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水のじょうはつのしくみについて
なんか、中学生か高校生レベルの理科の内容で少し恥ずかしいのですが… 液体の水が気体の水蒸気になるときの条件は、気圧と温度の関係から沸点が決まり、沸点を超えると状態変化するとか、そんなことを習った気がします。 しかし実際には、放って置いてもじわじわと蒸発するわけで、この辺の状態変化の説明って、中高の理科では無かったような気がします。私が忘れているだけかもしれませんが。 液体が気体になるためにはエネルギーが必要で、そのエネルギーが沸点に相当する熱エネルギーで、それが分子の運動エネルギー転換され気体になれる?とか、今の私はそんなレベルの理解なのですが、これだと加熱しなくても蒸発する場合の仕組みの説明はできませんよね。 この辺のことについて、解説、私の認識の誤りの指摘などしていただ気体と思っています。よろしくお願いします。
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では、まず蒸発と沸騰の違いから。(以下の焼き直しの感もありますが) http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1774838 沸騰 : その液体の蒸気圧が外圧以上になることで、液体内部から気化が起きる状態 蒸発 : その液体の蒸気圧により、液体表面から起きる気化 つまり、蒸気圧が0より大きい限り、沸点に達しているかどうかに関係なく、蒸発は起こっています。 (飽和蒸気圧に達している場合も、液体と外気の間での出入りが等しくなっているだけで、蒸発自体は起きています) *今回の議論で「飽和蒸気圧」の説明が必要なのは、この「飽和蒸気圧のときには、 蒸発はしてないように見えるけど?」という疑問を持たれた場合だけかと思います。 沸騰と蒸発の比較論議には不要でしょう。 さて、「蒸気圧」というのは「その液体が気体になろうとする力」で、「気体になる」というのは「粒子間の引力(一般に液体では水素結合やファンデルワールス力など)を断ち切る」ということです。 そして、ある一分子に注目したとき、まわりが全て他の分子で埋められている「液中」に比べ、片側にしか液体分子がない「液面」では、液体内に留めようとする力として働く分子間引力は弱くなります。 従って、上での沸騰と蒸発の説明と合わせると、 沸騰=液体内部からの気化 ⇒ 全方向からの引力を断ち切る必要がある 蒸発=液体表面からの気化 ⇒ 下側(他の液体分子がある側)からの引力を断ち切るだけでよい ということになります。 このことから、「蒸発させるのに必要なエネルギーは、沸騰させるのに必要なエネルギーよりも小さくてすむ」と理解できます。 (但し、液面では液内とは分子の配列などが変化しますので、単純に「液面の分子にかかる引力は、液内分子にかかる引力の1/2」等とはなりません)
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No.4です。 >液体が気体になるためにはエネルギーが必要で・・・ の部分について追加します。 最近はあまり見かけませんが、以前は理科室などに「乾湿計」、すなわち、乾球温度計と湿球温度計がセットになっていて、その温度差から湿度を計算するという物がありました。 すなわち、通常は、湿ったガーゼが張り付いている湿球温度計の方が低い温度を表示し、湿度が低いほど乾球温度計との温度差が大きくなるというものです。 湿球温度計の方が温度が低いということは、水が気化するときに熱エネルギーを持っていってしまうことを意味しています。 また、湿度が低いときに温度差が大きいということは、湿度が低いときに蒸発速度が速いということを意味します。 湿球温度計は周囲よりも温度が低いために、周りから熱エネルギーを受けとることになり、温度差が大きいほど受けとりやすくなります。 すなわち、水の気化の速度と、周囲からエネルギーを受けとる速度(変な言い方ですが)のバランスで湿球温度計の温度が決まるということです。 ・・本題と離れてしまいましたかね?
