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一人称
1.辞書を引いていて、妾;女性の一人称。へりくだっていう。とあったのですが、これっていつの時代に使われていたんでしょうか。 普通に口語で、「妾は~」なんて使ってたのでしょうか。また、身分的にはどんな身分の人が使ったのでしょうか。 2.また、おれ、なんてのが女性の一人称で使われているのも時代物なんかでは見るのですが、これは、どういう使われ方をしていたのでしょうか。 3.くわえて、もし、時代や身分による一人称の変遷や使い方(男女問わず)について、まめ知識のある方、教えて下さい。
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- johnnyblues
- ベストアンサー率30% (294/951)
手元の古語辞典を参考にしてお答えします。 1、語源的にはNo.3のお答えどおりのようです。 女性が卑下して使う自称として平安末期から使われていたようです。 『今昔物語』にも使われているが読みは「われ」らしいです。 また『論語』の中で諸侯の妻が「小童」(こわらわ)と自称したとある。(ちなみにはるか昔に『論語』を読んだことがあるのですが、まったくこの言葉が記憶にありません) 2、「己」おれ 鳥羽天皇の言葉として『讃岐内侍日記』(12世紀)に「おれ」が使われている。『古今著聞集』などにも使用例がありいずれも少年が使用。 室町期から使用が増えるが性別は関係がなかった。 近世に入って女性は(一般的には)使用しなくなった。 ちなみに、二人称としては『古事記」『日本書紀』に使用例がある。平安時代には『枕草子』に有るぐらい。貴族特に女性は下品な言葉と捉えたので使用が減ったのでは? 室町期ぐらいから二人称としての用法はすたれていった。 と言うことらしいです。
>2.また、おれ、なんてのが女性の一人称で使われているのも時代物なんかでは見るのですが、 私の住んでいるところでは、おばあさんなんかは「おれ」と今でも使う人がいるように思います・・・・。 「おら」に近い感じかもしれません。 「おらが村」って男性も女性も使えますよね。 そういえば「てめえ」って一人称にも二人称にも使います。 こういうのもNo.1にある自称・他称の両方の意味の交錯かも。 日本語は一人称も二人称もいろいろありますねぇ。。。
お礼
なるほど、難しいですねえ。回答ありがとうございました。遅くなってすみません
- akatukinosika
- ベストアンサー率83% (5/6)
1にのみお答えします。 「わらわ」という一人称は語源が「童」とされており、本来は自分を未熟な者、幼稚な者としてへりくだる際に用いられたものでした。古くは平安時代に用例があり、例えば平安末期に成立した歌謡集である『梁塵秘抄』には (前略)いざ給へ 聖こそ 賤しの様なりとも わらはらが 柴の庵へ (さあお越し下さい、聖(=身分を持たない修行者)よ 賤しい風体ではありましても。わらわら(私たち)の粗末な家へ) などとあります。その後は謙譲的なニュアンスが失われ、近世(江戸期)においては武家の女性が良く用いる一人称となりました。
お礼
回答ありがとうございました。 ははあ~、なるほど。とっても参考になりました。
- xcrOSgS2wY
- ベストアンサー率50% (1006/1985)
遡れる限界は奈良時代の一人称「あ」でしょうか。漢字を当てる場合は「我」や「吾」を使うようです。また古事記の記述では、男女で使用する一人称の違いはなさそうです。
お礼
回答ありがとうございました。 「あ」だけ見ると、見慣れないように思ったんですが、漢字を見ると、納得。 和歌とかで見たことあるぞ~。と。
- Yabukoji
- ベストアンサー率33% (158/475)
1) 時代劇(江戸)の大名の奥方の自称としては定番でしょう。実際は大名家に限らず武家一般に使用されたようです。 ドラマでは「妾(わらわ)」と言うことがほとんどですが、「広辞苑」は「わらわ」「しょう」の両方の訓みを載せています。 明治の女性解放運動家福田英子の自叙伝『妾の半生涯』は正確には「しょうの・・・」と読むようです。 2) 時代物で女性に「おれ」と呼ばせるのは地方色を出すためではないでしょうか。 しかしどの時代か知りませんが、古語の「おれ」は男女共通の自称と辞書にはあります。 3) 「おれ」と「われ」は歴史的に自称・他称の両方の意味が交錯してムツかしいですね。
お礼
回答ありがとうございました。 わらわ、ていうのは聞いたことあったのですが、しょう、と読んでいるのを見かけて、この質問をさせていただきました。 う~ん、自称・他称がスイッチしたら、きっと端で聞いてたらわけ分かんなくなっちゃいそうですよねえ。
お礼
回答ありがとうございました。とっても参考になりました。遅くなってごめんなさい