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クラシックギターのフレット数
タイトルの通りなのですけれども、 クラシックギターのフレット数についてお伺い致します。 この数は前例を挙げれば様々あるようですが、これはどのような決め方がされるのでしょうか? 俗にいう「エイヤッ!」でしょうか? 時代や地域毎に変化が見られますが、なかなか定まらないところを見ると 折り合いをつけるのが難しいんだろうなぁ、 などと考えてしまいます。
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ギターのフレット数というのはギターの最高音という意味になると思いますが、音域に限らず楽器というものは発祥から改良を繰り返されて現在の姿になっています。 クラシックギターのフレット数は、まず第一期の節目としては、ネックジョイントの部分まで、すなわち現代ギターの12フレットの位置。これは初期のギター系の楽器のフレットは、ネックに細い糸(羊腸線=ガット)をくくりつけたことから始まったので、ネックの長さまでしかフレットが付けられなかったからです。ですから、もともと先祖はフレットレスだったのです。ガットフレットの利点は、フレットごとの音程の微調整ができることだったのですが、切れたり演奏中に動いたりする欠点もありました。その後、ネック材に直接に金属フレットを打ち込むという改良がなされたのが第二期の節目。 さらに、より高音を出したい欲求から、指板が考案されたという節目があります。 指板が考案されてからは、ネックの長さに関係なく音域が上に広げられますから、できるだけ高音が出せるように、サウンドホールギリギリまで指板が延ばされ、フレットは成り行きで指板一杯に打ち込まれることになったのです。 現在のギターは、製作家が形状を視覚的・音響学的にデザインし、サウンドホールをどこに空けるかによって指板の末端が決まります。要するに、第何番フレットまでの楽器を作るという意識は無く、「指板の末端はサウンドホールまで。フレットは指板の末端まで打ち込む。最高音域は最高フレットまで。」という大原則で最高音域が決まります。演奏家の希望で、さらに高音域を求められる場合は、第1・第2弦の部分の指板だけをサウンドホールの上の中空に2~3cm程度延長される特注楽器を製作する場合もあります。これが現代ギターの基本です。 また国・地域・演奏される音楽の要求により、指板がサウンドホールを縦断して設けられたり、それに伴いカッタウェイボディになったりします。 今後カッタウェイが標準スタイルになる可能性もあります。
お礼
大変勉強になりました。 どうも有り難うございました。