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極性は親水性、非極性は疎水性

レポートを書く為に若干あやふやな部分があるので質問をします。 教科書には『分子は似たものを溶かす』とありました。 即ち極性物質は極性物質を溶かし、非極性物質は非極性物質を溶かす。 したがって、極性物質である水は極性物質を溶かす。 極性物質が極性物質を溶かすのかは何となく分かります。 しかし非極性物質が非極性物質を溶かす理由がイマイチ分かりません。 あやふやなままレポートを書くのはいやなので、どうしてそうなるのか教えてください。

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回答No.2

いいとこに突っ込みますね。 溶ける前と溶けた後のことを考えて見ましょう。 無極性物質の例としてナフタレンでやってみましょう。 ナフタレンの固体中で、ナフタレン分子同士の間は分子間力と呼ばれる力でお互いが引き合い、その結果として結晶を作っています。 分子間力の起源は分子によって異なりますけど、ナフタレンのような芳香族分子だと、ファンデルワールス引力に加え、パイ-パイ相互作用、CH-パイ相互作用が考えられますが、ここでは詳細は良いのでとにかく引き合う力は大して強くない、ということだけ念頭においてください。 では、ナフタレンをベンゼンに溶かしてみましょう。 ベンゼンもナフタレンとだいたい同じ様な分子なので、引き合う力も同じようなもんです。 溶けたナフタレンはベンゼンの中でどのような状態になっているでしょうか。 まわりの溶媒分子であるベンゼンと相互作用しながら、ふわふわと漂っている感じです。 また、ベンゼン同士も大して強い力で引き合っておりません。 これは極性物質が水に溶ける場合とは大きく異なっていますね。 溶質分子間にはたいした相互作用はありません。 溶媒分子間にもたいした相互作用がみられません。 溶質・溶媒間も同様。 つまり、極性物質が水に溶けるときのように、”頑張って隙間にねじ込む”必要が(ほとんど)ないのです。 なので、ナフタレンをベンゼンに漬けて、ちょっと暖めてやれば、熱をもらって動きたがりになったナフタレン分子は、「どれ、周りのナフタレンから剥がれて、ベンゼンの中に漂いだそうかい」というくらいの適当な気持ちで溶け込んでいけるのです(実際にはあっためずとも室温くらいで溶けるはず)。 極端に溶媒ー溶質の相互作用を無視して言えば、液体をあっためたら蒸発するのと似てるかな。乱暴な言い方ですけどね。 熱力学の言葉で言えば、「エンタルピー的な変化が溶解の前後でさほど無い。一方、分子が溶解することでのエントロピー的な稼ぎがあるので、結果として溶けた方がハッピー。だから溶ける」といったとこかな。これ、No.1さんが言ってるのと同じです。 なお、無極性溶媒といってもいろいろあります。 ヘキサンなどのように、ほんとにほとんど何の相互作用も無い(ファンデルワールスはあるけど)、貧弱な溶媒もあれば(事実、このような相互作用の弱い溶媒中では、希薄溶液中の溶質は気相の孤立分子の性質に近づく)、溶質と強く相互作用するものもあります。 上で例に挙げたベンゼンなんてのは、実はかなり相互作用が強い分子です。ベンゼンとかトルエンは、無極性ではありますが、割と物を良く溶かしますし、カラムの溶媒に使っても、結構モノを流します。溶質との強い相互作用のためでしょう。 こういう、相互作用が効いてくると、上述したように「エンタルピーの変化はあんまり無い」とは必ずしもいえなくなります。 なお、無極性溶媒には極性物質は逆に溶けにくくなります。 たとえば、食塩をヘキサンに溶かすのは無理です。 これは、溶質(溶けてないから溶質とはいえないけど)分子間の強いクーロン相互作用、双極子相互作用などを切断するほどの、溶質ー溶媒間の相互作用が生じないためです。固体中での結合をあえて切断し、溶け込むだけのエネルギーの補填が、無極性溶媒ではできないのですね。 油と

gootttt
質問者

補足

ありがとうございます。また一つ微妙に『?』だったところがクリアになりました。 なるほど極性溶質を極性溶媒に溶かした時は緩やかな結合をしているのに対して、非極性溶媒は大気中の酸素と窒素のように、ただ単純に混ざっているだけに近いというわけですね。No1さんの回答にはそういう意味も合ったわけですね。 ただしつこく聞き返してもうしわけないのですが、混ざっているだけに『近い』とは言っても、固体の溶質が溶けるわけですから、固体であるより溶けたほうが若干有利なわけですよね?その理由が知りたいです。 例えば、洗剤の界面活性剤は非極性の炭化水素の尾が衣類の油脂(汚れ)と結びつき、反対側の硫酸ナトリウムが水と結びつくから油脂が剥離するわけですよね? つまり、油脂と炭化水素の尾は何かしらの力でくっついていると思うのです。 なぜなのでしょうか? 両者を溶かしている力はどういうものなのでしょうか?

