こんにちは。昨年の5/4のご質問以来ですね。
1.「人見知り」という単語はおっしゃる通り、「人」+「見知り」の連語になります。
なお、「人見」+「知り」という連語は単なる推測で根拠はどこにもありません。どの辞書にも「人+見知り」の解釈で出ています。
2.「見知り」は「見知る」の名詞形で、「見知る」は平安時代から使われている古い動詞で、意味も現代語と同じになります。
例:
「恨み言ふべきことをも、見知らぬさまに忍びて」(源氏物語)
3.「見知る」の意味は
(1)「見て理解する」「見て区別できる」
(2)「人とつき合う」「交際する」「面識がある」
となります。
4.「人と面識を持つ」という意味なら「人見知る」でいいわけです。それが何故「人見知り+する=人見知りする」という補助動詞を使って連語になっているのか、その意義を考えると謎が解けてきます。
5.「人見知りする」とは「人見知り」している状態を表しています。この「見知り」は3の(1)の意味で使われており、「人を判断する」「人を理解する」状態に言及しているのです。
6.例えば見知らぬ人に初めて会って、その人がどんな人かを判断し理解しようとする、その「検査」「検定」「チェック」「確認」の様子を表している言葉なのです。
7.その状態では、まだその人を信頼できるとは認めておらず、心理的には「安定」「確定」の状態ではありません。「人見知りをする」とはその不安定な心理状態から「はにかんだり、きらったりする」といった現象が起きることに言及しているのだと推察されます。
8.わかり易くまとめると、「人見知りする」とは、「初対面の人をどんな人か判断している時に、その不安定な心理的様子が表面に現象として出てしまう状態を表す」ということです。
大人より子供に「人見知りする」ことが多いのは、大人は「不安定な心理的状態を隠す」訓練ができているからです。
以上ご参考までに。
お礼
覚えていただきありがとうございます。 詳しく書いていただき感謝します。