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遺産相続と学費請求問題
- 母の遺産は夫婦の共有財産であり、父が全額使用することに疑問がある。
- 父が遺産の減殺請求権を行使すれば、父には1/4のみ分与される可能性がある。
- 父による学費や結婚式代の請求は有効なのかが問題となっている。
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>ちなみに、結婚式代を請求されても支払わなくても大丈夫なのでしょうか? 先に引用しましたが、民法第877条の扶養義務者とその範囲という条項に、「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある。」と定められています。年齢に関わらず、家族は互いに扶養義務で結ばれているわけです。 ですから、既に結婚式の援助をされていると言うことは、ただ単に、扶養義務を履行されただけですから、返す必要はないと考えます。 ちなみに、相続で考えますと、 被相続人から生前贈与を受けた特別受益者に対しては、その受けた利益の限度で相続分を差し引きすることができます(民法903条)。特別受益となるのは、共同相続人の一部の者が受けた(1)すべての遺贈と(2)婚姻・養子縁組のためもしくは生計の資本としてもらった生前贈与です。 今回のご質問にかかわる例としては、結婚にかかるお金のうち、持参金・結納金・支度金は、特別受益にあたりますが、結婚式の費用は通常あたりません。 この点から考えても、結婚式の費用負担は、扶養にかかわる費用と思慮されます。
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- o24hit
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こんにちは。 (1) 故人(既婚者)の遺産(現金など)は絶対に、夫婦の共有財産になるのでしょうか? これは、民法に明確な定めがあります。 --------------------------------------------------------------- ○民法 (日常の家事に関する債務の連帯責任) 第七百六十一条 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。 (夫婦間における財産の帰属) 第七百六十二条 夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。 2 夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。 ---------------------------------------------------------------- 簡単に書きますと、 ・結婚前にそれぞれが所有し、結婚後も引き続き所有しているものは、その所有者のもの。 ・結婚後も、片方が得た財産は片方のもの。 ・どちらのものか判別できないものは、共有のもの。 と言うことですから、すべてが共有財産にならない場合が多いと思います。 (2) 父親に請求された場合、支払わなければいけないのでしょうか? 親には子を扶養する義務があり、学費もその一部ですから、返済する義務はありません。 --------------------------------------------------------------- ○民法 (扶養義務者) 第877条 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。 -------------------------------------------------------------- 民法上の扶養義務の内容は、扶養義務者の資力に比例するので、どの範囲まで認められるのかは扶養義務者の資力により決定します。しかし、すでに支払ったものは、扶養義務者(お父さんですね)にそれだけ資力があったわけですから、返還は認められないと思います。 有名な裁判例としては、「医科大学に在学中の長男について、その進学について学費などの支払いを命じた例(大阪家庭裁判所審判41年12月13日)」があります。
お礼
早速のご回答、ありがとうございました。しかも、詳しいご回答で助かりました。参考にさせていただきます。
補足
ちなみに、結婚式代を請求されても支払わなくても大丈夫なのでしょうか?
お礼
よく理解できました。重ね重ね、本当にご親切にありがとうございました。安心致しました。