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超関数
台がコンパクトな超関数の空間E'はE(=C^∞)上で定義でき連続ですが,逆にE上連続な線形汎関数は超関数(すなわちD'の元)で,台がコンパクトであることを示したいのですが,台がコンパクトであることが示せません.台がコンパクトでないと仮定するみたいなのですがうまくいきません.どのようにすればできるか,もしくはこのことについて載っているテキストを教えていただけませんでしょうか. また,E上連続の定義(と同値な条件)は ある正定数M,自然数mが存在して任意のEの元fに対して <T,f> < M×{m階以下のfの導関数のsup normの和} で正しいでしょうか?
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その定義は違いますね。右辺のseminormはE上well-definedではないです。多分次のように定義されていませんか? まずR^1の話だと仮定しますが(多次元でも全く同じで偏微分記号の簡潔さから一次元にしました)そこで単調増大な相対コンパクトである開集合列K_j(和集合はR^1とする)を任意にとり各K_j上でm階以下のfの導関数のsup normの和をρ_j,m(f)と表すことにします。これはseminormです。{ρ_j,m}(j,mについての和集合)はseminorm族ですがこれが定める局所凸空間がE(=C^∞)のはずです。この位相はK_jの取り方によりません。この位相が入ったE上の連続線形汎関数Tは台がコンパクトになります。それは局所凸位相の定義よりほぼ明らかですが以下のようになります:Tを連続線形汎関数とします。原点で連続ですが局所凸位相の定義より有限個のseminorm ρ_j,k(j,k≦I)が存在して Σ_{j,k≦I}ρ_j,k(f)≦δ⇒|T(f)|≦1 です。seminormの定義とK_jの取り方からこれは sup_{K_I,1≦j≦I} |∂^j(f)| ≦ δ ⇒ |T(f)|≦1 です。更に任意のg∈Eをとってδg/{sup_{K_I,1≦j≦I} |∂^j(f)|}を考えるとこの関数は上の左辺の不等式を満たします。従って結局各連続線形汎関数Tに対してある正数M=1/δとコンパクト集合Kが存在し、|T(f)|≦Msup_{K_I,1≦j≦I} |∂^j(f)| が成り立つことが示されました。これによりあるfがそのコンパクト集合Kの外にサポートを持てばT(f)=0でなければなりません。したがってsupp(T)⊂Kとなっています。
お礼
回答ありがとうございました。定義が違ってたんですね。 「A Guide to Distribution Theory and Fourier Transforms」(著者:Robert S Strichartz 出版社:World Socientific) を読んでいるのですが、上で書いた通りの定義になっていたので… とても参考になりました。