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お棺を三回まわすという葬儀の習俗について
自宅で葬儀をする際に、お棺を三回まわすという習俗があるそうです。この習俗の意味や歴史、やっている地域などの情報を知りたいと思っています。この習慣は、故人の霊が戻ってこないように方向感覚を狂わせる目的でやっていたのでしょうか。よろしくお願いします。 (検索で調べると、浄土真宗でやってはいけない「棺まわし」ということになるみたいですが、あまり沢山ヒットしません。)
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- yuhkoh
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なお、参考までに高野山麓にある九度山町のHPから 「九度山の民俗(1) “お墓にある鳥居”」 http://www.town.kudoyama.wakayama.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC02000&Cc=7D1332124EA&DM=&Tp=&IM= 私の大学時代の恩師が監修したものですが、墓と鳥居という、現代人からすれば奇異とも思える組み合わせの意味が述べられています
- yuhkoh
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盆踊りなどで櫓の周りを回りますよね。この「回る」という行為は古代日本において、人と神霊が繋がる儀式とされました。これらは仏教儀礼における「行道」という、経典を唱えながら仏前を回る作法とも結びつきます。また修験道や山岳仏教の儀礼とも結びつきます。現在でも岩を回ったり、四国遍路などのように、島や山を回るという信仰へと発展します。聖なる場所を回ることにより、“今までの罪が滅びる”という滅罪信仰ともなります。 「棺を回す」という行為も、このような信仰が基盤と考えられます。また葬送儀礼では意外かもしれませんが、修験道・山岳仏教の影響が多くみられます。 上代の日本では死者の棺を覆い隠し、一定の期間安置する「もがり」という儀礼が行われていました。これは死の穢れを封じるという意味があったようです。このもがりに仏教的意義付けを行い、もがりの周囲に弥勒菩薩の住する「兜卒浄土(とそつじょうど)」を表現する、四十九院の仏尊を記した塔を配置しました。その際に、四方に鳥居(門)を配して、それぞれを 東「発心(ほっしん:悟りを求める心)」 南「修行(しゅぎょう:悟りを求める実践)」 西「菩提(ぼだい:悟りの証明)」 北「涅槃(ねはん:悟りの境地)」 としました。(高野山の供養塔の多くが、周囲に石柱を置き、鳥居を正面に配するのもこの流れを汲みます) この山岳信仰における儀礼は葬儀にも用いられ、昔の棺を乗せる台には、四方に柱と鳥居が配されました。ですから棺を回すことにより、発心・修行・菩提・涅槃の門をくぐることを意味し、また3回は過去・現在・未来を意味すると思われます。また、釈尊が王位を捨てて修行へと志すきっかけとなった、「四門出遊」の故事とも関係が伺えます。 (四門出遊…釈尊が王子時代に、城の外に出たとき、東門には老人・南門に病人・西門に死人がいて、「生老病死」の苦しみを実感し、最後に北門の修行者をみて出家を決意する話) 「棺を回す」には、古代日本の鎮魂儀礼に仏教的・修験道的信仰意義が加味され、棺を回すことにより死者は、修行の実践を行います。 これらの信仰的意義が失われて、後に「死者が家に帰らないように迷わせるため」という俗信へと変化したのでしょう。 五来重『葬と供養』(名著出版)
- les-min
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こんばんは。。 ウチの地域(西日本)でも、火葬が定着するまで(30年ほど前)までは行なわれていたようです。 以前、地元の長老さんに話を聞いたことがあるのですが、地域によって(それほど広くない地元の範囲内ですが・・・)出棺してすぐの庭先、あるいは敷地を出てすぐの辻で3回左回りするというところと、墓地まで行ってから回るという二つのパターンがありました。 意味合いとしては、ご質問文面にあるように、死霊が再び戻ってくることを防ぐものと思われます。 ぐるぐるまわるというのは「行道(ぎょうどう)」と呼ばれるお寺さんの作法を何らかのヒントにしたものと思われます。お寺さんのお勤めでは、時計回り(右まわり)が基本ですが、それが変容して逆回り(左まわり)が「死霊封じ」として定着したものと思われます。 自分の見聞きしたことはこういうところです。では。
お礼
どうもありがとうございました。死霊が帰ってくるのを防ぐためというのが本当かと思って質問させてもらいました。そういうふうにいう地方はやっぱり結構あるのは事実みたいですね。
- pekomama43
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地方ごとのいろんな風習があるようですね。 広島や福岡、熊本の一部でも棺を三回回す風習があるそうですよ。 ↓ http://www.osoushiki-plaza.com/institut/dw/199205.html
- ymmasayan
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私の田舎(鳥取)では家の門先で棺を台に置き、親族の葬列がその周りを3回回ります。 ↓の引き揚げ船と同じですね。
お礼
どうもありがとうございました。面白い習慣だと思いました。
- roroko
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茨城での風習のようです。 http://www6.ocn.ne.jp/~go-ysk/MyPage/menu3.html
お礼
どうもありがとうございました。
お礼
どうもありがとうございました。死霊が帰ってくるのを防ぐというのが本当かどうか疑わしいと思って質問しました。やっぱり仏教的な意味もあるし、それ以前からの習慣もあるわけですよね。鎮魂の意味をどうして特定の宗派の人たちはことさら無視するのか、ますます謎になります。