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重水素置換によるプロトン移動の関係
なぜ重水素置換すると分子内プロトン移動が遅くなるのですか?? 単に重量が重いだけでは説明がつかないのですか?? プロトン移動速度が減少して寿命が長くなるのがなぜなのか知りたいです。
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- kaitou_1
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回答No.1
いまいち、質問の文章だけでは状況がはっきりしないのですが、今思いつくのは、プロトン移動を反応ととらえたときに、反応障壁(活性化エネルギー)のぎりぎりのエネルギーで起こる場合(多くの場合これは低温での反応になりますが)、または分子量の大きな生体分子などで起こる場合です。それぞれについてお答えします。 反応障壁ぎりぎりでおこる場合、プロトン移動は障壁の壁をプロトンがすり抜ける反応(トンネル反応)で起こりますが、このトンネル反応は質量が大きな物ほどすり抜ける確率が下がります。このような効果は前期解離によりプロトンが解離する反応などでよく見られるのですが、原理としてはプロトン移動にも適用できます。 分子量の大きな生体分子の場合、分子が構造的に折りたたまれたりすることでプロトン移動が偶発的に近いサイトの間で起こることがあります。この場合、たとえばC-H結合とC-D結合の間で結合距離がC-Dの方が短い場合、サイト間の距離が変わり、障壁が高くなりプロトン移動が起こりにくくなることが考えられます。