国債等の債券に関する金利には、表面利率と市場金利の二種類があります。表面利率は、債券を発行する際に発行者(国債の場合は国)が決定します。一方、市場金利は債券発行後、投資家により債券が市場で取引されていく中で決定されます。
表面利率は発行時に決定され、発行者は、債券の額面にこの表面利率を掛けた金額を利子として毎年支払います。例えばリンク先の10年利付国債は表面利率が2%ですので、額面100万円ならば、1年目から9年目までは毎年2万円の利子が支払われ、10年目に利子2万円と元本100万円が支払われます。表面利率は満期まで変わらないので、利子の支払い額(この場合毎年2万)も変わりません。
No.1の方が説明されているように景気が良くなるなどして市場金利が4%に上がった場合、100万円もっている投資家は、国債ではなく、他の債券に投資すれば、年4万の利子と満期に100万円の元本が戻ってくるので、満期に同じ100万円戻ってきても毎年2万の利子しか手に入らない国債を100万円では買いません。
このため、この国債は値下がりします(いくらに値下がりするかはExcelのPV関数で計算することができます。この場合は約84万だと思います)。
一方、市場金利が下がった場合は、逆の理屈で国債の値段が上昇します。
なお、以上は表面利率が満期まで一定の固定金利の場合の話です。変動金利の場合は、定期的に市場金利を参考に表面利率が変わるので、国債の価値は変動しません(表面利率がみなおされるまでの期間は一時的に変動します。)