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写像と変数

共立出版の「共立数学公式」の419ページに次の『 』内のような記述があります。 『確率空間を(Ω, P), Ω={ω1, ω2, …, ωn, …},P={p1, p2, …, pn, …}, pn=P(ωn) とする。実数列{xl}={x1, x2, …, xl, …} に対して Al={ωn; X(ωn)=xl}<ΩとするときP(Al)=plがΣP(Al)=ΣP(X=xl)=Σpl=1を満たすなら, このΩから{xl}への写像X=X(ω)を離散的確率変数といい, (xl, P(X=xl))≡(xl, pl)をXの確率分布, plを確率密度という.』 (注. 上記『 』内は「共立出版の「共立数学公式」の419ページから引用させていただきました。) この記述が理解できないのでお教えいただきたいのですが、本来なら著者の方にお教えを乞うべきと思いますが著者がご高齢でありそれもかないません。もしおわかりの方がおられましたらお教えいただけないでしょうか。 私は次のように思っています。 「写像」は「集合Aの要素に集合Bの要素を対応させる関係」というような意味であり、一言で言うと「関係」だとおもいます。 「変数」は「様々な値を取り得る量」というような意味であり、一言で言うと「量」だと思います。 しかし、上記『 』内には「写像X=X(ω)を離散的確率変数という」とあります。これは一言で言うと「写像を変数と言う」という意味だと思います。 それで、ここからが疑問点なのですが、上記『 』内ではなぜ「写像」と「変数」という全く異なった性格のものを等しいとしておられるのでしょうか。 上記『 』内の文の意味を理解したのですが、上記の疑問点が解決されなくて『 』内の文の意味を理解できないような気がしています。あるいは、私の『 』内の読み方が間違っているかもしれないのですが...。 素人の質問で申し訳ありません。また、他の方がお書きになった書物についての質問で申し訳ありません。もしお分かりになりましたら、よろしくお願いします。

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  • kabaokaba
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回答No.3

No.1です >このような理解で概ね正しいでしょうか。 最初のうちは問題ないと思います. ただ,勉強が進んでいけば やっぱりこれは「変数」であって 写像なんだけども敢えて変数と呼んでいるという わけではないんだというのが 皮膚感覚的に分かると思いますよ. 一般論ですが, あんまり「変数」「写像」という言葉に 惑わされない方がいいですよ. 考え方と視点でころころ変わります 例えば,写像の集合を考えて, その集合から実数への写像を考えると 「それぞれの写像は変数の値」となります. そんなものあるの?と聞かれれば 閉区間{0,1]で定義された 連続な関数の集合をXとして Xの元fに対して I(f)=∫_0^1 f(x)dx ([0,1]での定積分です) を考えれば,Iは写像(関数)を 変数とする写像(関数)です. 数学ってのは, ころころ視点を変えて論議を進めます. それでどんどん先に進めていって ある時点で整理しようと思うと 整理の段階では先のことを考慮して 先の方でああなるから, 途中がすっきりするように, 最終的に分かりやすいように, 定義の段階で「天下り」的にこうしちゃえ! というのが常套手段です. ですので,ある程度, 例えば用語に関する違和感とかは 「そーいうもんだ」と深く考えずに 先に進んでみて後で振り返ってみると 「あーそういことか」なんてのはよくあります この「確率変数」という名称も この手のものと解釈できます. この手のものの例としては, イプシロンデルタ論法のときに 妙なデルタをあらかじめ取ってみるとか 複素関数論なんかは妙なところに 2πiのn乗とか-1のn乗がついてるというのがあります. #脱線しすぎだな>自分

yoohoo_7
質問者

お礼

有り難うございます。 数学というのはいつの時点でも完璧に論理的なのだと思っていましたが、こういうある意味で細かいところに関しては意外に鷹揚なのでしょうか。でも、そのようなお話を伺って数学も人間くさいところがあるんだなと少しほっとしています。 連続的確率変数になると、素人目にも確かに変数と呼ぶのがふさわしいですね。離散的確率変数と連続型確率変数がどちらも確率変数という名前で呼ばれているのが本当に不思議です。性格が違いすぎるように思います。確率変数の入り口のまだはるか手前でうろうろしている私には、真実の姿はまだ何も見えていないのはよく分かっているのですが...。 多くのことをお教えいただいて、本当に勉強させていただきました。心より厚く御礼申し上げます。有り難うございました。

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  • rabbit_cat
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回答No.2

なぜ?と言われても、 そう定義したから としか言いようがないわけですが。。 多分、yoohoo_7さんの、『 』内の理解はあっているのだとは思います。

yoohoo_7
質問者

お礼

数学の論理性は完璧だと、数学の理論を何も理解していない素人なのに、常々感嘆と羨望のまなざしで見ている者です。 「そう定義したから」というような気持にはとてもなれないのですが、でも専門の方からそのようなお言葉をお聞きすると、なぜか安心します。 貴重なご助言を有り難うございました。 今後ともよろしくお願いいたします。

  • kabaokaba
  • ベストアンサー率51% (724/1416)
回答No.1

こういう場合は話をまず単純化して具体例で考えます コイン1枚を一回投げます 表・裏の出る確率はともに1/2で一定とします 表が出ると100円もらって, 裏が出ると100円払う(-100円もらう)とします このとき,全事象Ωは ω1=「表がでる」,ω2=「裏が出る」として Ω={ω1,ω2}で p1=1/2,p2=1/2(これが確率密度)です 実数列としては x1=100,x2=-100として 確率変数XはX(ω1)=x1,X(ω2)=x2です このとき,Xの確率分布は X 100 -100 p 1/2 1/2 という形になります. 例えば100円という確率変数の値に 1/2という値が対応します 事象そのものには,一般的には 特に値はないことに注意してください. 確率変数のある値から 写像としての逆像をとることで, 全事象の部分集合が定まり その部分集合の各元での確率の和をとることで 確率変数のある値での確率が求められます. 対応関係(確率分布)を全て求めきってしまえば 間の逆像は意識する必要はなくて 「確率変数がいくつのときの確率がいくつ」 という感じで話が進みます.

yoohoo_7
質問者

補足

ご懇切な御教示をいただき、御礼の申しようもありません。また、たいへん明快な具体例をお示しいただき、『 』の言っていることが何となく少し分かってきたような気がします。 ご教示いただいた内容を私なりに解釈しXとは何かを説明すると次の””内のようになるのですが、このような理解でよろしいでしょうか。 ”Xは何かというと紛れもなく写像である。一般に変数というとy=f(x)の xやyを思い浮かべるが、Xは「変数」という名前ではあるがそのような変数とは全く異なる。ただ、なぜかXは「変数」と命名された。” このような理解で概ね正しいでしょうか。 よろしくお願いします。