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死後の世界は?宇宙の最後は?
もう良い大人なのですが〔死後〕の事について真剣に考えます。 物理学的に一度死んだらその後どうなるのでしょうか? 時間が逆戻りする事はあり得るのでしょうか? そもそも電子やプロトンは永遠(無限)に存在し続けるのでしょうか? この空間、時間も永遠に存在し続けるのでしょうか?
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- hagiwara_m
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大学で物理を教える立場にいる者です。(口出し控えるべきかと迷いながらも)少しだけコメントします。 ご質問の始めの方で「物理学的に」とことわられています。ある命題を科学的な問題として扱うときは、そこに登場する用語の概念についての皆の共通認識が出来ていて、かつ、(たとえ仮想実験でも)誰もが観測し得る事象を問題にする必要があります。 「一度死んだら、、」というご質問は、先ず、「死」および「(どう)なる」という言葉の意味を明確にしなければ、科学的な命題になりません。一番はっきりするのは、「他者から見て、人が死ぬとどのような変化が起こるか」という内容にすることです。これは全く科学的な問題で、我々は答えを知っています。でも、これがご質問の主旨ではないでしょう。恐らく、死にゆく人から見たときの話を問題にされているのだと思います。この立場をとるとき、「死」と「(どう)なる」という部分の意味は何なのでしょう。これが、この質問が科学(物理)的になり難いことの理由なです。少なくとも私にとって、一番心やすまる理解の仕方は、「死」に際してはあらゆる認識と意識が完全に失なわれる状態へ非可逆的に移ると思うことなのですが、いかがでしょう。 「時間が逆戻り」の話も、これだけでは科学的な命題ではありません。「時間」というのは、運動や状態の変化を記述するための変数として考案された量であって、直接に見えるものではありません。ですから逆転させて考えることは自由に出来ます。しかし、ある現象が、時間を逆転させたときも実現し得るかどうかという疑問は重要です。答えは、その現象に関与する法則と設定条件に依存します。時間反転に対して対称的な法則と、非対称的な法則があります。通常、熱の発生や移動を伴う場合は、時間の反転が許されません。 「電子やプロトンは永遠に存在」のご質問については、「永遠」の意味が少し難しいのですが、素粒子の寿命が確率的に決まることをお伝えすれば納得していただけるのではないでしょうか。プロトンの平均寿命は10^32年程度で、宇宙の現在の年齢よりもはるかに長いです。しかし現在でも、ある確率で崩壊は起こっています。 素粒子の寿命のことなど、以下のサイトが参考になるのではないでしょうか。 http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/index_j.html
物質とエネルギーは等価であることは周知の通りですね。電子や陽子は消えたり現れたりします。物質は全て消えることが出来ます。ところが最近の研究では、真空はなにもないのではなく、何ものかで満たされていて、揺らぎ、絶えず活動しているという議論が行われています。もちろん、観測結果をもとにです。 一方、(物理的説明を求められているのに宗教的で恐縮ですが)宗教では、形あるものは全て変化する、即ちいつかはなくなるので、仮の存在であると考えられています。仮の存在は本当の存在ではなく、第一義的に実在すると言えるものは、心や、愛、神など、形を持たず、消えないものであるというのです。 これはキリスト教、仏教に共通で、般若心経の「色即是空」がよく知られていますね。 そのような宗教においては、肉体の生死に関わらず、生命は永遠に生き続けるとされています。 私は、科学と宗教の2つが、1つの真理に収れんするとき、meiakutoさんの問いのような人類はじまって以来の根元的な問いに答えが得られると思います。 両者のうちのどちらか片方を盲信している間は、科学も宗教も迷信だと私は思います。
- acacia7
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・「死後」について 「死後」についてこれまで無数の人々が真剣に考えています。 そして、決定的な答えや真理は出ていないと思われます。 ということで、真剣に考えてみる価値はあるとも言えるし、無いとも言えます。 「良い大人」であっても、考えてみてもいいということでしょう。 ・物理学的に一度死んだらどうなるか? 生物の生死は物理学的に扱う対象ではないですが・・ 概ね、内部で力学的エネルギーを発生しない物体という扱いになるでしょう。 ・時間が逆戻りする事はありえるか? 時間軸を逆方向に進むことは、観測されていませんが・・ 時間軸への正方向に進むことを基準に物体の運動が定義されていますので、 時間軸方向に逆に観測者が動いても、観測者は物理運動が正方向に 運動していることしか観測できないと思われます。 ただし、観測者のいる空間から離れた場所は時間軸上を 観測者とは異なる速度で動いているかもしれませんので、 その場合は、観測者からみて、時間を逆行していると認識されるかもしれません。 ・電子、プロトンは永遠に存在し続けるのか? 実験的に崩壊することが観測されてます。 ・この空間、時間は永遠に存在するのか? 宇宙空間はこれまでの観測で、膨張していることが観測されています。 つまり、変化しているわけです。 そこから類推されることは、今後も変化していくであろうということで、 限りなく変化し続けていけば、その宇宙は現在の宇宙とはまったく異なるもの であるといえるでしょう。 ということで、空間は永遠には存在しえないと思われます。 時間についてですが・・ われわれは、現在しか観測できません。 つまり、1秒後に移動したわれわれは、1秒前の世界が存在しているのか それとも、われわれの移動とともに存在しなくなっているのか 知るすべがありません。
私も死の恐怖から、学生時代によく考えた末、次のような結論を勝手に出しました。すべての物質は、閉じた宇宙の中で一点に集約するので、この時すべての愛すべき物質とひとつになれるのだ、と。 そして、とりわけ人生の中で愛した人とは、骨壷の中で骨をかき混ぜてもらって、宇宙が集約した時にもなによりも密着し、ているのだ、と。 とても物理学的ではありませんが、とりあえず閉じた宇宙であるほうが、希望が持てる気がするのです。
死んだ後のことについては、物理的には、厳密に観測されたことが一度も無いのでそもそも議論の範囲外です。物理では「存在を仮定するための妥当な根拠」が必要ですから、そもそも物理学者は誰も「物理的に」議論しようなんて考えません。 また、時間も通常は「逆戻り」と言う考え方はしません。状態がまったく変化しないならそこに時間を定義する必要はありませんが、逆にわずかでも変化するなら時間は定義できます。ところが厳密に以前観測した状態とまったく同じ状態に戻ることがありえませんから、「逆戻り」もないですね。 空間・時間についても同様で、「存在しつづけるか」というのはあまり興味のあるところではないでしょうね。 電子・陽子については(あなたが何を意図しているのか疑問ですが)ちょっと調べたら出てくるでしょう。ということで調べてみますかね。