「頭がよい」という言葉の中には、いろいろな意味がつまっています。そして、全ての要素において、他人を圧倒して優れている人とか、他人と比べ物にならないほど劣っている人というのは、脳神経系の病気の持ち主でもない限り、めったに存在しないのです。
わたしは、他人の心理状況を読み取る能力が高いものの、くりあがりのある2桁の足し算・引き算も暗算では解けない人間です。これは本来、小学校のレベルですよね。父方祖父は全く逆に、倉庫に入った瞬間、積み上げられた四角い缶の数を即時に計算する能力がありました。それも、きれいに四角形に積んであるわけではなく、ところどころに、すでに持ち出した缶により欠けている部分があっても暗算してしまうのです。しかし、父方祖父は、少々KYでした。かつて同僚であったある女性は、与えられた仕事を高いレベルでこなし、かつ、基本を忘れずして自己主張もするという点では非常に優れていました。しかし、彼女は、仕事上における尊敬感情と恋愛感情の区別が出来ない人であるという弱点がありました。彼女がかなり露骨に私を誘っていた時、これはまずいな~と思って、鈍い男を演じて帰りました。何しろ、彼女にはこの前例があることが、社内でかなり広く知られており、その結果がどのようなものだったかも想像がつく状況でしたので。高校の同級生である男は、辛らつな社会批判とブラックジョークのセンスを持っていました。しかし、その能力を差別的に使った時、教師は筆跡鑑定まで行って証拠固めをし、本人を厳しく叱責しました。
勉強に才能による差があるのは事実です。また、得意分野・不得意分野が人間にはありますから、ひょっとしたらsesu_2005様は、電気に関する勉強や、資格試験の出題傾向と合わないタイプなのかもしれません。しかし、それをカバーする方法はあります。まずは、結果を教師に見てもらい、どこが弱いのかを指摘してもらいましょう。そして、弱いところは本質的に自分には合わないのだと感じたら、テストの直前になって必死に丸暗記し、テストが終わったら忘れましょう。本当は自分でも面白いと思っている分野なのに出題傾向が合わないと感じたら、普段は図書館や本屋の新書コーナーに立ち、知的好奇心のおもむくままにたくさん本を読んで、テストのたびに教師につめより、「どうしてこれだとバツなの?」としつこく質問しましょう。
勉強というものは、自発性がなければ伸びません。しかし、それを出題傾向という型にはめ込んでしまうのが、資格試験の現実なのです。この自発性に基づく自分の興味分野の探求と、出題傾向に無理やりスタイルを合わせて慣れるという行動を高いレベルで統一した時、成績というのは、自然に上がっていくのだと思います。
お礼
朝勉は効率いいっていいますよね。