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ボディー剛性について
「ボディー剛性は高い方がイイ」といいますが、 高いことによるメリットってなんですか? 又、デメリットはないのですか? 教えてください。
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『教えて!goo』では回答者同士の会話は禁止されており、新たな御質問を立てて頂くのが本筋ではないかと思いますが・・・・しかし折角御質問頂いたので(しかも大変深い御質問です)回答致します。 >ではメーカーがMCやFMC時にタワーバー・補強バーの追加等をおこなっているのは >どうしてなのでしょうか? 自動車メーカが量産段階で、或いはオプションとして設定している補強パーツとショップで売られているパーツは、ほぼ同じモノに見えますが、部品の機能を証明している点に於いて全く別モノです。 自動車メーカでは、設定されている各種の補強を施した上で衝突実験及び耐久実験を実施し、補強による他の部位への影響をキチッと検証しています。 社外品でこれほど厳密に開発された補強部品は、ワタシは存じません。 >車体、特にスポーツ走行を行う車両の耐久性にとって、好結果を生むと理解してい >たのですが、これは誤っているのでしょうか? 誤ってはおりません。が、車体の補強全てがそぅである、とゆぅワケではありません。 国際レベルでの自動車競技用の車両では、膨大な時間を費やしてトライを繰り返して弱い部分を順々に補強して行き、結果的に全ての箇所の剛性が上がり耐久性もそれなりに向上していますが、町のショップ等で行われる部分的な補強だけで全体の耐久性が向上する、とは必ずしもならないとゆぅ事を御指摘致しました。 また、車体、サスペンション部品などに対してコンピューターによる応力解析を実施し、或る部分に応力集中が発見されたとしますと、まずはその部分を補強しますが、時に補強すると応力集中部が他の位置に動いてしまうだけ、とゆぅ場合があります。こんな時は、逆に周辺の剛性を落とし、全体が近いたわみとなる様にして応力集中を軽減させるとゆぅ設計手法があります。 こんな部位に見た目やイメージだけでスポット増しや板増しを施しても、また応力集中部を発生させてしまうだけです。 >ボディがそれで取り返しのつかない状態になったなどというのは実際には見たこと >がありません。 あまり補強が進んでいない(=部分的な補強を施しただけの)市販車ベースの競技用車両を注意深く御覧下さい。 ボンネットとフロントフェンダの段差が変わっていたり、応力をダイレクトに受けているリヤフェンダがなんとなくグラマラスになっていたり、或いはドアやトランクなどの開口部のウェザーストリップを外してみると、スポットフランジのクリアランスが大きくなっていたりしています。 勿論この状態でも走行は十分に可能なので致命的な変形とは言えませんし、また、補強してなくても自動車競技にクルマを使ってしまえば何らかの変形は発生します。しかし、ノーマルの車体の変形は、そのクルマの開発段階である程度検出されており、それが重篤なトラブルにつながらない事が証明されています。 ところが、ハンパな補強を施した車体を観察すると、設計者が予想だにしなかった変形の進行が見られる事があります。そのクルマを競技にのみ使われており2~3年も持てばヨイ、としますとどぅでも良い話ですが、そのクルマを気に入られて今後も永く乗り続けようと御考えの場合、設計サイドが予期していない変形が進行している状態が『取り返しのつかない状態』ではないとは言えません。5万km、10万km走行後にどれほどオリジナルの性能が失われているか、誰にも予想出来ないはずです。 >自分たちの場合はゆるいボディの車(ほとんどの車は直巻の車高調サスに耐えるボ >ディを持っているとは思いませんが…)には荒巻の柔らかめの足、純正交換タイプ >のサスショックを入れ、ロール・ピッチをさせながら走るようにし、最大荷重やク >イックなレスポンスを追求する場合にのみ、各種補強バー・発泡ウレタン・スポッ >ト増し・ボンド注入等を施した上で車高調サス・ピロリンクなどの装着を行うよう >にしています。 ダートラやラリーなど、自動車メーカーが開発段階で全く想定していない使途の場合には、その様な補強を施す意味もありますが・・・・我々の方としましては逆に伺いたいのですが、その様に改造されたクルマを普通に一般路上で使用した場合、自動車メーカが保証する耐久性と同等以上の耐久性が実際に得られているのでしょうか?(耐久性に対する、追跡データをお持ちでしょうか?) ・・・・例えば、サスペンション・アームの車体側のピックアップポイントは、スフェリカルジョイント(機械工学上は、ピロボールとゆぅ名称の機械要素はありません。