される状態に置く」と言う感じがして、それなら、普通の受身文と同じような感覚なのかなとも感じるのですが、そう言った理解ではよくないでしょうか? また、もしそうなら、なぜ他動詞用法が多いのでしょうか。普通の受身文と同じで、主語がそう言う状態になるとした方が、素直に使えるような感じがするのですが、なんとなく疑問です。 重ねてありがとうございました。
お礼
ありがとうございました。 >現代ではただ過去の遺産を使っていると考えていいのではないでしょうか。確固たる核イメージがあれば今日でも造語力があるはずです。 納得いたしました。 確かに、造語力と言うものを考えると、接頭辞として意味のあるものかどうかが判断できるのですね。いい勉強になりました。 重ねてありがとうございました。