- inorganicchemist
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蒸気圧曲線、飽和蒸気圧は十分時間が経ったあとに、ある温度で空気中にどれだけ水が存在するか といった概念です。つまり、単位時間あたりにどれだけの分子が気化して、どれだけ分子が液化しているかといったことは考慮していません。 このことは化学の用語で言うと、平衡状態を評価しているだけであり、熱力学的な評価となります。 一方、室温で蒸発する過程は、平衡状態ではなく、速度論的な考え方に相当します。水が気化するにはある一定のエネルギーが必要ですが、沸点以下でもこのエネルギーをもっている水は存在します。この割合は確率で示されます。 温度が上がると、平衡状態も変化して、気化する速度も上昇するので、当然、熱力学的にも速度論的にも状態が変化することになります。この二つの考えは本来個別に考えるべきですが、これを一緒くたにするとわけがわからなくなります。
お礼
ありがとうございます。 あーなんとなくわかりました。 ある1つの水分子のみに着目し、それ以外の水分子の状態を一切無視するということなのですね。 言い換えれば、蒸散・凝集の仕組みを分子レベルで見てみよう、とかそんな感じの趣旨のご回答ですよね。 私はどちらかというと、単体の分子の振る舞いについてはどうでもよく、全体としてどちらの状態が多いか、という結果のほうに興味があります。
- maekawadesu
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高校で理科を教えています。 化学では、 (1)「液体」→「気体」 (2)「気体」→「液体」 の両方の変化が同時に起こっている。 (1)>(2)のとき蒸発(気化)が起こり、 (1)<(2)のとき凝縮(液化)が起こり、 (1)=(2)のとき見た目は変化しない状態(平衡状態)となります。 平衡状態となったときの気体の圧力(分圧)と温度の関係を表したグラフのことを「蒸気圧曲線」といいます。 物理では、 気体分子の運動エネルギーの「平均値」は温度に比例するとあります。つまり、あくまで「平均値」であって、速い気体分子もあれば、遅い気体分子もあります。したがって、「気化」と「液化」は常に起こりうることになります。 「沸騰」についてはあまり踏み込んだ議論はしません。そのあたりは「小話」として軽く触れる人もいるようです。 私は一度に多くの議論をして生徒が混乱するよりかは、蒸気圧曲線について時間をとって議論をするようにしています。
お礼
あ、そうです、そんな感じです。 私の知識はそのレベルで止まってしまっていたのです。 やはり高校レベルならこれで十分なんですね。 でも飽和蒸気圧とかの言葉もどこかで習った気がするんですけど。気のせいかもしれません。 簡単に質問をしなおせば、自然蒸発は蒸気圧曲線を基にした常識?を超えた現象だと思うのですが、何でですか、とかそんな感じです。 私としては、蒸気圧と飽和蒸気圧のバランスで、自然蒸発も沸点超えの蒸発も説明できると理解したのですが、もし、この認識が間違っているという場合には、追加の説明をお願いします。 ありがとうございました。
- inorganicchemist
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ものの変化はすべて、速度論と熱力学で支配されています。水が沸騰して水蒸気になるのは熱力学的な部分を主に見ています。 一方、室温付近で水が蒸発するのは速度論的な側面が強くなっています。 コップの中の水分子が室温でのエネルギーで気化する確率もはゼロではないので、いつか気化します。それに対して、空気中の水分子がコップの表面で凝集して液化する確率もゼロではありませんので、いつか液化します。 前者の確率が高ければコップの水は1年後には干からびてますし、後者の確率が高ければ、冬場の窓ガラスの結露状態になります。 ちなみに飽和蒸気圧は熱力学的な考え方で、今のお話では速度論的な話をしないとほとんど意味がありません。
お礼
>今のお話では速度論的な話をしないとほとんど意味がありません。 そうなんですか?で、上記の説明は速度論的な説明なんでしょうか?よくわかりません。 それから、気化するかしないかは確率の問題なんですか?そういう話は初めてです。 というかそもそも速度論とは何ですか?
水などの液体の飽和蒸気圧(すなわち、液体の状態と気体の状態が平衡にあるときの蒸気圧)は、温度とともに上昇します。 通常は、その飽和蒸気圧が1気圧になる温度を沸点といいます。 沸点になると溶液の内部からも気化した液体が発生し、いわゆる沸騰している状態になります。 しかし、沸点になって急に飽和蒸気圧が上昇するわけではなく、それ以下の温度でも、いくらかの飽和蒸気圧がありますので、溶液は気化することによって、周囲の蒸気圧を高くしようとします。その状態が安定だからです。 密閉容器内であれば、ある程度気化すれば飽和蒸気圧になりますので、気化は止まりますが、開放系では外部の蒸気圧はなかなか上がりませんので、際限なく気化していくことになります。 このことを、分子の運動から説明すれば、分子の持つ平均エネルギーは、温度の上昇に伴って増加しますが、ある温度において、すべての分子が同じエネルギーを持っているのではなく、低温であっても、大きなエネルギーを持っている分子があります。その大きなエネルギーを持つ分子は、液体の表面から飛び出して気体になってしまう可能性があります。 ただし、気体になってしまうほど大きなエネルギーを持つ分子の割合は、温度の上昇とともに多くなりますので、高温になるほど多くの分子が飛び出すことになり、それが蒸気圧の上昇として観測されるわけです。 逆に空気中の分子の中にも、液体に戻ってしまうものも存在しますので、気体になるものと液体になるものの数が釣り合ったところで平衡になります。 なお、液体が気化するにはエネルギーが必要です。 洗濯物が乾いたりする時には、その中の水分を蒸発させるのに必要なエネルギーを外部から得ています。 すなわち、気化する際に溶液の温度は下がろうとしますが、温度がひどく下がる前に外部との温度差によって熱が補給されることになります。
