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弾道ミサイル防衛について

現在ミサイル防衛が推進されていますが、有事の場合 当然、相手国も同一目標に向けて2発、3発と発射してくる と思います。 (1)実戦においての SM-3 や PAC-3 の迎撃成功率はどの程度なのでしょうか? (2)高価値目標の周辺に配備し,そこを狙って落下してきた弾道弾を迎撃するのが任務だと思うのですが 同一目標に対し複数発射(3発くらいかな?)された場合、撃墜できるのか? (3)これは私見なのですが、複数発射を強いて目標達成率を下げ、 抑止力を向上させるのがミサイル防衛なんじゃないのかな、と 思っているのですが如何でしょうか?? ※想定としてイージス艦は海域(例えば日本海)に展開済み、PAC-3 部隊も展開済みとし、日米ともに厳戒態勢と想定しています。

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  • phantom1
  • ベストアンサー率24% (184/748)
回答No.2

(2)についてですが、PAC-3はそのような想定で開発されていますので、最大射程が20km、最大射高が15kmと短くなっています。この程度の射程だと、完全にポイントディフェンス用ですが、ベースになっているペトリオットが最大射程が70km、最大射高が24kmのエリアディフェンス用であるのに対し、随分と少ない数値です。これは、弾道ミサイル迎撃用に運動性の向上を図った結果として、弾体が小型化した結果であり、ペトリオットと同じキャニスター(発射筒)を使用している分、装弾数は多くなっています。具体的には、ペトリオット一発が格納される発射筒に、PAC3は4発格納されており発射機一基では4×4で16発となります。発射筒一基に収納される四発を、飛来する弾道ミサイル一発に指向して同時に発射、誘導する事で、直撃率を上げる仕組みです。PAC-3の問題点としては、終末段階での迎撃になる為、たとえ迎撃に成功しても、破壊された弾道ミサイルの破片や、燃え残った燃料タンク等が周辺に落下する可能性がある事で、こればかりはどうにもなりません。 これに対してSM-3は、弾道ミサイルが大気圏外を飛行中に迎撃するもので、射程1200km、射高200kmと、迎撃範囲の柔軟性に富んだエリアディフェンス用のシステムですが、大気圏外迎撃専門なので通常の航空機や、大気圏内を飛来する短射程ミサイルの迎撃には使えません。イージス艦一隻に12発搭載可能で、標的である弾道ミサイル1発に対して、2発が発射される仕組みとなっています。 (3)につきましてはその通りです。現状の命中率を考えると、本当はTHAADも欲しい所ですが、流石に日本の防衛予算でそこまでは無理ですので、SM-3とPAC-3の二本柱で行くしか無いでしょう。EU諸国では、PAC-3システムをベースに、射程を大幅に延伸したものを開発し、これ一本で弾道ミサイル防衛を賄う計画を推進しています。PAC-3とTHAADの中間的なシステムですが、日本はこれには関与していません。

kujiramush
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 完全に迎撃できるかどうかはともかく弾道ミサイル が複数発射される場合も もとより当然考慮されている、ということですね。

kujiramush
質問者

補足

(1)について 現在、実験での迎撃率ではなく実戦ではこの程度の迎撃率が 予想される、みたいな数字はやはり出てはいないのでしょうか? やはり国防機密ですかねww

その他の回答 (1)

  • AC-130V
  • ベストアンサー率25% (4/16)
回答No.1

(1) 少し前のデータになりますが、PAC-3は22回の実験で19回成功し、成功率は約86%です。SM-3は13回の実験で11回成功で成功率は約85%です。 (2) 複数発射された場合であってもなくてもそうですが、基本的に一度の迎撃で絶対迎撃できるとは考えられていません。 米軍のMD計画自体が多段階迎撃として作られてます、まず根本的に発射の兆候を捉えたら各兵器で発射機自体を叩く、それでも撃たれたらレーザー迎撃のAL-1、ミサイル迎撃のGBI・SM-3・THAAD・PAC-3を用いて撃ち漏らしても次で落とす!という方式がとられています。 日本は現在先制攻撃はできず、SM-3とPAC-3の二段階しかありませんが3発くらいなら恐らく大丈夫かと思います、がしかし確立がかなり高いとはいえません、確実性を上げるためには今後THAADミサイルの導入など何らかの更なる措置が必要です。 (3) 現状はその考えで大体間違いはないと思います。 これまで撃てばこちらに不具合が無い限り絶対潰せたものが複数発射しても潰せなくなる、さらにこっそり一発発射し攻撃!ができずどうしても複数のミサイル・発射機を用意しまとまって攻撃しなければならなくなる、目標達成に必要なミサイルの量が増え予算その他で更なる重圧となる、ミサイルを利用した政治的恫喝の効果を下げられる、等の効果が期待できます。 しかしアメリカのMDは目標達成率を下げる、というより撃たれてもほぼ絶対落とせるというレベルを目指してると思われます。つまり確立の低下ではなく攻撃の無力化が目的であり、目標達成率を下げるというのはあくまで現状のMD防衛で出来る範囲の話です。 ちなみに現状のMDは超高速で飛来する大陸間弾道ミサイル等には対応出来ません、今はこれらにも対応できるレベルまでミサイルの能力を上げようとしている途中です。

kujiramush
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 すごく参考になりました。 >少し前のデータになりますが、PAC-3は22回の実験で19回成功し、成功率は約86%です。SM-3は13回の実験で11回成功で成功率は約85%です。 ↑この迎撃確率が一番のミソだと思うのですが初期の実験ではミサイルを誘導してたとかなんたら報道がありませんでしたか?? (つまり私はもっと迎撃率が低いんじゃないか、と思っています。) まあ兵器ステム自体更新されていくものなので迎撃率も上がって いくとは思いますが。 有難うございました!

kujiramush
質問者

補足

(1)についてです 現在、実験での迎撃率ではなく実戦ではこの程度の迎撃率が 予想される、みたいな数字はやはり出てはいないのでしょうか? やはり国防機密ですかねww

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