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ステンレスの成分について
いまステンレスについて色々と調べています。分からないことがあったので教えてください。18-8ステンレスはクロムが18%、ニッケルが8%含まれていると分かったのですが、100kgのステンレスを作る場合の割合は(細かいのは除いて)鉄74kg、クロム18kg、ニッケル8kgなのでしょうか?中にはニッケルが50%以上含まれているものもあるようですがその場合鉄が少なすぎるようなことはないのでしょうか? よろしくお願いします。
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こんばんは。 前の方のご回答に重なる部分がありますが、要点を説明しますね。 ステンレス鋼(不銹鋼)は、あくまで「鋼(スチール)」の一種なんです。 「鋼」と言うものは、炭素含有量が0.02%から2.14%までの炭素Cと鉄Feの合金を指します。 それを踏まえて、テンレス鋼とは「鋼」に対して、クロムCrを概ね12%以上(現行は約10%以上)を添加し、耐食性を良好にした鋼なんです。 尚、ステンレス鋼は「鋼」の割合よりも、「添加成分の割合の総和」が多くなると言う物はありません。 クロムCrは酸化性の酸(硝酸)に侵されにくく為る性質を鋼に対し与えます(不動態性)。しかしながら非酸化性の酸(塩酸や硫酸)に対し 不銹(錆びにくい)性に劣り実用範囲が狭くなるので、ニッケルNiを添加して、ステンレス鋼となし多様なステンレス鋼群の基盤としたわけです。 (現在は、技術革新によりニッケルNiは厳密には必須要素ではありません) 合金の割合を示す場合は、「重量%」で表示されれいます。モル数で無いので注意してください。 18-8ステンレスは、クロムが18%、ニッケルが8%添加された「鋼」ということになります。jis規格ではsus304と言う鋼種に相当します。 >100kgのステンレスを作る場合の割合は(細かいのは除いて)鉄74kg、クロム18kg、ニッケル8kg これはちょっと違います。 「鋼74kg+クロム18kg+ニッケル8kg=18-8ステンレス」 と考えると概念をスマートに表現できます。 前の方がおっしゃるように、鋼は鉄(Fe)では無く鉄Feと炭素Cの合金です。鉄ではなく鋼なんですね。 鋼(鋼の炭素量を0.08%以下含有)は鉄Feに炭素Cが含まれていますから、Feは74kgよりは少なくなりますから。 >ニッケルが50%以上含まれているものもあるようですが ステンレス鋼でニッケルが50%を越えるものはありません。 ニッケルが50%以上含有される物は、鋼とはかけ離れた別の材料物質になります。 ニッケルが50%以上の物は、非鉄金属による合金、通称「アロイ」と言う金属材料になります。 ニッケルを基盤とし、ニッケルの性質が全面に出てくるからです。 例としては、化学プラントで使われる、ハステロイやインコネルなどと呼ばれる「耐食ニッケル合金」が有名です。 これらは非常に高価なので部分的にしか使われません。 じゃ、思い切って冒険して、 クロムを11%として更に、ニッケルを39%、残り鋼50%にしてステンレス鋼のような物を作ろうとしたらどうなるかと言うと・・・ 過ぎたるは及ばざるが如し。 クロムやニッケルが多すぎるとかえって機械的強度が弱くなりすぎて、何にも使えない材料になってしまいます・・・。 前の方の説明、URLなどと一緒に参考になれば幸いです。
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- qaz_qwerty_me
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URLが違っていたので、再度 投稿しました m(_ _)m ------ 金属材料を大学で学びましたが・・・ 講義では、鋼( 鉄・Feではないです )にクロームを添加すると一般的な環境では殆ど錆びない鋼ができることが発見されて『stain』『less』という言葉の造語で『stainless』となったと教わっています。 #1に近いですが、ステンレスという言葉は生まれた時から『錆びない鋼』をステンレスと呼んでいると思います。 その後、鋼にクローム以外にニッケルを添加してより良い性質のステンレス鋼となり、その成分から18-8とか、材料記号(SUS304など)などで呼んでいます。 金属学的な見地からは、オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系や析出硬化系と言う分類になっています。 