お礼
んー。一旦理解したつもりなのですが、難しいですね。 ありがとうございました。
- patofu
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http://oshiete.eibi.co.jp/kotaeru.php3?q=161702 蒸発の仕組みははっきりいって難しいです。中学や高校生がしっかり理解できるレベルを超えています。
お礼
なるほど。 全ては蒸気圧と飽和蒸気圧のバランスで説明できる、ということなのですね。で、タブン沸点とは気化という観点からは特別な状態ということはなく、直接的には飽和蒸気圧が急激に大きくなる境界に過ぎない、ということなのでしょうね。 非常にすっきりしました。 >中学や高校生がしっかり理解できるレベルを超えています。 なるほど、そうなのですね。ありがとうございました。 直接関係ない話ですが、少し驚いたのは、このOKWEBのしくみはいろいろなところで使用されていることです。
- D-JAGA
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えー、とりあえず僕もうろ覚えの部分があるので、間違いがあるかもしれません。あしからず。 まず、液体中の水分子は動き回っています。そして実は、水と空気の境目では、絶えず、気体⇔液体の出入りが行われています。 自然界には、一定の状態になろうとする力が絶えず働きます。この場合、一番の要素は湿度となります。水は、湿度100%であり、空気は通常それ以下です。そこで、空気側と水側の湿度を等しくしようと力が働きます。しかし、水は絶えず、湿度100%となるので、空気側にどんどん引っ張られていきます。そして水は蒸発していくというわけです。だから、湿度100%の日は蒸発は起こらないはずです。 それなら、乾燥した冬の方が蒸発がしやすいのではと思われるかもしれませんが、水と気体の間には、界面エネルギーが存在し(表面張力)この壁を突破しなければなりません。そのためには、エンルギーが必要であり、そのエネルギーとは、運動エネルギーであり、つまり、温度が高い方が超えやすいのです。(沸騰とは、この壁を運動エネルギーのみで超えることと思っていいと思います) 因みに、ほとんどの中高ではこのことは習わないと思います^^.
お礼
うーん。ありがとうございます。 >ほとんどの中高ではこのことは習わないと思います^^. やっぱりそうなんですかね。基礎的なことのような気もしたので、習ってるはずだと思っていたのですが。
- alpha123
- ベストアンサー率35% (1721/4875)
蒸発と沸騰(沸点)は違うんです。 洗濯物は晴れた日と曇った日で乾くはやさが違います。蒸発の早さが違います。 カーテンの外の窓だと雨の日などや寒い日はガラスに水滴付くのがわかるでしょう。温度上がってくると水滴は蒸発します。 固体、液体、気体と状態変わるのには温度や気圧が関係します。 圧力一定であれば熱を加え、あるいは放出することで状態変わります。 ぬれたタオルを額に当てたり、庭に水まくと涼しいのはこのためです。 お湯でわかるように温度(熱)加えると水の分子と分子が結びつく力が弱くなるので蒸発の度合いは強まります。 沸点に達すると水中から気体になります。
お礼
ありがとうございます。 質問が悪かったかもしれません。すみません。 簡単に言うと こういうお題目とか http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8A%B6%E6%85%8B%E5%A4%89%E5%8C%96 このような三態変化 http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2005/jyoutaizu.jpg などの基礎知識は教えてもらったのだが、自然蒸発についての仕組みがよくわからない。 特に、蒸気圧曲線上の温度を経なくても気体に変化するのは何で?とかそんな感じの質問なんです。
お礼
えーとですね、わかっちゃいました。 DexMachinaさんの今回の説明は、少し難しくてピンときにくかったのですが、 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1774838 こっちのDexMachinaさんの説明の方で、ひらめきました。 「沸騰」と言う状態は大気圧が関係しているという、点非常に参考になりました。なので、沸騰という状態は特別なのですね。 >「気体になる」というのは「粒子間の引力 >(一般に液体では水素結合やファンデルワールス力など) >を断ち切る」ということです。 うわぁ。懐かしく、かつわかりやすいですね。だから水の沸点が高く、アルコールとかの沸点が低いんですね。 ありがとうございました。