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商業使用人
商業使用人と代理商の区別のメルクマールとなる (1)その報酬が手数料による(代理商)か、それとも給料・俸給(商業使用人) (2)その営業所が自己の営業所(代理商)か、企業者の営業所(商業使用人) (3)その営業費を自ら負担する(代理商)か、企業者が負担するか(商業使用人) (4)固有の商号をもつ(代理商)か、もたない(商業使用人) という議論ですが、(1)、(2)、(3)、(4)が混在した場合、どのように考えればよいでしょうか? できれば理論立ててお答えいただきたいです。 もし参考図書が何かあれば宜しくお願いします。
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ご指摘の4つの(1)報酬の支払形態、(2)営業所の所在・形態、(3)営業費用の負担の帰趨、(4)独自商号の有無の判断基準ですが、主には法律論というより事実認定の問題でしょう。 まず、(4)独自商号の有無は比較的容易に認定できるとして、(1)・(2)・(3)は評価を伴った事実認定により検証することになるでしょう。たとえば; (1)報酬が「手数料」名目で支払われていても当事者間でその手数料の増減の交渉の余地の有無がまったく無く、社員並みに完全に業務を拘束されて、いわれるがまま受注をこなして規定の手数料をもらう、という実態があれば、実質的には「給料・俸給」と認定されることもあるでしょう。 (2)「自己の営業所」といっても、それは必ずしも所在地が別ということを意味するわけではありません。世間には関連会社のように親会社の本店所在地にいくつもの子会社や関連事業者が営業所を構え、本社の総務の人がそれぞれ留守電を取りつないでいる例はいくらでもありますが、それらはみんな、営業が独自のものと認められれば、「自己の営業所」を構えているものと認められる余地は十分あるでしょう。 (3)営業費用の負担ですが、いったん自己負担として経理処理されていても、定期的に実質的に資金がきっちり還流されるような社内制度の中に組み込まれていれば、自己負担とは認められないでしょう。社内カンパニー制もどきのような形と評価されるだけで、あくまで同一組織という扱い評価を受けると。 もっというと、(4)商号も固有のものが登記されていたとしても、実際の営業にはほとんど使っておらず、使用に広範な制限がかけられていたなら、独自商号を有して営業しているという認定じたいがされない場合が考えられます。 このように、事実認定の段階である程度は評価がかかってしまうだけに、いったんは報酬は手数料と思われたけれど諸般の点を勘案するに実質的に給料であり、商業使用人と解するのが相当、といったかんがえられるのではないでしょうか?よって、これらの点ではっきり混在した状況が認められる、ということはないのではないでしょうか? 理屈としてはトートロジー的な感じも受け、しっくりこないかと思われますが、メルクマール自体に評価が含まれ、解釈の余地がある以上、仕方ないのではないでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 わかりやすい説明ありがとうございます。 実は実際の話しで報酬が完全歩合性で、他が会社という場合なんです。 雇用性も薄く、請負的でもあります。 評価が難しいですね。