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株のインサイダー取引について
日本に限った話ではないのですが、インサイダー取引ってザル法ではないでしょうか?結局のところほとんど言った言わないであったりする事や、少し慎重にやれば誰でもインサイダー取引なんてできるような気がしてしょうがないのですが、そんな事は無いのでしょうか? ただ感覚でそう思うだけでこれといった根拠があるわけではないのですが、立派に機能していてインサイダー規定に引っかがるのもはかなりの確立で捕まえる事が可能なシステムや設備状況があるなどあるようでしたら、それについてご説明や解説をいただきたく思います。 よろしくお願いします。
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- elmclose
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システムというか実務面から私の知っていることを書きます。 まず、今は、全ての取引は記録として残っていて、少なくとも事後的には、誰がどのようなタイミングで取引したかを追跡できるようになっています。 そして、不自然な値動きがあった場合(例えば重要事実の発表の数時間前に取引量が膨らんできたなど)、その時間帯の全ての取引について、売買者の属性等をチェックしているそうです(ここは全件チェックとのこと)。最近は、証券会社で口座を開く際には勤務先が公開会社であるかどうかを記載するようになっていると思いますが、それは、口座開設者の属性をコンピュータに登録しておいて上記のチェックのために用いる目的だと思います。 ですので、取引を行なった者は、一応、疑われ得るようにシステムが作られています。 これを考えれば、新聞社の従業員が公表前の広告出稿情報に基づいて取引を行なったというのは非常に分かり易い例で、捕まえてくださいと言わんばかりの行為と言えるでしょう。 昔に比べるとインサイダー取引で捕まるケースが増えてきたのは以上のような背景があると思います。 すると問題となり得るのは、インサイダーであったかどうかというほうだと思います。従業員でなくても内部者情報を得た段階でインサイダーになりますので、内部者情報を得ていたかどうかを証拠をもって立証することがどの程度困難かという問題に帰結します。この点を質問者の方も気にしておられるのだと思います。 しかし、他の犯罪と同様に、インサイダー取引も行なえば必ず何らかの痕跡が残りますので、「誰でもできる」というほどザルではないのではないかと思います。
インサイダー規制がザル法というのではなく、インサイダー規制が取り締まろうとしている対象そのものが極めて規定しにくいものである、と考えるのが正しいのです。 インサイダー取引規制とオフサイド http://www.tez.com/blog/archives/000718.html インサイダー規制はオフサイドに似ている、との論です。 世界的にも、インサイダー取引が是認されている国も存在します。インサイダー取引=絶対的に悪、ではありません。 インサイダー情報を知っている人だけ利益を得られるなんてずるい。ちゃんと取り締まれば、みんな公平になる、と思っておられるのかもしれませんが、それは単純すぎる考え方です。 インサイダー取引を取り締まらなければ、みんなもっとインサイダー取引にいそしむようになります。そうすると、インサイダー情報が早い段階で流出するようになるでしょう(オークションで販売されたりして)。そうなると、結果的に「インサイダー利益」が縮小するのです。 インサイダー取引を厳密に取り締まれば取り締まるほど「うまくインサイダー取引をする人」はより儲かるというからくりになっています。インサイダー取引が違法であるため、おおっぴらにインサイダー情報をやり取りできない=インサイダー情報に触れられるえらい人(政治家・経営者など)にインサイダー利益が集中する結果になります。 すべてのインサイダー取引を取り締まることが不可能(すべてのインサイダー取引をなくすためには、インサイダー情報に触れる可能性のある人の株取引を一切禁止する必要がある)である以上、ここはバランスが非常に重要です。