一般的論から言えば、軍隊というものは戦争をすると人死にが出る組織です。いなくなった人の分は埋めなければなりません。
そのときに、真っ更の新人を教育するより、以前軍にいた人にお願いしてもう一回勤務してもらえば教育の手間がいくらか省けます。
このような制度を「予備役」というわけです。
また、軍が常に大量の人員を抱えているとコスト・労働人口などの問題も起きます。予備役はそれを回避する手段でもあります。
予備役の人たちは軍の外で生活していますが、(国にもよりますが)年に数回訓練を受けたりもします。で、一朝事あらば、呼び出されて軍務につくわけです。
#例えば、徴兵制のある国ならば、兵役経験者がすべて「予備役」となるわけです。
##日本の自衛隊にも人数的にはかなり細々はしていますが、同様の制度があり「予備自衛官」「即応予備自衛官」といいます。
アメリカにもやはり予備役制度があります。
外務省によれば、現役軍人約137.2万人に対し予備役は110万人(2006年12月31日現在)います。
特に下級士官(戦争のときに一番死に易いポストでもある)を育成する制度が特徴的です。
一方、予備役を目指すほうには社会保障が受けられたり、学費の助成(例えば士官を育成するのは大学のコースですから、大学を国費助成で卒業できるわけです)があったり、名誉であったりというメリットがあります。
また、陸軍州兵は陸軍の予備部隊的性格(正規の陸軍が不足したときに、部隊の指揮権を正規軍に移し、穴埋めをする。部隊ごと予備役兵みたいなものです)もありますが、完全な予備役という訳ではありません。
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勉強になりました。ありがとうございました。