残念なことに、私は政治学者ではありませんで、環境面
を入口にして、この騒動を見ていますから、捉え方に欠陥
がある可能性はお許しいただいて...。
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京都議定書の関係。
京都議定書に対するアメリカの姿勢で何が発生しているか
って辺りは、細かく見ると山ほどあるんですが、キーワー
ドとしては「アメリカの拒否姿勢に、各国が何を見ている
のか?」と「排出大国としてのアメリカが拒否することで
数字面でどのような結果が出るか?」の二つがあるように
思います。
○アメリカの拒否姿勢の捉え方
1.メジャーの投資を徹底的に回収するつもり?
拒否していると云っても、政府が拒否しているん
であって、内部にはも議定書以上の削減を要望す
る勢力もあり、それらが今後も広まるのは確実っ
て状況(行く先では批准の必要)を解りながら、
今の時点では拒否するってのは、「一定期間は」
批准が不味いという風に見えます。
2.安全保障を徹底的に守るつもり?
産業構造の維持等も広義の安全保障に加え、更に
今の世界経済の枠組みの中での米国の高い位置づ
けを守りたいと考えているのか?
3.非難を多く受ける代替案を何故出した?
代替案はお粗末で、冷静に分析すれば国内外から
非難を浴びるのは明白。
でも、非難されても平気な何か(政権としての
基盤が揺るがない何か。例えば、"今まで以上に"
特定資本が政権を協力に支える構造とか)が生じ
つつあるような....。
○排出大国が拒否することでの数字面
4.shmittoさんの云われるとおり、世界総排出量の
1/4を占めるアメリカが拒否することで、実効
ある対策が不可能になりそう。
5.代替案を「嘘でも良いから信じよう」って国が
出てきそう。(正確には、こっちの方が都合が
良いから利用しようって感じですかね。)
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で、これらを見て、各国の思惑が全面に出ています。
○日本の弱腰
ホスト国であるにも関わらず、まだ批准していま
せんね。
○各国の足並みの乱れ
例えば法的拘束力を持たせる事には、露・日が
反対していますが、この問題の解決が困難になり
つつありますね。 で、法的拘束力が存在しない
となると、これは実効力の大きな減退。
また、豪・伊・中米諸国辺りも、米国案寄りに
なっちゃってます。
○中国・インドの動き
米国政府の主張の一部は「中国・インドのような
"途上国"が、もっと削減に努力しない限りは
拒否します」って姿勢ですが、中・印にすれば
「貴方の国内理由で批准しないことを我々のせい
にされても困ります」って姿勢になってますね。
で、こうなると中・印も「アメリカの批准なく
しては自国への負担も拒否」となって来ていると。
○アフリカ諸国およびその他の国
どこの国もリーダーシップを執るまでの影響力が
ない様子でして、従って動きもバラバラ。
「どこかの国が強力にまとめ上げた条約に加盟し 統一行動の中で地域としてまとまっていく」という
シナリオが消えつつありますからね。
中南米・カナダは、まとまって米国に付いてゆく
って姿勢を固めつつありますな。
なんて感じで、要するに「各国バラバラ、会議は踊れど
進まず」って状況になりつつありますね。
CTBTについては、語れるまで力量がないので割愛を
お許しください。
お礼
環境面からの指摘、ありがとうございます。 やはり何かしろアフリカやインド、中国でもいろいろと問題があるのですね。 回答ありがとうございます。