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薬局距離制限事件と小売市場距離制限事件の違い

高校の教科書で出てきていたのですが 消極的規制をもちいて、薬局距離制限事件(s50.4.30) は違憲である。ということでした。消極的規制だったらどうして違憲になるのでしょうか? また、小売市場距離制限合憲判決は積極的規制で合憲、ということでした。 積極的に介入したら、法律を変えてくれそうですが、従来の距離制限の法律でOKということでした。 消極的規制なら違憲なのにどうして積極的に介入したら合憲のままになってしまうのでしょうか?どうも日本語の意味を理解していないようです。 どうかご教示下さい。

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  • ベストアンサー
  • densha
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回答No.1

 その規制が合理的であるかどうかの基準が、消極的規制の方がより厳格でなので 違憲となりやすいのです。  やや乱暴な喩え方ですが、 ・積極的規制だから合憲ではなく、「まぁ、許される範囲かな」とか 「役に立つ・分かりやすい(合理的だ)から」とか「公共の福祉に反していない」という事なら 合憲になります。 ・積極的規制だと「その規制が絶対に必要」という場合だけ合憲です。  「規制なんてなくてもいいのでは?」程度で違憲になります。  本格的に法律の勉強をなさっているのでしたら、不十分な回答で申し訳ありません。

johnyangel
質問者

補足

ありがとうございます。ぜんぜん本格的な学習者ではありません^^; ただちょっと気になったので・・・ ご説明いただきありがとうございました。 薬局の事件が違憲になってしまったのは、消極的規制にひっかかってしまったからなのでしょうか?(理由がやすものの薬が横行するってことなんですよね)もしも、違う理由で、積極的規制での判決ならば合憲だったかもしれないと当時の社会の先生がいっていましたがそれはどういうことなのでしょうか?なんかいもきいてしまってもうしわけありません。よろしくおねがいします

その他の回答 (4)

  • yenzifei
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回答No.5

>(2)の場合もし、粗悪品の薬が販売されるというりゆうではなかったら?(積極的規制でいけば合憲)ということにもなりえたのでしょうか?  その状況をシミュレート(想定)しづらいのでなんともいいがたいですが、可能性としてはあったでしょう。  それが社会経済政策上の立法措置であれば、合憲の可能性大です。  ♯3(4)の方がおっしゃるように、この場合の規制立法について、裁判所は規制の目的とその理由についてあまり深入りして厳密な関連性があるか審査しません。  というのは、もし裁判所が政策上の立法についてあれこれ口を出せるならば、それは裁判所が実質的に法律をつくり一国の政治を運営していることに他ならず、三権分立の原則を著しく逸脱してしまいます。  たとえば、(郵政民営化を専ら社会経済上の政策の一環と捉えた場合)今回の郵政民営化法の条文が裁判所によって違憲無効とされるようなものです。  裁判所は国会ではありません。  民意を反映した立法活動は国会のみが行えるのです(例外あり)。  以上のような理由から、国の社会経済政策上の規制立法については、(本来専門外の)裁判所が強く出て容喙するということはできないのです。  ちなみに職業選択の自由に関する判例として、 「公衆浴場距離制限規定合憲判決」 「医業類似行為禁止規定合憲判決」 「酒類販売業許可制合憲判決」 などがあり、消極目的規制・積極目的規制について触れられています。 最高裁のHP、長くて読みにくければ「判例ハンドブック憲法」(←解説付で短い)などもありますので図書館などで借りて読まれてはいかがでしょうか。  以上、乱文・乱筆ながら。

johnyangel
質問者

お礼

また教えていただきありがとうございます。 民意を反映する立法活動は国会のみが行えるというくだりに感動しました。 判例ハンドブック憲法ですね!素人にもわかりそうですね。(まだよんでないので想像ですが・・)早速図書館にいってよもうとおもいます。 このたびはありがとうございました!

noname#61929
noname#61929
回答No.4

ちょっと補足します。 >#2の方が既に指摘していらっしゃいますが、 >ちょっと誤解が有るようなので >念のために確認をします。 まるで#2の方が誤解しているかのように読めますが、 そうではありません。 不適切な表現についてお詫びします。 >(2)の場合もし、粗悪品の薬が販売されるというり >ゆうではなかったら?(積極的規制でいけば合憲)と >いうことにもなりえたのでしょうか? なりえます。 が、判決は立法目的をそう判断しませんでした。 なお、 薬局の距離制限を廃すると、 競争激化により薬局が潰れる結果、 医薬品の供給に悪影響がある ということ(これは一応消極目的規制ですが 積極目的規制も含むとも考えられます)が 起るとは認められない という趣旨の判断もしています。 参考に述べると、消極目的規制でも合憲とした判例もあります。 単純に消極目的規制だから違憲というわけではありません。 ただ、消極目的規制の方が積極目的規制よりも 違憲判断になりやすいということは言えます。

