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人口脂質二重層について
化学についての調べ物をしている最中に「人口脂質二重層」というものが出てきたのですが、これは「リン脂質膜」を人工的に作ったものだと考えて良いのでしょうか? それと、「リン脂質膜」というのは体内では具体的にどの部分のことを指すのでしょうか? 確か細胞膜等のことだったと思うのですが記憶が曖昧なので・・・; 分かる方いらっしゃいましたら是非回答お願いします。
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その捉え方で良いですよ。 生体膜は、いわゆる二重膜構造をしています。構造については、前に人工の二重膜構造の一つであるベシクルについてのQ&Aに模式図を描いてます。 http://personal.okwave.jp/kotaeru.php3?q=2331743 リン脂質(ホスファチジルコリンが代表的なものです)は水中で集合し、二重膜で包まれた小さな泡状構造(小胞)を形成します。これをリポソームと呼び、生体膜や細胞のモデルとして使われる他、薬などの生理活性物質のカプセルとしても使われます。 部分としては細胞膜ですね。 ミトコンドリアの膜なども似たようなものだったと思いますが、記憶があやふやです。
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- propon2334
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こんにちは。 "人工"リン脂質二重層ですね。 おっしゃてるようにリン脂質二重層は細胞膜を構成しています。リン脂質とはグリセリン(トリオール)の一つのヒドロキシル基がリン酸と、他の二つが高級脂肪酸とエステルを作っているもので、リン酸側が親水性、高級脂肪酸側が疎水性となっています。要は界面活性剤のような構造です。 このリン脂質の疎水基同士が疎水性相互作用によりくっつき、親水基を外側にだしたものをリン脂質二重膜といいます。これにより細胞外と細胞内の領域的分断を実現しているのです。要は水を脂の膜でわけて、互いに混じりあわないようにしてるのです。 かねてより人工心臓、人工血管を体内に埋め込んだところその表面に血栓ができ血管が詰まってしまうことが問題になっていました。これは血中タンパク質とプラスチック間に分子間相互作用が働くことによるものと考えられていました。これを解決する手段として考えられたのが人工リン脂質です。すなわちもともと体内にある細胞表面には血栓ができないので、細胞膜表面と同じ構造を人工的にプラスチック表面に導入することで解決できよう、という考え方です。 結果、合成されたリン脂質を導入した人工血栓、人工心臓は高い生体適合性を示すことが報告され、将来の医療に大きく貢献することが期待されています。
お礼
私が読んだ本には「人口脂質二重層」としか書いてなかったのですが、多分そういうことですよね。 しかし医療にも関わっているんですね・・・一応医療について学んでいる身なのでとても勉強になりました。 丁寧な回答ありがとうございました。
- anthracene
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書き忘れました。 リン脂質以外にも、人工の界面活性剤分子からも類似の二重膜で包まれた小胞が形成できます。 しかし、この場合は一般にはベシクルと呼び、リポソームといった場合はリン脂質からできたものを呼びます。 言葉の定義としては、ベシクル>リポソームです。 いずれにせよ、これらを構成する分子は親水性部位と疎水性部位を併せ持つ両親媒性分子です。 リン脂質なら、前者はリン酸アンモニウム、合成界面活性剤だとアンモニウム塩が多いようです。 後者としては長鎖アルキル基が多いですが、合成分子の場合にはベンゼン環を有した硬い分子構造の場合もあり、この場合には色素や発光素子としての機能を持たせることも可能です。
お礼
素早い回答ありがとうございます! そこが引っかかっていて先に進めなかったのですが、これで先に進めます。 しかし薬のカプセルにも使われているんですね・・・知りませんでした・・・新発見です。 補足までして頂いて、丁寧な回答ありがとうございました。