金融機関に勤務しており、以前、住宅ローンも担当したことがある者です。
昨年10月(勤務先倒産前)に審査がOKだったとしても、既にその審査から半年経っていますので、仮に勤務先が倒産されていなくても、最初から審査をしなおさなければならない時期に入っています。
まず、「今の状況で住宅ローンの審査は通りますでしょうか?」については、かなり難しい-と申し上げておきます。
「何としても購入したいのですがアドバイスお願いします。」「マイホームは諦めたくない」とおっしゃっているご自身に、最初に1つ問い掛けてください。
次のどちらであるかを。
(1)『一旦』自己持ち家を手に入れられればいい。
(2)自己持ち家を『生涯持ち続けたい』。
自己持ち家という「箱・器」は手に入れられるかもしれませんが、「マイホーム」という中身即ち「家庭・家族」が犠牲になるかもしれませんよ?
そういった案件を数多く見てきた立場から、少々アドヴァイスを差し上げたいと思い参りました。
勤務先の倒産であれ、ご質問者さまの「事実」は、勤続年数がゼロということです。
それは審査の基準では変えることができません。
殆どの金融機関で、審査基準のどこにも「自己都合による転職以外の場合(勤務先の倒産等)は、前職の勤続年数も考慮して審査する。」という項目はありません。
ましてや、
> 営業職ですからここ2~3年で年収600万を目標にしています。もし収入が上がらなかったら・・と考えるとこのプランは出てきません。
住宅ローンを組む場合、考慮に入れてはいけないのが「この先の収入の上昇」です。
住宅ローンのシミュレートを行う場合には、
・現在の社会情勢下での一般的な定年年齢までに完済
・この先の給与の上昇は見込まない
・ボーナス返済なし
・元利金等返済
・完済までの全期間固定 もしくは 変動金利型 で利率を設定
として、そのうえで、毎月の手取給与額からそのシミュレートによって算出した額を支払っても、これまでの生活水準を維持できること-これが「公開することにならない」住宅ローンの組み方です。
マイホームは諦めたくないとおっしゃることも分かりますが、もし、2000万円を上記の条件で借りられたら、毎月の返済額は14万円を超えます。
ですから、ご質問者様の現状で、勤務先倒産前に購入を検討されたものと同じ物件の購入は無理だと思います。
では、別の物件でもいい、何でもいいから「マイホーム」が持ちたい-と思われているのでしょうか?
そして、最初に投げかけさせていただいた問いかけに対する回答が(1)というならば、一切の計画なしに、とりあえず借りられそうなところを当たってみてください。
1300万円程度の借り入れでしたら、返済能力的には審査に通らないこともないレベルなので、勤続年数さえ拘らない住宅ローン商品ならばなんとか…。
あ、「住宅金融公庫融資」や「フラット35」はたぶん無理ですよ。
一般の方が目にできる範囲には、勤続年数が明記されていませんが、金融機関の審査基準項目にはありますから。
勤続4か月であっても融資を受けられるところはあるでしょう。ただし、銀行等金融機関(銀行、信用金庫、信用組合、JA)辺りに、標準的な金利で借りようと思っても無理です。
金融機関はともかく、最優遇金利の適用が受けられるとは思わないでください。
ただし、申し込み先を増やせば、それだけ、個人信用情報の照会も増え、1件1件と融資不可が増えるにつれ、さらに審査は厳しくなります。
住宅ローンを組まれる方の多くは『終の棲家』を手に入れようとされる方です。
ですが、結果として、【当初の】返済計画に無理があった方は、自己持ち家を手に入れた→『一時の夢だった』となり、折角手に入れた「箱・器」は手放すことになり、金銭的に余裕がなくなったことにより心の余裕を無くし、「マイホーム」という中身即ち「家庭・家族」もなくしてしまい、残ったものは「箱・器」を売却しても相殺し切れなかった債務だけ…というパターンが多いのです。
たくさん見てきました。
まともに返済ができたのは、最初の3回だけ…というお客様もいらっしゃいましたよ。
頭金ゼロ、預貯金ゼロというお客様でしたし、こちらは、再度検討された方がいい-と申し上げたのですが、「業者が『返済額も今の賃貸料金より低いし、固定資産税は住宅ローン控除の戻り金で払えるから大丈夫』と言った。」と言い張られましてね。
翌年の固定資産税を払う前にお宅を手放されたんです(あると思っていたベースアップがなかった上、ボーナスも減額された-とのことでした)。
> ご理解ください。(m^m)
求めるべきは、金融機関への酌量でもなければ、勤務先への給与の引き上げでもありません。
家族の協力です。
本当でしたら、「できる限り早く奥様にフルで働いていただき、ご主人と同程度の年収を得たうえで、お2人ともに勤続年数が2年を超えてから購入を再度検討され、収入合算による連帯債務で申し込まれた方が…。その間、節約に努め、少しでも多くの頭金を貯めた上でのことになりますが。」とアドヴァイス差し上げるところですが、2年後の金利がどうなっているか分からない昨今の金融情勢では、FPの立場からも、現在、金利商品による運用をしている仕事上の立場からも「今は我慢した方がいいです。」とは言えません…。
確かに、今は住宅ローンを組むチャンスだと思います。
お子さんの年齢は分かりませんが、お父さんの収入の殆どが住宅ローンの返済に回ったとしても、進学には影響しませんか?
奥様はパート収入の額から考えますと、扶養の範囲内で働いていらっしゃいますね?
この際、扶養の範囲内-という考えは捨てて、フルに働いていただき、その分、家のことはご主人やお子さんにも分担していただきましょう。
奥様がこ主人と同等に働かなければおそらく返済は立ち行きません。
奥様がご主人と同等に働かれるのならば、奥様とご主人の家事の負担割合も同等にするべきです。
ご家族の犠牲-というのは、そういうことも含まれますので、あまり意地を張らないように、よくよくご検討の程を。
お礼
お礼が遅くなりました。アドバイスありがとうございました。