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常微分方程式が求積法で解けるための条件に関する研究論文はありますか?

常微分方程式の解が,初等関数を有限回の微分と積分で表示した関数とします.このときの常微分方程式が求積法で解けるための条件は研究されていますか? (1): どのような型の常微分方程式ならば求積法で解けるか,の研究論文.「求積法で解ける」という意味は,「初等関数を有限回の微分と積分で表示できる」です. (2): 任意の常微分方程式が与えられたとき,求積法で解けるかどうかの判定方法は存在しますか?(条件付きで,限られた範囲の判定法でもよい). 以上に関して,何かご存知の方,教えて下さい.

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  • tomtom_
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回答No.1

余りにも範囲が広いですが...限られた範囲で. > (1): どのような型の常微分方程式ならば求積法で解けるか,の研究論文. 研究自体はあります.恐らくご存知かと思いますが,微分方程式の教科書を見ると,定数係数型やリッカチ型など,10種類ほどの求積法が載っていると思います.それらを複雑化した系は分類され,それぞれ研究されています. 概略については,岩波数学辞典の「微分方程式論」の項及び付録・公式「常微分方程式」の項を御参照下さい.簡単なものについては具体的な方法,それ以外にもリー変換群に基づいた分類表が載っています. > (2): 任意の常微分方程式が与えられたとき,求積法で解けるかどうかの判定方法は存在しますか? 一般には発見されていないと思います.というのは,例えば参考URLに示すように,対象をハミルトンの正準方程式(これ自体は偏微分方程式の形ですが,具体的に書き下すと常微分方程式になります)に限っても, > 自由度nのHamilton力学系はn個の包合的な第一積分を許容するときに積分可能(可積分)と呼ばれる. > 積分可能系の解は一般に準周期的となりカオスは出現しえない.そこで具体的に与えられた系が積分可能か > 否かを判定することはHamilton力学系の最も基本的な問題の一つであるはずであるが,全く未解決の問題である. ということで,近似的,あるいは(例えば)99%の確率で正しく判定する方法が発見されつつある,という程度です. なお,「初等関数を有限回の微分と積分で表示できる」というだけなら, dy -- = f(x,y) dx に対し, y = ∫f(x,y) dx で必ず表示できてしまうのでは(^^;;;...?

参考URL:
http://www.math.chuo-u.ac.jp/ENCwMATH/07.shtml
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質問者

お礼

ご丁寧なご回答をありがとうございます.「参考URL」の資料は大変参考になりました.「任意の常微分方程式が与えられたとき,求積法で解けるかどうかの判定方法は存在しますか?」に対して「一般には発見されていない」ということが分かっただけでも私にとって進歩です.差し出がましき事ながら,求積法で解ける常微分方程式に関しては以下の単行本がありますので念のため書き込みます. 「常微分方程式80余例とその厳密解」2005年5月初版 この本には一般性を含む線形および非線形の常微分方程式が多く紹介されております.重ねまして,ご回答ありがとうございました.

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