その他の回答 (4)

回答No.5

すいません、私の説明に問題があったかと思います。 DexMachinaさま、指摘ありがとうございます。 確かに真空中へ解けだすことを想定すると、ファンデルワールス力を無視して良いよ、という回答は誤りですね。 溶質・溶媒間の相互作用の程度に大きな差がある、ということについてはDexMachinaさんのおっしゃるとおりだと思います。

  • DexMachina
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回答No.4

非極性物質の溶解でも、分子間力(→ファンデルワールス力)の影響は大きいと 考えるのが妥当ではないかと、私は思うのですが・・・ (例えば、非極性溶媒によく溶ける固体を、重力のない真空中(→宇宙空間とか)に  おくことを想像したとき、非極性溶媒で溶解するのと同じ速度で気化していくとは  とても思えないので・・・;  anthraceneさんの回答の意図を読み間違えていましたらすみません) 非極性物質が非極性物質を溶かすことを考えるのでしたら、yossuさんの譬えを 少し変えて、「強い磁石と弱い磁石(または磁石の代わりに電荷)」で想像するのが いいかもしれません。 単純化するため、非極性分子がもつ電荷を1、極性分子がもつそれを10として、 2つの分子間に働く吸引力はその乗算で出るものとし、系全体のエネルギー(?) はその総和で出るものと考えます。 また、2分子間の距離は、極性分子・非極性分子によらず同じとします。 (→2つの荷電粒子の間に働く力は、電荷の大きさに比例し、距離の2乗に反比例) すると、「極性分子-極性分子」&「非極性分子-非極性分子」の系では、前者が 「10*10=100」、後者が「1*1=1」となるので総和が「101」になるのに対し、 「極性分子-非極性分子」&「極性分子-非極性分子」の系になると、「10*1=10」 が2つということで、総和は「20」にしかなりません。 従って、極性分子同士・非極性分子同士で分かれた方が、系としては安定になる と説明できます。 (なお、これでいくと、「電荷が9と10でも、分離した方がよいのでは?」と思われる  かもしれませんが、そこは「熱振動による混合効果」と「エントロピーの増大」で  差分が補われると考えて下さい) つまり、説明の仕方を変えると、溶媒・溶質間の電荷の差が小さければ「エントロピーの 増大」等によって溶解した方が有利になるのに対し、溶媒・溶質間の電荷の差が大きく なりすぎると、極性分子同士の結合を切る力をエントロピー等では賄いきれなくなり、 溶解できなくなる、ということになります。  *エントロピー・エネルギー・力などへの理解があやふやな人間の回答のため、   用語の用法に誤りが多々あります(→確定)が、ご容赦願います(汗)

回答No.3

>両者を溶かしている力 どんな分子の間にもファンデルワールス力は働きます。 ですから、最低限、どのような溶質・溶媒間にもファンデルワールス引力の寄与はあるはずです。 しかしながら、液体の中では分子は熱運動していて、ファンデルワールス力は大して強い力ではないため、熱運動によって乱雑になる効果の方が圧倒的に勝っているでしょう。 ですので、単純に溶解する場合は、No.2にも書きましたけど、液体が熱エネルギーをもらって蒸発する場合と同じように考える方が妥当だと思います。固体表面の分子が熱エネルギーで運動するようになり、液体中に飛び出すという方が的を得ていると思いますよ。 積極的に、溶媒ー溶質間の相互作用が溶解のプロセスに大きな寄与を持っているというのは言いすぎだろう、というのが私の考えです。 系が乱雑に成る方へ向かう、というエントロピーの考え方でも同じ結論でしょう(もっとも、エントロピーが増えるから有利、というのでは天下りの考えで無理やり納得することになっちゃうけど)。 界面活性剤の場合は状況が違います。油脂は自由に水に溶けていっているわけではなく、ミセル中に取り込まれて溶解しています。 水に油脂が接触している状況(溶解前)から、ミセルに取り込まれて油脂が水に接触しない状況(溶解後)になることで、親水性のものと疎水性のものがきっちり分けられます。このことによるエネルギー的な稼ぎも重要でしょう。疎水性相互作用と呼ばれるものです。 基本的に、水に疎水性のものが接触している状況は不利です。水に疎水性のものが接触すると、水分子は自分の水素結合を組み替えて、疎水性のものを取り囲んだかご状構造を形成します。このプロセスは、あえて複雑な構造を形成する必要があるため、エントロピー的に不利な過程です。

  • yossu
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回答No.1

こんな感じで考えるとなんとなく理解出来るかなと思います。 非極性がガラスのビー玉(磁力なし)として 極性が小さな磁石(磁力あり)とする。 比重は大体同じとする。 溶媒のビー玉に溶質のビー玉を入れて混ぜたときに 大体均一に混ざると思います。 溶媒のビー玉に溶質の磁石をいれて混ぜると 磁石同士がくっついて固まりになり ビー玉と綺麗に混ざらないと思いますよね。 この時、比重の差があれば塊が上下に分離しやすいでしょうね。 溶媒に磁石、溶質にも磁石として よくかき混ぜたら磁石同士が網の目のように繋がって 綺麗に混ざるように思えるかなと。 こんな感覚で想像すればいいかなと思うのですが。。

gootttt
質問者

補足

回答ありがとうございます。 なるほど、非極性物質は水の水素結合に割り込む事が出来ないから、水に溶けないわけですね。 謎が一つ解けました、極性物質を極性物質溶かす理由は分かったのですが、極性物質が非極性物質を溶かさない理由が分からなかったんですよね。 しかし、それは極性物質に極性物質が溶け、非極性物質が溶けない理由としては完璧ですが、非極性物質が非極性物質を溶かす理由にはなっていないと思います。 どうして非極性物質は非極性物質を溶かすのでしょうか?