イギリスのベレアリ-氏がステンレスの発見は、今回調べて分かりました @ @ 参考にしたURL ステンレスの発見 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%C6%A5%F3%A5%EC%A5%B9 ステンレスの原理 -> ステンレスの特徴 -> 特徴 http://www.jssa.gr.jp/ Wiki http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E9%8B%BC 辞書: ステインは『さび』より『よごれ』という意味のようです。 蛇足・鉄と鋼の違い 鉄は元素のFeで、一般的に『テツ』と呼んでいる物質は『鉄・Feと炭素・Cの合金』である鋼です。 Fe-C系の状態図は、金属を学ぶ学生が最初に暗記させられる金属学の『いろは』のようなものです。
- qaz_qwerty_me
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金属材料を大学で学びましたが・・・ 講義では、鋼( 鉄・Feではないです )にクロームを添加すると一般的な環境では殆ど錆びない鋼ができることが発見されて『stain』『less』という言葉の造語で『stainless』となったと教わっています。 #1に近いですが、ステンレスという言葉は生まれた時から『錆びない鋼』をステンレスと呼んでいると思います。 その後、鋼にクローム以外にニッケルを添加してより良い性質のステンレス鋼となり、その成分から18-8とか、材料記号(SUS304など)などで呼んでいます。 金属学的な見地からは、オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系や析出硬化系と言う分類になっています。 イギリスのベレアリ-氏がステンレスの発見は、今回調べて分かりました @ @ 参考にしたURL ステンレスの発見 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%C6%A5%F3%A5%EC%A5%B9 ステンレスの原理 http://www.jssa.gr.jp/ Wiki http://www.jssa.gr.jp/ 辞書: ステインは『さび』より『よごれ』という意味のようです http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru_reply.php3?q=3571885 蛇足・鉄と鋼の違い 鉄は元素のFeで、一般的に『テツ』と呼んでいる物質は『鉄・Feと炭素・Cの合金』である鋼です。 Fe-C系の状態図は、金属を学ぶ学生が最初に暗記させられる金属学の『いろは』のようなものです。
お礼
大変参考になりました ありがとうございました^^
余談ですが以下のようなページもあります。 http://www.mizumoto-mm.co.jp/chain_j/CH01-1_.html http://www.sanwa-i.co.jp/lab/01.html m(_ _)m
- 101325
- ベストアンサー率80% (495/617)
> 現在のステンレスは、その語源からは大きく変わって、 > 錆びない鉄を含む合金というところなのでしょう。 でたらめだよ、そんなの。 ステンレス鋼は、耐食性を向上させる目的で、クロム又はクロムとニッケルを含有させた合金鋼です。一般にはクロム含有量が約10.5%以上の鋼をステンレス鋼といいます(JIS G 0203)。 ニッケルが50%以上含まれているものについては、ちょっと自信がないのですけど、鉄分が50%以下の合金をステンレス鋼とはふつう呼ばないのではないでしょうか。分野や業界にも依るのかもしれません。詳しい方から回答があるといいですね。
お礼
参考になります。ありがとうございます。
- A-Tanaka
- ベストアンサー率44% (88/196)
こんばんは。 18-8ステンレスについては、それで正しいです。 その後の質問については、確かに初期のステンレスは、錆びない鉄として開発されました。しかしながら、合金材料として強度などの改良によって、鉄が少なくなり、ニッケルが増えているものもあります。 現在のステンレスは、その語源からは大きく変わって、錆びない鉄を含む合金というところなのでしょう。 参考文献:理科年表 2008年版, 物理 32-33, 2007.11, 丸善
お礼
参考になりました。ありがとうございます。
お礼
大変参考になりました。ありがとうございました。