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主筋算定時の曲げ応力度はなぜZじゃないのですか?
主筋を算定するときのコンクリートの曲げ応力度はM/bd~2 を使いますがなぜM/Zではないのでしょうか? 図表での引張鉄筋比の値がわかればいいだけなので 比例数は特に必要ないと言うことなのでしょうか?
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問題の式をじっくり見ていると,なんだか,共通点が見えてきませんか? M/ZのZは,長方形部材の場合,通常の公式では,Z=bd^2/6ですが,係数α=6とすれば, S=M/Z=α・M/bd^2 ・・・(1) と書くことが出来ます。 又,M/bd^2は,β=1とすると, C=β・M/bd^2 ・・・(2) と書けます。 問題の2つの式(1),(2)は同じ形式に書き換える事が出来ます。 つまり,表示形式が異なっているだけで,全く同じ意味を持つ式と言えます。 では,何故異なった形式で表現するのかというと, (1)式の場合,断面係数が単純に(例えば四角形断面では,bh^2/6)で表せるような中立軸に対称な応力状態になる部材, つまり引張側(Zt=BH^2/12)と圧縮側(Zc=bh^2/12)がほぼ同じ計算式で表現できる性質を持った部材を対象にした式です。 圧縮側と引張側を合成して,S→Z=Zt+Zc=bh^2/6,と言う式が出来ます。 鉄筋コンクリート部材の場合も同様に,コンクリートの圧縮側断面係数(Zc)と引張側の鉄筋の断面係数(Zt)の合成になります。 しかし, この時の問題は,鉄筋の量に応じて,中立軸が移動する, また,引張側鉄筋が圧縮側コンクリートと全く異なった形状なので, 一概にZc=BH^2/12の様に公式として表すことは簡単には出来ないことです。 よって,(2)式の様に,パラメータとして, 圧縮側コンクリート部分の断面C→(bh^2)と引張側鉄筋量(pt)により変化する中立軸位置(Xn)等を仮定するという, 限定的な条件の下で図表を用いて,直接的に断面係数を算出せずに,断面係数を計算した状態を作り出しています。 これらの内容は,AIJ鉄筋コンクリートの設計規準等の梁の図表の算出過程に詳細が記述されています。 例えば,合成スラブや合成はりの設計では,これらの圧縮側断面係数(Zc)と引張側の断面係数(Zt)を算出して検討します。 具体的な方法は,合成はり等の設計規準を参照すれば,詳しく記述してあります。 因みに,AIJのRC規準では,曲げモーメントに対するコンクリートの圧縮側の必要断面=必要耐力を算出し(中立軸位置を仮定し), 同等の引張耐力の鉄筋量を算出するという方法をとっています。 以上,質問に対する直接的な回答ではないかもしれませんが,参考にしてください。
お礼
ありがとうございました。 もう回答つかないかと思っていました。 助かりました、参考にします。