- ベストアンサー
六本木ヒルズのELVロープの損傷の原因
六本木ヒルズの11基中の10基のエレべーターでワイヤーに損傷が見つかりました。 今まで、ビルのエレベーターでこのような事例は記憶にありませんが、珍しいことではないのでしょうか。また、こうしたワイヤーの損傷が起きた真の原因は何でしょうか。現在原因は特定されていませんが、専門家の方の意見をお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
昇降機の検査基準(エレベータ) JIS A 4302 より抜粋 ロープの使用限度が,次のように規定されています。 a.断線が平均に分布している場合は、1ストランドの1ピッチ内に4本以下。 ただし、この場合、素線の断面積が70%以下になっているか腐食が甚だしいときは、1ストランドの1ピッチ内に2本以下であること。 b.断線が1箇所又は特定のストランドに集中している場合は、1ピッチ内で6ストランドロープでは12本以下、8ストランドロープでは16本以下であること。 c.磨耗部のロープ径が磨耗していない部分の90%以上であること。 言葉の意味は以下のページで調べて下さい。東京製綱(株)のページです。 http://www.tokyorope.co.jp/product/wirerope/outline.html 国土交通省発表の事故機の様子です。 http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070426_3/01.pdf フルメンテナンス契約の場合での交換周期は概ね以下の通りです。 ・大容量or高速エレベーターで3~4年で交換(事故機はこれに当たります。) ・通常のマンションや事務所ビルで8~10年で交換 フルメンテナンス契約の場合、事故予防の意味合いが強くこの年度に達したからと言って 必ず交換するものではありません。 また、特殊環境(工場や温泉地帯など)を除いて、旧ロープがJIS基準に達するロープは皆無です。 また、錆は外見から判断できるのですが、素線の内部破断は測定器を使用しないと発見できません。 事故機は国内初のスーパーダブルデッキエレベーターです。(2階建て構造で尚かつ1階・2階部分の広さが変わります。) 今回のエレベーターの事故は、滑車径・滑車溝の構造やロープの選定など根本的な部分からの物理的な検証が必要となりそうです。 報道から一口に真の原因を見極める事は出来ません。
その他の回答 (2)
- komimasaH
- ベストアンサー率16% (179/1067)
専門家ではありませんが、こういうことも考えられるということを。 従来、三菱、日立、東芝、日本オーチス、フジテックなどの主要エレベータメーカは自社製品のメンテナンスは自社製品でという方針でした。顧客との契約書にそのことを盛り込ませていた。その裏側には、設備を納入する費用をある程度安くする代わりに、法律で決まっている定期点検費用を原価に対して非常に多くとる(3倍?)という構造があった。法律で決まっていることだから、やらざるを得ないからこういうことができた。 しかし、独立系のエレベータメンテナンス会社がカルテルだとして裁判所に訴えを起こし、平成5年に勝訴してしまった。(ここまでの話は自信ありです。) これからは、推測の話です。最大の収益源であるメンテナンスに独立系のメンテナンス会社が進入してきたため、エレベータ自体の価格は過当競争になると同時に、メンテナンスまで競争が激しくなったのではないでしょうか。そして、ハードでは品質が落ち、メンテナンスではワークマンシップが下がってきた。はたして、独立系メンテナンス会社にエレベータ製造会社が社内基準であるメンテナンス手順を全部渡すだろうか?これもありえないのではという気がします。 法定点検しながら、煙が出て11台中10台のエレベータのワイヤに亀裂がみつかったというのは、誰がどうみてもまともにメンテナンスしていなかったということは明らかでしょう。なんのための法定メンテナンスなのか。
お礼
回答どうもありがとうございます。 まともにメンテナンスができていないというのは言えますね。 今回の場合、メーカー=施工業者=メンテナンス会社でなかったのですかね。仮にイコールだったとしても点検の不備は明らかですね。しかし、ワイヤーの損傷というのはこんな頻度で起きるものなのでしょうか。
- bouhan_kun
- ベストアンサー率19% (1032/5208)
EVでワイヤーが伸びたり、クランクして使い物にならなくなることはよくあります。だから法定で定期点検までするのです。落ちる前に見つかって対処できるのですから、問題ありません。
お礼
回答どうもありがとうございます。 たまに起こることならわかるのですが、まとめて10カ所起きているので、原因がなにか知りたい気持ちです。
お礼
どうもありがとうございました。点検要領よくわかりました。高速エレベーターでは、けっこう短い周期でワイヤーロープの交換がおこなわれるのですね。今回の不祥事について、マスコミの論調は、点検の不備が原因としています。確かに点検の不備はあったようですが、真の原因は違うのではないでしょうか。技術的な専門領域に関して、マスコミは検討はずれな論調をとることが多いので、今回はどうなのかと思っています。