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株主総会の招集期間短縮について
いつもお世話になります。 株主総会を開催する場合に株主全員の合意があれば商法232条で定められた2週間 前の招集通知発送の期間を短縮できると理解しているのですが、これが可能な事 はどの法律に書いてあるのでしょうか? それから、今日朝9時に取締役会が開かれて今日午後1時開始で臨時株主総会の開催 が決定された場合、今日付けの株主全員の期間短縮同意書があればその臨時株主 総会は適法に開く事ができるでしょうか? よろしくお願いします。
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招集手続の規定は株主に総会出席の機会とその準備の機会を与えるためのものですので、判例も「招集権者による株主総会の招集の手続を欠く場合であっても、株主全員が其の開催に同意して出席したいわゆる全員出席総会において、株主総会の権限に属する事項につき決議をしたときには、右決議は有効に成立するものというべきであり、また、代理人が出席することにより株主全員が出席したこととなる右総会において決議されたときには、右株主が会議の目的たる事項を了知して委任状を作成したものであり、かつ当該決議が右会議の目的たる事項の範囲内のものである限り、右決議は有効に成立する(最判昭六〇・一二・二〇 民集三九巻八号一八六九頁」とされています。 だから、後の問いも問題ないものと思われます。
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- iustinianus
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理論的根拠は、No.1のshoyosiさんのご回答どおりです。 個々の総会ごとに、株式会社の株主(有限会社の社員)全員の同意があれば、所定の総会招集手続を省略し得ることは、株式会社については明文の規定はありませんが、有限会社については有限会社法38条が明文をもって規定しています。 ただし、定款上、商法所定の株主総会招集手続を省略する旨規定することは許されないと解されています(通説)から、取締役会決議により株主総会の開催場所・日時・議題・議案が確定する前に期間短縮同意書を徴求することは、招集手続規整の脱法行為とされるおそれがあります。 また、株主中に代理人を出席させた者がある場合の「全員出席総会」をめぐっては、決議事項が、最高裁昭和60年12月20日判決のいう「株主が……了知し」ていた会議の目的に含まれるか否かをめぐって、紛争が生ずることがあります(*)。 したがって、コンプライアンス(適法性)確保の観点からは、可能な限り、株主本人全員の出席が得られるよう最大限のご努力をなさるべきです。 なお、yahhooさんにとっては釈迦に説法かとは存じますが、期間短縮同意書は、本件株主総会の決議事項の登記を申請する際、添付資料として必要になります(商業登記規則82条1項)。 ご参考になれば幸いです。 ---------- * 一例として、東京高裁平成3年3月6日金融法務事情1299号24頁(招集通知には議案として「取締役3名選任の件」とあったにもかかわらず、4名の取締役を選任した株主総会決議を違法とした事例)。実務上は、出席者から動議が提出された場合が、特に問題となります。
お礼
さらに詳しい解説をありがとうございました。
お礼
判例からの解釈になるわけですね。 どうもありがとうございます。