有名な本ですが、中公新書に「ゾウの時間ネズミの時間(サイズの生物学)」というのがあります。サイズと寿命、サイズとエネルギー消費量、サイズと速度など面白い法則がありますが、質問の主旨はこの本の p. 121(器官のサイズ・骨格系)に書かれています。
著作権の問題があるので引用しませんが、動物の体は体重の増え方以上に骨の重量を増す必要があるそうです。そのため、ゾウの足は不恰好なくらい太いのに、ネズミの足は折れそうなくらい細いのです(その理由は mazimekko3さんの説明にある通りです)。
例えば、体のサイズ(長さ)を3倍にしたとき、重さはサイズの3乗に比例するので、重さは 3^3 = 27 倍になります。それを支える足の断面積も 27 倍にしないと重さを支えられないので、足の直径は√27 = 5.2 倍にする必要があります( 断面積 = (π/4)*直径^2 )。足を含めて、体の長さを3倍するのに、足の太さだけは 5.2倍にしなければいけないので、全く同じ形(体全体に対する足の長さや太さの比率)を保ったままサイズが何倍となることは難しいようです。
本には書いてありませんが、個人的には、ゾウはずんぐりですが、キリンの足は結構細い気がします。キリンは見た目ほど重くはないのかもしれません。体重が何10トンもある恐竜もゾウほど足が太いように思えませんが、あれは水生の恐竜の場合でしょう(浮力があるので足が感じる体重はそれほど重くない)。