あれはスフェリカルジョイント=球面継手或いは球面軸受と言います)が伝達する高周波の振動に耐える様には設計されていませんが・・・・(そしてこの部分を板増しなどで補強すると、今度はその周辺の応力が心配になります・・・・)。 >荷重の大きさに対応して、車体がばたつかない程度には補強した方が、ハンドリン >グの安定性および車体の耐久性(クラッシュ時は除く)にとってはプラスとなる。た >だし、車体を補強すれば、インプットに対するアウトプットが速くなるため、正確 >なコントロールが要求されるということです。 開発の方向性に関しましては、我々が目指すモノと同一です(ただ、インプットに対するアウトプットが速くなるのは、剛性が高い車体の為のサスペンションではないからです。車体剛性に合わせたサスペンションを設計し直せば、素直な特性が得られます。勿論、バネやダンパ、スタビの交換やジオメトリ変更だけがサスペンション設計ではありません。近年では、車体の剛性も勘案したサスペンション設計が出来る様になりました)。 >車体を硬くして足を柔らかくするほうが、正確なハンドリングを得られるように感 >じるからです。 御指摘の点は、正にその通りです。サスペンション設計者もバカではありません(時々信じられないマヌケもいますが・・・・A^-^;)。高い車体剛性は、より理想に近い特性のサスペンション設計を可能にします。 問題はその車体剛性が、耐久上も衝突安全上も十分な検証を加えられたモノであるかどぅか?です。
- kuro_sil
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このテーマについては僕も非常に関心があるため、参加させてください。 loftybridgeさん。先ほどのご回答についてもう少しご説明いただだきたいのですが… 大体は納得できたのですが、ではメーカーがMCやFMC時にタワーバー・補強バーの追加等をおこなっているのはどうしてなのでしょうか?これはメーカー自身が、スポーツ性を高めるために、その車の寿命はある程度犠牲にしても構わないと考えているということなのでしょうか? 車体(鉄板)のあわせ面は、ちょうどティッシュ箱のように、重ねた状態でスポットやボンドで接着されていますよね?この接着面は水平(摩擦?)方向への強度は非常に高い反面、垂直(はがそうとする)方向への強度は低いという特性をもっていて、車体のねじれが大きいほど接着面にかかる力は垂直方向になるため、緩んだボディは加速度的に緩んで行く…と教えられたことがあります。衝撃吸収性に関してはひとまず措くとして、このような観点で考えればロールバーなどの補強は、車体、特にスポーツ走行を行う車両の耐久性にとって、好結果を生むと理解していたのですが、これは誤っているのでしょうか? 経験上、固めたボディに硬い足を組んだ場合などは、ハブベアリング/ブッシュ(ピロ)、稀に(特にハチロクなどの古い車で)未補強の車体の弱い部分などの消耗が著しくなるというのは理解していますが、ボディがそれで取り返しのつかない状態になったなどというのは実際には見たことがありません。別に専門家ではないので大量の実例を踏まえているわけではありませんが…。ですから、自分たちの場合はゆるいボディの車(ほとんどの車は直巻の車高調サスに耐えるボディを持っているとは思いませんが…)には荒巻の柔らかめの足、純正交換タイプのサスショックを入れ、ロール・ピッチをさせながら走るようにし、最大荷重やクイックなレスポンスを追求する場合にのみ、各種補強バー・発泡ウレタン・スポット増し・ボンド注入等を施した上で車高調サス・ピロリンクなどの装着を行うようにしています。 これに関して、如何お考えでしょうか? 一応、この質問に関する僕の現在の見解としましては、上記のように、荷重の大きさに対応して、車体がばたつかない程度には補強した方が、ハンドリングの安定性および車体の耐久性(クラッシュ時は除く)にとってはプラスとなる。ただし、車体を補強すれば、インプットに対するアウトプットが速くなるため、正確なコントロールが要求されるということです。ちなみに、僕は車体が硬い方が好きです。車体を硬くして足を柔らかくするほうが、正確なハンドリングを得られるように感じるからです。
