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電子対生成について

初めまして、電子対生成について教えてください。初心者です。よろしくお願い致します。 電子対生成を起こすエネルギーは1.02MeVということですが、感覚がわかりません。 電子対生成を起こすには、100Vの何倍くらいの電圧が必要なのでしょうか?やはり10^4倍ですか?まずVとeVで単位が違いますが、違いを教えてください。 市販されているような電圧を発生させる機械で、このくらいの電圧を 起こせるのでしょうか?加速器を使わないで、人工的に電子対生成を起こせるのでしょうか?山手線を1周するような大きな加速器でないと無理なのでしょうか?

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  • sekisei
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回答No.3

>換言しますと、・・・で間違いないでしょうか? 概ねそうです。 もちろんきっちり1.02MeVで対生成すると生成後の電子も陽電子も運動エネルギーが0になるので生成直後に消滅すると思います。 また、対消滅でも元々電子-陽電子が持っていた運動エネルギー分もガンマー線のエネルギーに含まれるので1.02MeV+αのガンマー線が発生します。 また、ターゲットは静止した陽電子でなくてもかまいません。 たしかKEKではタングステン(ターゲット)に加速した電子を当てて陽電子を発生させています。 e+e(1.02MeV)→e+e+[e+p]→e+e+γ(1.02MeV):eは電子、pは陽電子、γはガンマー線 エネルギー的には大した大きさではないです。 しかし対生成を起こさせるには電子1個に必要なエネルギーを与える必要があり、さらに電子1個の電荷が小さいために高い電圧(電界)が必要になってしまいます。 なぜ電子1個にそのエネルギーを与える必要があるかですが、対生成はある1点(1箇所)で起こるためであることと加速した電子が同時に一箇所に複数個が集合してターゲットに当たる確率はとても低いからです。 そのため、電圧が1000kVも必要となります。 (これが加速した電子が2個同時にターゲットにぶつかってくれれば500kVでいいことになります) 市販の機器で対生成が難しい一つ目の理由は結局この電圧を得るためには特別に設計した(特注)高電圧発生器がいるためです。 おそらく市販の機材ではすぐ放電してしまい電圧が上がらないのだともいます。 特注設備には高い絶縁が施されているのだと思います。 他に挙げた理由のうち超高真空は大気中では折角加速された電子が大気中の空気に衝突しエネルギーを奪われるためです。 しかも奪われた後軌道がまっすぐターゲットに向かわず関係ないところにいってしまう可能性もあります。

yakitori101
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 よくわかりました。

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  • sanori
  • ベストアンサー率48% (5664/11798)
回答No.4

1.02MV以上の加速器で電子とか陽子とかを加速してみたところで、その荷電粒子のエネルギーを対生成に寄与させるには、何かと相互作用させなければいけません。 例えば、 仮に3MeVのアルファ線(ヘリウム)の発生を実現させたところで、そこから、正負の電子のペアに変換するのは、ややこしいものです。 そんなこと考えるよりも、1.02MeV以上のエネルギーのガンマ線を出す放射性物質を、その辺に置いときさえすれば、結局同じことが起こります。 (ガンマ線が空気の分子にさわれば、ある割合で対生成します。) 下記のサイトにあるグラフ(スペクトル)を見て、1020keV(=1.02MeV)以上のピークがある放射性同位体を買ってくれば、 はい、完了! http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,913,110,151,html 「コバルト60」っていう、どっかで見た核種名もありますね。 (ただし、当然ながら放射性物質取り扱いの資格は必要) なお、 「対生成を起こさせたい」ではなく、単に陽電子がほしいということであければ、 ポジトロニウムを使った空孔検査技術が工学・医学にすでに応用・実用化されていますから、それをネットで検索して参照すればよいでしょう。 ちなみに、トリビアですが、 日本人の多くは、エネルギーの単位を ・keV ケヴ ・MeV メヴ と読みます。 ところが、 海外の研究所に留学してきて来た先輩の証言によると、海外の皆さんは、ほとんどの人が ・keV ケー・イー・ヴィー ・MeV エム・イー・ヴィー と読むそうです。 私が学生時代、とある授業で、英語の論文の朗読を一人1ページずつ朗読(音読)させられましたが、 1.02MeV を 「One-point-o-two mega-DENSHI-volts」 と読んだやつがいました。 その直後、クラス全員が大爆笑したことは、言うまでもありません。 M E V と読めば済むことなのですが・・・。

yakitori101
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 よくわかりました。

  • sekisei
  • ベストアンサー率38% (94/246)
回答No.2

No1さんの回答のとおりですので電子を使って対生成を起こすにはyakitori101さんの書かれた通り100Vの10^4倍(1000kV)が必要になります。 最も身近な加速器はテレビのブラウン管ですが、こちらは30kV程度。 学校の教材で入手可能なバンデグラフ発電器も15kV程度です。 ですので、市販の機材で対生成を起こすことはかなり難しいと思います。 また、仮にこの電圧を発生できたとしても、電子を加速するには超高真空容器が要ります。 (折角加速しても空気分子に衝突してエネルギーを失ってしまうため) さらには発生した電子-陽電子を保存する機器も要ります。 設備の大きさですが山手線ほどはいらないと思います。 http://www-linac.kek.jp/h-zu.gif http://www-linac.kek.jp/index-j.html 上記は日本の高エネルギー研究所の参考です。

yakitori101
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 >No1さんの回答のとおりですので電子を使って対生成を起こすにはyakitori101さんの書かれた通り100Vの10^4倍(1000kV)が必要になります。 換言しますと、「静止した陽電子に、約1000kVで加速された電子がまともに衝突すると、 対生成が発生して、陽電子と電子が消滅して、換わりに1.02MeVのエネルギーを持つ ガンマ線は発生する。」で間違いないでしょうか? 1kWhが何個の電子対生成になるかは、 22.5×10^24/(0.51^6)=1.28×10^27個の電子・陽電子が必要。 感覚的には、電子対生成に必要なエネルギーは小さいような気がします。 なぜ、市販の機材で対生成を起こすことはかなり難しいのか?納得し辛いです。 (1000kV)が必要になるのかは分かりましたが

回答No.1

Vはボルトと読んで電位差をあらわします。 eVはエレクトロンボルトと読んで 「1Vの電位差の中に1つの電子が得るエネルギーの単位」です。ようするにJ(ジュール)といっしょです。

yakitori101
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 >1Vの電位差の中に1つの電子が得るエネルギーの単位 調べましたら、 1cal=0.261*10^18電子ボルト 1kWh=22.5×10^24電子ボルト ということでした。1m^3の風呂の水を20度→40度に沸かすのに、 必要な電子対生成数を計算してみました。この計算でよろしいでしょうか? まず、1m^3の水は、1^6 gです。 20度→40度にするためのカロリーは、1^6×20=2×10^7 cal 1cal=0.261*10^18電子ボルトなので、2×10^7cal→5.22×10^24電子ボルト 1個の電子対生成に必要なエネルギーは、0.51^6電子ボルトなので、 5.22×10^24/(0.51^6)=1.02×10^19個の電子・陽電子が必要。

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