1998年までの日銀法は戦前に作られたもので凄かったみたいです。
旧日銀法
第一条
日本銀行は国家経済総力の適切なる発揮を図る為国家の政策に即し通貨を調節、金融の調整及び信用制度の保持育成に任ずるを以て目的とす
第二条
日本銀行は専ら国家目的の達成を使命として運営せらるべし
新日銀法
第1章 総則
(目的)
第1条 日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。
2 日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。
(通貨及び金融の調節の理念)
第2条 日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。
こんな法律が、1998年まで日本金融の中心に存在していたことが凄いわけですが、これだけ見ても明らかに違うと思います。たかが法律といいますがされど法律です。影響力はずしりと大きいわけです。
それらを踏まえて
1)
それなりに保たれていると思います。
ただいまだ試行錯誤の段階です。例えば日銀が無理に独り立ちを焦るあまりに前任の日銀総裁は政府の反対を押し切ってゼロ金利を解除してしまい経済が混乱しました。昨今の利上げを巡るやり取りにも同じような所があったと思います。
このようにいまだ両者の距離感を探っている段階なわけです。
2)
制度的には負けてないそうです。例えば透明性、議事録の公開時期などは日本のほうが上らしいです。しかし運用の面つまりは『人』の面で負けているのではないかと思います。アメリカではプロの実績ある学者が総裁をつとめているのに対し、日本では殆どが官僚が総裁をつとめています。その点負けているといわざるを得ないと思います。
お礼
丁寧な解説有り難うございました。経済全くダメの私でも大変よく分かりました。旧日銀法を紹介していただき有り難うございます。すさまじいですね。こんな法律に沿って日本の中央銀行が運営されyていたのですか。恐ろしいことです。 有り難うございました。