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「お送り下さいまして」?「お送り頂きまして」?
手紙を書いていて迷ってしまいました。 目上の人に、○○を送ってもらってありがとう、と感謝したいときは、「お送り下さいましてありがとうございました」? 「お送り頂きましてありがとうございました」? どちらを使うのが良いでしょうか。 自分では後者なのかなーと思っているのですが・・。
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「くださる」と「いただく」には、 A:「くださる」のは読み手や聞き手側の行為に用いる B:「いただく」のは書き手や話し手側の行為に用いる という違いがあります。 したがって、お尋ねのケースでは、送る行為をしたのは相手(読み手または聞き手)ですから、ここでは「お送りくださいまして」がふさわしいです。 これだけだとお分かりになりにくいかもしれませんので、一度、敬語を使わない文章にしてみましょう。 A:「(相手が手紙を)送ってくれて、ありがとう」 B:「(相手が手紙を)送ってもらい、ありがとう」 さて、どちらが正しい日本語だと感じますか? では、次の文章を見てください。 A:「あの人が道を教えてくれた」 B:「あの人に道を教えてもらった」 それぞれ敬語にします。 A:「あの人が道を教えてくださった」 B:「あの人に道を教えていただいた」 もう一つ。 A:「あの人が指示をくれたから、順調に作業が進んだ」 B:「あの人に指示をもらってから、作業を始めろ」 それぞれ敬語にします。 A:「あの方がご指示をくださったから、順調に作業が進んだ」 B:「あの方にご指示をいただいてから、作業を始めろ」 さて、「くれる」も「もらう」も、どちらも物理的なモノの移動という視点から見れば同じですが、主体が違います。 例えば、XからYにモノが移動するとします。 これはそれぞれ次のように表現できます。 A:XがYにモノをくれる(X→[モノ]→Y) B:YがXからモノをもらう(Y←[モノ]←X) つまり A:「くれる」はXが主体(X→[モノ]→Y) B:「もらう」はYが主体(Y←[モノ]←X) になります。 敬語では A:「くださる」はXが主体(X→[モノ]→Y) B:「いただく」はYさんが主体(Y←[モノ]←X) になります。 なんだか数学の公式みたいになってきましたが(笑)、次にこれを手紙に置き換えてみましょう。 A:相手がsanbanmeさんに手紙をくれる B:sanbanmeさんが相手から手紙をもらう では「ありがとう」は、どちらの行為に対して述べているでしょう? もちろん、「相手がsanbanmeさんに手紙をくれた」ということに対して述べています。 「sanbanmeさんが相手から手紙をもらう」ことに対してお礼を述べるのは変な感じがしませんか? ここまでくれば、もうおわかりでしょう。 ※ちなみにこの一文も「ここまでくれば、おわかりいただけると思います」と表現することができます。 「わかる」という行為の主体は読み手になりますが、「わかってもらう」という行為の主体は、私(書き手)です。 したがってここでは、「おわかりいただく」になります。 単純に A:くれる→くださる B:もらう→いただく という風に考えても良いと思いますが、これは便宜上です。 「くださる」と「いただく」の使い分けは、あくまで「その動作の主体が誰にあるか」がポイントになります。
その他の回答 (3)
- sisuiakira
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私もどちらかといえば後者を選びます。 ただ、人によっては「下さる」の「下」という漢字を嫌うそうなので、「お送りくださいまして」と仮名に直したほうが無難かもしれません。 (「~して下さい」など、相手への依頼の文脈では特に嫌われるらしいです。)
- popoponopo
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どちらも、間違いではないと思います。 私自身、礼状を出すとき、どちらも使います。 文中、同じような表現の重複を避けるため、使い分けます。 たとえば、 「大好物のリンゴをお送り下さいましてありがとうございました。 早速おいしくいただいております。」 これは、「いただく」という言葉の重複を避けて、「下さいまして」を採用したものです。
「お送り下さいまして」だと「送ってくれて」の尊敬表現で主語は先様、「お送り頂きまして」だと「送ってもらって」の謙譲表現で主語は自分になりますね。 一般的に敬語表現では相手の動作を直接指す言葉は避けた方がよい、となっているようですので、私も後者がよいかと思います。
お礼
早速ありがとうございます。 >相手の動作を直接指す言葉は避けた方がよい、 なるほど、いかにも日本人的な感覚ですね。これで手紙を書き終えることができます!
お礼
ありがとうございます。 そうですね、言われてみたら無意識のうちに私もやっているような気がしました。 日本語って奥深い・・。