国際政治ツールに過ぎないノーベル平和賞?
大型モニターで予備校のCMで講師紹介で自分の画像が映った時に、「ねぇねぇ・・・今の人そうじゃない?」と言われて、『出演拒絶しておけば良かった』と後悔している チキン野郎です。
先日、とある教科書出版会社との歓談で、
”佐藤栄作氏の非核三原則を受けてのノーベル平和賞受賞に関する記述は、改訂の余地はないか?”
との論題が出ました。
小生個人は、表題にある通り、ノーベル平和賞は、”主権国家の権威付けの政治ツールに過ぎないもの”として、巷説・世俗ほどその権威・価値を認めていないわけですが
佐藤栄作氏に関するウィキペディアなどでも示唆されいる通り、
今では、国際的にも国内的にも、氏の受賞に関しては極めて懐疑的な見解が支配的と言えるでしょう
したがって、歴史教科書などで受賞について記述するべきではない!という立場なわけですが、
(1)これについてどう思いますか?
簡単にWIKIより抜粋しておきましょう
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平和賞受賞は、上記の通り非核三原則の制定などが評価されてのものであった。この受賞には国連大使だった加瀬俊一のロビー活動が寄与したといわれており、佐藤も日記の中で加瀬への謝意を表している。しかし、平和賞を選考するノルウェーのノーベル平和賞委員会は、2001年に刊行した記念誌『ノーベル賞 平和への100年』の中で、「佐藤氏はベトナム戦争で、米政策を全面的に支持し、日本は米軍の補給基地として重要な役割を果たした。後に公開された米公文書によると、佐藤氏は日本の非核政策をナンセンスだと言っていた」と記し、受賞理由と実際の政治姿勢とのギャップを指摘した。この記念誌はノルウェーの歴史家3名による共同執筆で、同年8月の出版記念会見の際にその一人のオイビン・ステネルセンは「佐藤氏を選んだことはノーベル賞委員会が犯した最大の誤り」と見解を述べて当時の選考を強く批判し、「佐藤氏は原則的に核武装に反対でなかった」と語ったという
この報道に対して次男の佐藤信二は「受賞当時は一部から抗議を受けたが、それは誤解で父は真の平和主義者だった。非核三原則を打ち出したのは佐藤内閣であり、受賞はその点を評価された。父は受賞した時「佐藤個人ではなく、国がもらったものだ」と語っている」とコメントした[39]。ただし、上記の通り、2009年に、沖縄への核持ち込みに関する密約の合意文書が佐藤家に保管されていたことが明らかになった。さらに、2010年10月に「NHKスペシャル 核を求めた日本」において、佐藤内閣下で、極秘に核保有は可能か検討が行われていたことが明るみになった。
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本件と原発事故は関係がないわけですが、このような現状に関して、日本国民が無頓着な気がします。
(もっとも国際法的に言えば、”日本国領土には”核兵器が持ち込まれたわけでもないのですが・・・・)
ちなみに、非核三原則は、国会決議に過ぎなく、法的拘束性はありません。(政治的拘束性はあるでしょうが)
(2)これを法的拘束性のあるものにするべきでしょうか?
最近では、プラハ演説を受けてオバマ氏が受賞されたわけですが、実態は核軍縮の速度は早まってもいないわけですから、ノーベル平和賞とは不思議なものです。
表題に戻りますが、基本的には、ノーベル平和賞は、平和貢献に対する褒賞が本旨と理解されているはずですが、ノーベル平和賞については以下のように言及しています
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/peace/ より
In addition to humanitarian efforts and peace movements, the Nobel Peace Prize has been awarded for work in a wide range of fields including advocacy of human rights, mediation of international conflicts, and arms control.
(意訳)人道的努力と平和運動に加えて、ノーベル平和賞は、人権の擁護、国際紛争の仲裁および軍備制限を含む広範囲の分野での仕事に対して与えられました。
では、最近のノーベル平和賞はどうでしょうか?
民主化運動指導者などが受賞しているわけですが、「人権擁護」(advocacy of human rights,)でしょうか?
そもそも、自由主義諸国の人権概念基準で主権国家の人権を思慮することが正しいものでしょうか?
もし、そのような基準がまかり通れば、日本国の死刑制度・実名報道なぞは人権擁護の対象となるわけですが、一種の押し付けの人権論をノーベル平和賞として評価することの適否については、思慮するべきように思えてなりません。
ちなみに、児童ポルノの自由主義諸国の基準なら、AKB48は違法たりえるので、あしからず。
佐藤栄作氏は、ベトナム戦争に日本国として加担するに至った政治家であることでも、平和賞受賞の嫌疑があるわけです。
勘違いして欲しくないのですが、鬼籍にいる佐藤栄作氏を批判するつもりはありません。
問題は、受賞の適否であり、同時のノーベル平和賞の権威・価値についての再検討を要請しているわけです
その表象として、氏のノーベル平和賞受賞の事実について教科書記述を避けるべきように思う次第です
ちなみに、佐藤栄作氏と言えば、『西山事件』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B1%B1%E4%BA%8B%E4%BB%B6)及び沖縄返還における密約事件があるのだが、
この問題で人権擁護を思慮すれば、佐藤氏は、『国民の知る権利』を極めて軽視していたことになる。
(密約が悪いのではなく、情報管理の問題である)
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補足
西山事件で西山批判を展開した週刊新潮は今では、西山と大差ないスキャンダルかつ違法・不法な取材を行なっているのは、皮肉としか言えない話ではある
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ちなみに、暇があったら、西山事件訴訟について私見があれば、言及してくださいな
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岡田副総理は以下のように取材で言及しているそうな(http://www.asahi.com/politics/update/0207/TKY201202070462.html)
外相時代に日米間の密約の存在を認めた岡田克也副総理が7日の参院予算委員会で、1972年の沖縄返還密約を示唆する機密電文を入手し、国家公務員法違反で有罪が確定した元毎日新聞記者の西山太吉さん(80)について「本当に申し訳ない」と謝った。
みんなの党の小野次郎氏が同事件をテーマにした放映中のTVドラマにからめて密約を認めた感想を聞いたのに答えた。「国家の密約という問題の中で犠牲者になった一人だ。ジャーナリストとしての行動に一定の敬意を表す」と述べた。
岡田氏は「歴代の首相、外相が少なくとも90年あたりまで外務省から(密約の)報告を受けながら、国会の場でも否定してきたことは許し難い。我々は議会人として深刻に反省すべきだ。開き直りは許されない」とも語り、珍しく感情をあらわにした。
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あれ・・自民党の批判かな?(苦笑)
以上、まとまりがない質問ですまそ。
お礼
遅くなってすみませんでした。 皇国の守護者のコミックを読んでからこの作家を知りました。 これと合わせて読んでみようと思います。 回答ありがとうございました。