既にご承知の内容があるかとは思いますが、発音できないものは、聞き取れないということをふまえ、科学的英会話独習法(吉野義人著/研究社1997発行版)からの要約を以下に記載します。
単語の一音節(syllable)の基本はCVC(C:子音V:母音)ですが、時に頭の子音、末尾の子音、或いはその両方とも欠如している場合があります。ここでのsyllableは書式上でなく発音上の単位のことです。
一音節語:cat(CVC), bloc(CVC:blでC), strike(strでC、iでV、keでC), at(vc), so(VC)
二音節語、三音節語はCVCCVC、CVCCVCCVCとなるが、全部そろっているとは限らず寧ろ欠けている場合が多いです。
above:V,CVC(a,bove:aという母音の第一音節にCVCという第二音節が加わる)
over:V,CV(o,ver)、any:VC,V(an,y)
非常に重要なことは、scuttleというような長い語が発音上は、一音節であるのに、anyのように僅か三文字で二音節のような語がいろいろあることです。
また、anyもexpress(e, xpress)も二音節ですので、同じ発音時間でなければならなくなります。
日本人にとって常に難しいのは、語尾の子音と、複合子音です。
book:kの発音は舌の運動だけで出す音であるから、[bu]のあとで、唇が動くようであれば識らず知らずに[k]の代わりに[ku]と発音していることになり、同様な末尾の発音例にegg, get, bed等があります。母音が次に来ない場合は、通常は全く響かないようです。
tree:構成はC(tr)V(ee)ですが、trの間に何の母音もないから自然密着して殆ど同時に発音されます。カタカナのつづりで発音されても外国人には意味が分からなくなりbloc, strongをブロック、ストロングと発音する場合も同様です。
リエゾン(リンキング)について
文章になった場合、CVC,CVC,CVC,...という型の連続で表し得ます(実際は、幾つかのCが欠如していることが多いです)。
not at all:C(n)V(o)C(t), V(a)C(t), V(a)C(ll)
【最も重要な規則はいかなる文でも話す際はVとVの間即ち各音節の母音間の感覚は時間的に等しいということです】
I bought a black-and-white film at Yokohama.→I, bough, t'a, bla, ck'an, d'whi, te'fil, m'a, t'Yo, ko, ha, ma.
となり、black-and-white filmとYokohamaは、リズムをくずさずに言ったなら、何れも4つの音節だから同じ時間で発音することになります(haを多少のばしますが)。リズムがくずれるとしたら、blackのあとでuを入れblackuに、あるいはatのあとでoをいれてa-toというように二音節にのばしたりするためでしょう。
This is the Far East Net-work.→Thi, s'i, s'the, Far, r'Ea, st'Ne, t'work.
となりますが、その際、Thi, s'i, s'the, st'Ne,の後には、音の真空部分が来ます。ar,or,erは、次の母音とリエゾンすると、rの音を出します。
Thank you very much.は、veryが2音節で全体で5音節ですが、多くの人がveryを一音節として4音節の如くに言ってしまいます。本当はveryだけが他の語の倍の時間を要します。
その他、誤ったアクセントは、brokenな発音よりも良くないことを吉野氏は強調されています。またイントネーションは同じ文でも当然のことながら強調したい部分が異なれば、変化してきます。
同書では、45頁にわたり、説明と練習が記載されており、発音に関しては、この本の説明に一番納得しています。
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お礼
ありがとうございます。 く、詳しすぎる!!!! 驚きです!!!こんなに奥が深いとは… でも、奥深く探ってみれば面白い法則とかと出会えそうで、興味はあります。 そのうち、挑戦させていただきます。