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血液の芽球について
骨髄芽球の定義がいまいちよく分からないのですが,前骨髄球や後骨髄球も骨髄芽球に含まれるのでしょうか? よく,白血病の定義などで,「芽球が20%を占める…」などという表現が使われますが,たとえば,『芽球が20%を占めるので,急性前骨髄急性白血病である』などという表現をするということは,前骨髄球も芽球に含まれているということでしょうか? それとも,急性骨髄芽球性白血病という言葉があるということは,骨髄球より前の状態が骨髄芽球で,骨髄芽球と骨髄球は別物なのでしょうか? 同じ理由でリンパ芽球というものはどうなのでしょうか? 専門的な質問で申し訳ないですが,ご存知の方は是非,ご教授願います.
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顆粒球系の白血球の分化過程は 骨髄芽球→前骨髄球→骨髄球→後骨髄球→桿状球→分葉球 このようになっています。 分化とは若い細胞が成熟して大人の細胞になる過程のことをいいます。 質問にありました骨髄芽球ですが、形態的に最も若いと識別できる細胞で、 前骨髄球や後骨髄球とは異なる細胞です。 そして白血病で使用する芽球という言葉は、 正常の状態で存在する骨髄芽球や前骨髄球といった細胞を指すのではなく、 白血病細胞(=悪性細胞)と考えた方がいいです。 例えば急性前骨髄球性白血病は正常な前骨髄球が芽球といわれるわけではなく、 前骨髄球と類似する段階までしか大人になれない白血病細胞(=芽球)による白血病ということになります。 白血球が大人になれないということは正常に機能する状態になれないということになるので、 抵抗力低下等、重篤な全身症状を引き起こし、命の危険性が脅かされます。 リンパ球についても同様の考え方ですが、 顆粒球系と比べると形態的に成熟段階を鑑別するのが難しいです。 ただ現在は分子生物学的手法によって、目に見えない細胞性格を判断できるので、 総合的に様々な分化段階の細胞を認識することが可能です。 長くなりましたが、参考になれば幸いです。
お礼
ありがとうございました. 骨髄芽球と芽球は別物なんですね. とてもよく分かる説明で,参考になりました.