johnyangel
質問者

補足

ありがとうございます!! 大分分かってきました。 でもどうして消極的規制のほうが違憲になりやすいのでしょうか??? 質問ばかりになってしまって、申し訳ありません。

noname#61929
noname#61929
回答No.3

#2の方が既に指摘していらっしゃいますが、 ちょっと誤解が有るようなので 念のために確認をします。 消極的規制、積極的規制の「規制」が 何を指しているかお判りでしょうか? この「規制」は、 法律が国民経済活動に対して行う「規制」のことで 裁判所が違憲な立法を「規制」する、 つまり、違憲判断を積極的、消極的に行う という意味ではありません。 つまり、 薬を乱売されたら国民の健康に外を及ぼす虞があって困るから 法律により薬局の開設を「規制」する。 小売市場が乱立すると共倒れになって 路頭に迷う人が出るのでそれを防ぐために 法律により小売市場の開設を「規制」する。 という話です。 #そんなことは解っているよというのであれば  私の話は余計なお世話ですので無視してください。 国民経済活動に対する法律による「規制」が、 消極目的、つまり、自由主義的見地から 国民の生命健康に害を及ぼさないようにするために 国家の最低限の責務として行う規制 (大雑把に言えば、特定の誰かを優遇するためではない)であるか、 積極目的、つまり、社会国家思想の観点から、 自由競争に任せるべきところを 経済的社会的弱者を保護するために、 本来、国家が介入すべきでない領域に 「積極的に」踏み込む規制 (大雑把に言えば、特定の誰かを優遇するため) であるか、 によって、 (経済的自由の制限立法についての)違憲判断の基準が異なる というのが判例の立場です (詳しく言えばそう単純でもないのですが、  とりあえず両判例を比較する観点としては  そういうもんだと思っておけば充分です)。 薬局の距離制限は、 薬の乱売により国民が害されないようにするため という消極的な(言い換えれば、後ろ向きな)規制です。 この場合の妥当性の判断は、高度な政策判断を必要としません。 であれば、政策判断に充分な能力の無い裁判所でも充分判断できます。 よって、裁判所は合憲性の判断を厳しく行うことができます。 厳しく判断した結果、 規制は違憲であると判断したのが 薬局距離制限事件判決です。 一方、 小売市場の距離制限は、 小売商のいわば生活保障のために という政策判断に基づく積極的な国家介入による規制であるから その妥当性は、 一定の政策判断をするにふさわしい能力が必要です。 その能力の無い裁判所は、 適切な判断をできません。 そこで、 明らかに不合理というような場合でもない限り、 違憲と判断しないという緩い基準でしか 合憲性を判断しません。 緩い基準で判断した結果、 合憲としたのが 小売市場距離制限事件判決です。

  • yenzifei
  • ベストアンサー率39% (17/43)
回答No.2

こんにちは。 まず確認すべきこととして。 .消極的規制  …国民の生命及び健康に対する危険を防止するために行う規制。消極目的による規制とも。「~しないように」っていうのが消極的ですよね。 .積極的規制  …社会経済上の積極的な政策の実現のための規制。積極目的による規制とも。「~するように」というのが積極的ですよね。 (1)薬局距離制限事件  薬局を開業する際に近くに薬局があったら店を出せない、という規定が職業選択の自由に反するからです。  薬事法に規定していたこの条文は、そもそも薬局の乱立・競争激化により不良医薬品が氾濫し、国民の健康が危険にさらされるのを防止するため(=消極目的による規制)に置かれたものとされていました。  ところが裁判では、薬局の「距離制限」と不良医薬品の氾濫というのは合理的関連性がないということで、このような規定を置いているのは憲法にいう職業選択の自由に反するとされたのです。 (2)小売市場距離制限事件  他方、小売市場の場合は少し事情が違います。  小売市場の距離制限が設けられた趣旨は、経済的に弱い小売商の乱立による過当競争を防止することでした(=積極目的による規制)。  競争が激化すると、単独では経済的に弱い小売商は潰れるおそれがあります。  他方、憲法では国が積極的に社会経済政策を推進すべきことを予定しており、この規定も憲法の精神に合致し、中小企業保護政策の一環としてこれらを積極的に保護していこうとする規制なので、合憲だということになるのです。 (3)以上、両者を見てみるとどうでしょうか。  それぞれ立法趣旨が異なりますよね。  単純に「消極的規制だから違憲」であり「積極的規制だったら合憲」という基準ではないということがおわかりいただけるでしょうか。  乱文、乱筆、すみません。

johnyangel
質問者

補足

ありがとうございました。丁寧な解説いただきありがとうございました。 興味深く拝読させていただきました。下の方にもお聞きしたのですが、(2)の場合もし、粗悪品の薬が販売されるというりゆうではなかったら?(積極的規制でいけば合憲)ということにもなりえたのでしょうか? などもきいてしまってもうしわけありません。

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