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緩衝溶液のpHの変化
高校2年生です。 0.02Nの酢酸に0.1NのNaOHを1滴ずつ加え、 毎回pHを測定しました。 この実験について考察しているのですが、 先生いわく 今回は[H+]=Ka*{[酢酸]/[NaOH]}として計算してよい。 これは近似によって求められるが、 元の式はまだ君たちには理解できないと思うので、 今回は教えるつもりはない。 とのことでした。 先生に直接聞いたのですが、 混乱して欲しくないとのことで教えてもらえませんでした。 [H+][CH3COO-]/[CH3COOH]=Kaより、 [H+]=Ka*{[CH3COOH]/[CH3COO-]}としているのだと思うのですが、 ここからどのようにして上記の式に近似できるのでしょうか。 よろしくお願いします。
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#1ですが、かなり冗長で分かりにくいかも知れませんが一応説明しておきます。 NaOHは完全に解離するとして、[NaOH]=[Na^+]と書けますね。 [酢酸]は、CH3COOHが「解離する前の初濃度」と考えてください。 すると解離度に関係なく常に、 [酢酸]=[CH3COOH]+[CH3COO^-] が成り立っていますよね。 これを変形して、[CH3COOH]=[酢酸]-[CH3COO^-] また溶液は「水、酢酸、NaOH」という、電気的に中性の物質が混ざった混合物なので、 全体としても常に電気的に中性でしょう。よって次の式が成り立ちます。 (正の電荷の総和)=[H^+]+[Na^+]=[CH3COO^-]+[OH^-]=(負の電荷の総和) 変形して、[CH3COO^-]=[H^+]+[Na^+]-[OH^-] これらを、[H^+][CH3COO^-]/[CH3COOH]=Ka の式にぶち込んで、[H^+]についてまとめると、 [H^+]=Ka{[酢酸]-([H^+]+[Na^+]-[OH^-])}/([H^+]+[Na^+]-[OH^-]) [Na^+]がそれ程小さくなく、[Na^+]>>[H^+]、[OH^-]と見なせる時、 [H^+]、[OH^-]を無視して式は近似的に、 [H^+]≒Ka([酢酸]-[Na^+])/[Na^+] 更に、滴定の比較的最初の頃であれば、[酢酸]>>[Na^+]と見なせるため式はかなり大雑把に、 [H^+]≒Ka*[酢酸]/[Na^+]=Ka*[酢酸]/[NaOH] のようになると思いますが理解できましたか??? 混乱させてしまったらゴメンなさいね。
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これに関しては今後しっかり勉強することになると思いますし、大学教養の化学でも嫌という程出てくると思います。 高校から大学教養まで広くカバーしている良い「教科書」に大阪教育大学附属天王寺高校 岡博昭先生のページがあります。↓ http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/okaindex.html この中に酢酸と水酸化ナトリウムで「緩衝液」を作る酢酸の電離の話が出てきますので一応参照してください。↓ http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2006/06ko3-25.html さて今回、 >[H+]=Ka*{[酢酸]/[NaOH]}として計算してよい。 >[H+]=Ka*{[CH3COOH]/[CH3COO-]}としているのだと思うのですが、 の両式を見比べてください。 酢酸イオンの濃度が水酸化ナトリウム濃度で置き換えられていますね。 水酸化ナトリウムは滴下されると瞬時に CH3CO2H + Na^+ OH^- ⇔ CH3CO2^- + Na^+ +H2O となり、水の解離率はこの際無視するとして、(この辺りを岡先生のページで見て欲しいのですが) [NaOH]≒[CH3CO2^-] になるため、ご質問の仮説が成り立つのです。
- nious
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この近似式は、滴定のごく最初の頃しかなりたたない気がします。 中和点では、[酢酸]=[NaOH]だから、[H^+]≒Ka、酸性になりおかしいですね。