現在は家庭教師派遣会社勤務で、昔、脱サラして大学に入り、非常勤ながら社会科の教員経験があるものです。
正直、社会科の教員っという自体が非現実的な科目なのです。それは「教員免許がある全科目中、一番なりにくい科目」だからです。
理由は簡単です。『社会科教員免許が取れる大学の学部が多すぎる』からです。社会科の免許を取れる学部は、法学部、政経学部、経済学部、経営学部、商学部、教養学部、教育学部、政治学部、、福祉学部…っと死ぬほどあります。これらの学部に国際…をつければ無限にあり、教員免許全科目中、取得者が最も多い科目なのが社会です。ゆえに社会科の競争率がすごく高いし、募集人員は少ないし、少子化で学校の統廃合が進んでいるし…で物凄く悪循環にはまりやすいです…
そして、よしんば社会の教員免許を取ったとして、男女比で言うと圧倒的に男性が多いため、女性教員の寿退社数が非常に少ない(当たり前だが女が少ないから)ので、なかなか免許を取ったはいいが、定員募集自体がそもそも少ないのです。仮にあったとして、あなたは東大卒だから試験ぐらいは簡単にパスするでしょう。
しかし、試験をパスしてたからといっても、教員というのは最初「非常勤講師」っというのから始まります。この非常勤講師というのは本当に給料がクソです。医者の研修医とか、若手マイナーお笑い芸人並みの給料で、正直食っていけないため、実家住まいもしくは、誰かのヒモになる必要性があります。
「じゃあ収入が少ないんだったら、バイトすればいいじゃん?」って話になりますが、私立だったらバイト出来ますが、国公立だと非常勤でも『公務員』です。倫理規定でバイトが禁止されているため、バイトすら出来ないのです…で、収入的にかなりニッチもさっちも行かなくなります。さらに、『いつ非常勤から教諭になるのかが皆目見当がつかない状況下になる』のです。私が教員になるのを諦め、教育業界にいるのはそれが一番の原因でした。
大学を卒業してから未だに非常勤講師のままの友人(卒業して11年)がいますが、いまだに実家で親のスネをかじっています。彼女には(生活が出来ないから結婚できないと)振られ、一人モンです。
だから、あなた自身『中学の社会科の教員になる』っというスタンスじゃなく、単に「(科目の限定無く)教員になる」っというスタンスの方がいいと思います。たとえば、通信制で英語・数学・国語のどれか(出来れば中学だけじゃなく高校も)も取って、その三科目で一旦教員になってしまって、経験を積み、ある程度したら異動願いで空きがあり次第、中学社会科の教員になるっというのが一番現実的ですよ。
未経験者の社会マニアよりも、経験者の社会も他の科目も出来る両刀使いの方が、好まれますから。
まずはあなたが教員になるまでに十分な蓄え(=貯金ですね)を備蓄しておくことをお勧めします。そして、中学社会科だけじゃなく、採用枠が多い主要三科目(英数国)の教員免許や、小学校教員免許とかも合わせて考えておく必要性があると経験者の一人として私は思います。
お礼
大変具体的なご回答本当にありがとうございました。 少しだけ希望が持ててきました。様々な情報源を教えていただいたので、まずそれに目を通して生きたいと思っています。 団塊の世代がご定年になると中学の先生も足りない状態になるというのは初耳でした。(小学校の先生は足りないと聞いていましたが)