帝王とは何ですか？

質問

『銀のレクイエム』を読んでいて、ふと疑問に思ったのはジオ皇帝（文庫化に加えられた肩書き）ルシアン・ゾルバ・レ・ソレルが「帝王」と呼ばれていることです。この「帝王」とは君主国の君主ということは辞書を引けば簡単に出てきますが、国王や皇帝とはどう違うのでしょうか？

　ジオの繁栄は間違いなしという逸材と書かれているけれど、お世辞にも逸材などとは言えないタワケで恋の迷走によりキラを不幸にし、誤解から斬り捨て絆を断ち切って殺し、２度目は人生に終止符を打って死に追いやったルシアンの「帝王」と呼ばれることにひっかかっているので、教えて下さい。

回答No.3

mapato · ベストアンサー

こんにちは。
>国王や皇帝とはどう違うのでしょうか？
歴史上に「帝王」という称号が存在したことはありません。
正式な称号としては「皇帝」「王」どちらかになります。
それらをひっくるめたものを指す俗称として「帝王」という言葉があるだけで、そこは明確に異なります。
例に引かれているものを読んだことがないので詳細はわかりませんが、正式な「位」「称号」として使われているのではないのではないでしょうか。
他の方も仰っているように帝王は「○○の帝王」などと比喩的に使われることも多い訳ですが、その場合も「皇帝や王のような封建的専制君主のような存在」に対して用いられます。
ですから具体的な「位」や「称号」を指しているのではなく、抽象的な表現として使われているのだと思います。
そのような意味で用いられる為、決してポジティブな意味合いばかりではなく、ネガティブな意味で使われることも当然あるという訳です。

お礼

ありがとうございます。
　言われてみれば、ひかわ玲子氏の《クリセニアン年代記》シリーズでも、主人公フェラン（フェラベリート・ラズ・オルフェ）の前世セラヴィン・ディラグーンの魂の半身であるバハウ帝国のシャリザーンも皇帝だけれど自分で「帝王」だと言ったりしていました。

　確かにそうですね。正式な称号は別にあっても、通称（ニックネーム）みたいな感じで「帝王」と呼ばれることはあるのでしょうね。『銀のレクイエム』でルシアンが「帝王」以外で呼ばれたことがないので、気になってしまいました。

回答No.2

looknyan

こんにちは。
『銀のレクイエム』懐かしいです！挿絵も綺麗でしたね～。

＞ジオの繁栄は間違いなしという逸材と書かれているけれど、
＞お世辞にも逸材などとは言えないタワケで恋の迷走によりキラを不幸にし、
＞誤解から斬り捨て絆を断ち切って殺し、２度目は人生に終止符を打って死に追いやった
＞ルシアンの「帝王」と呼ばれることにひっかかっている

この文章に笑かしてもらいました。ほんとにタワケですね、あの人…。
帝王というと、「偉大な王」という良いニュアンスも含まれると思いますが
反面、「暴君」「傍若無人」「強引」といった悪い印象も持ち合わせているのではないでしょうか。
一代で国を築いた王様が「帝王」と呼ばれることがありますが、
国を築く過程では相当強引な政策（戦争、革命）などがあったでしょうし
部下も王様を敬いながらもどこか「恐れて」いたとも思います。
（あくまでも、わたし個人の印象ですが）
ルシアンの、「恋に盲目で忠言を聞かなかった」「思い込みで、恋人を斬りつけた」などの
いささか「賢人」とは言い難い性格に対する皮肉が、「帝王」という言葉に表れているのかもしれませんね。

お礼

ありがとうございました。
　ルシアンはどう転んでも玉座から落ちない設定で、そんな男が暴走すると恋人のキラは誤解でも逆鱗に触れればぼろくずのように放逐され、とことん嬲られるという仕打ちを受ける吹けば飛ぶような存在なので、ルシアンにはキラの幸福の要因として以外の価値を感じないので、最後は壊れてくれて良かったと心から思いました。

　肉体は生きているけれど心は死んでしまったルシアン。キラの死と共に心だけはキラの後を追ってルシアンは現世を去ってしまったのだと思うと、救われました。

　悪い意味も含まれた「帝王」なのですね。確かに、サマラやディランといった側近たちは忠誠を捧げながらも怖れる部分が強すぎて、重臣どもに言われるがままにキラを見捨ててしまったのですから、当たっていると思います。

回答No.1

fedotov

ある分野の最高権力者をよく「○○の帝王」（夜の帝王とか、帝王カラヤンとか）と表現しますが、「王」や「皇帝」は余り耳にしません。
王や皇帝はその国ではナンバーワンですが、世界に複数存在します。ひとつの国の歴代の王の中で偉大な王や皇帝を大王・大帝と呼ぶように、王や皇帝の中でも特に他を圧倒する力（軍事力・財力とか）を持っているナンバーワンを帝王と呼ぶのだと思います。

お礼

ありがとうございます。
　他を圧倒するナンバーワンですか、確かにそうかもしれませんね。