冬であれば、冬に休眠するものは全て影響があります。
たとえば去年秋、温暖化で落葉樹の紅葉が遅れていましたが、これは木が冬の準備ができておらず、いきなり冬になるということですので、当然弱ることになります。これは、休眠中の蒸散を止めるために葉を落とし、樹液の糖度を上げて凍結に備えることができていないからです。
また、冬に休眠するものはすべて、春になると休眠からさめなければなりません。もし、気温が上がっただけで休眠からさめてしまうのであれば、秋に一度休眠したのに暖かさがぶり返しただけで休眠からさめてしまうかもしれません。そこで彼らは、ある一定以下の温度に一定期間さられて、且つ暖かくなることによって「春が来た」と認識するようにプログラムされているのです。
休眠が上手く出来ない場合、年々弱ってしまい、最後には枯れることとなります。
夏の身近な例では、温度不足で米の生産が減少することはご存知だと思いますが、米だけではなく多くの植物がそうなります。これは花(果実)をつけるためには一定の積算温度が必要なためです。また冷夏の年にはいもち病など病気が発生し全滅する田もでてきます。
視点を変えると、異常気象によって害虫や病原菌にとっては生育環境が良くなる場合もあります。しかし、自然環境全体から見ると、特定の生物のみ良い環境となった場合は異常発生してしまい、エサや宿主が不足し自滅するということになりますので、結局は環境全体にとっても害虫や病原菌にとっても不利となることになります。
具体的に書くとあまりにも膨大になってしまいますので、聞きたい具体例を書き込んでくだされば答えやすいと思います。
お礼
いろいろと丁寧にご回答いただき、ありがとうございました。 とても勉強になりました。 又、宜しくお願いします。