クルマの設計屋です。 車体の高剛性化のメリットに関しましては皆様既に御回答の様ですので、専門家らしく(?)ちょっと違う見方の話を致します。 今日、クイックなパワステと高剛性の車体、それに複雑な4WDシステムのクルマしか知らない世代の方々が‘60年代辺りの、グニャグニャの車体のスポーツカーに乗られると、皆様一様にそのダイレクト感やリニアリティに驚かれます。 また、車体が丈夫な事で全世界にその名を轟かすドイツ車群は、実際に乗ってみても他の国のクルマにはないソリッド感を持っていますが、しかし実際に車体の剛性を測定してみると、実はそれほど高剛性とゆぅ事もありません。 車体の剛性を上げるとサスペンションがより設計値に近い働きをする様になり、乗心地も操縦性・安定性も向上するのは間違いがありません。正しく設計されたサスペンションであれば、高い車体剛性の為に限界付近でのコントロールが難しくなったりする事もありません。 しかしそれでドライバーが気持ちよく感じる様になるとか、よりスポーティなフィーリングが得られるなどとゆぅ話には、必ずしもなりません。 誤解の無い様に付け加えますと、勿論車体剛性がフィーリング向上にある程度寄与しているのは事実ですが、それ以上に寄与度が高い箇所は車体剛性ではない、とゆぅ事です。 それでは、フィーリングを向上させるカギとは・・・・それは車体剛性の話から大きくそれてしまうので、ここでは述べない事にしておきます。 さて、話を戻して・・・・ちょっと気になった点をもぅ一つ。 sakocchi様が上げられてらっしゃいます、デメリットに関しまして、です。 とりあえず車体剛性は低いより高い方がヨイに決まってますが、メーカーが研究・開発の末に新型車で車体剛性を上げる事と、ロールバーなどにより車体剛性を上げる事は、根本的に違います。 この点sakocchi様の御回答は真理を突かれたモノです。 ロールバーやスポット増し、或いは閉断面部への発泡剤の充填などにより車体の剛性を向上させる改造があります。これらの改造を施せば、数値上の剛性は確かに向上しますが、車両が長持ちする様になるワケではありません。どころか、逆に車両の寿命を縮めてしまっているケースの方が遥かに多いと思われます。 sakocchi様御指摘通り、部分的な剛性UP(ロールバーや発泡剤充填も、構造力学的には部分的な補強に過ぎません)はアンバランスなほどの応力集中箇所を生み出す事になり、その部分はノーマルな状態より早く劣化が進行します。 ロールバーを入れれば横転時の安全性が増すのは確かです。これは間違いのないところですが、しかし車体が全体的に丈夫になるとゆぅ事とは別問題です。 更に・・・・今日のクルマは、衝突すると部分的に激しく変形し、衝突時のエネルギを吸収する様に設計されています。ロールバーなどの補強により予想外の剛性向上が発生し、結果、横転では安全だがその他の方向の衝突では極めて危険なクルマとなってしまっている事も十分考えられます。 衝突時の安全性も、今日のクルマに於いては重要な性能の一つです。クルマを作る側の見解としましては、経験的・直感的な車体の補強は、あまりお勧め出来ません。
お礼
愛車のボディー補強を考えていたのですが お話からいくと、デメリットの方が多いようですね。 「ボディー剛性を補強してやれば、クルマが長持ちする」 と思っていましたが、全くの的外れだったようです。 もっと勉強して良識のあるオーナーを目指したいと思いました。 素晴らしい御回答有難う御座いました。大変勉強になりました。
- iceman2
- ベストアンサー率17% (132/767)
まえ、人に聞いた事ですが、 ボディー剛性の低さを身近に感じれる方法、を紹介します。 それは、自転車(ママチャリ)の二人乗りです。(←法律違反です。) 一人で乗れば何ともない物が、二人だと急に難しくなりますよね。 ハンドルを切ったら、フレームがねじれて、あんまり曲がら知らないうちにないさらに切る。っと次の瞬間、フレームのねじりが戻って、曲がりすぎる。ハンドルを戻す。 また、曲がらない。無意識に、切りすぎる。の繰り返しで、ふらふらするのです。 車でも、同じ事が起こるんですよ。
お礼
なるほど。自転車の二人乗りでふらつくのはボディー剛性が低いから というのは初めて知りました。 大変勉強になりました。御回答有難う御座いました。
- evo-1
- ベストアンサー率66% (2/3)
デメリットの方を補足させていただきます。 みなさんのおっしゃる通り、ボディー剛性を上げていくとタイヤやサスの性能が 引き出されやすくなってくると思うんですが、 逆に言うとピーキーになってくると思うんですよ! (アンダーやオーバーが出やすくなる等々) だから適正なパーツの選択やそれなりのセッティングを出さないと 逆に乗りにくい車になっちゃうと思うんですよ。 まぁこれは極端な話かもしれませんが、 そうゆう方向へ進むとゆう事で参考までに。
お礼
私の愛車はかなり古い(14年目のミスタ-2)ので 「ここいらでボディーの補強でもするかな」と思っていたのですが やり過ぎないように慎重に行うことにしました。 御回答有難う御座いました。勉強になりました。
- sakocchi
- ベストアンサー率29% (27/92)
こんばんは。 専門家ではないので、参考程度で考えて下さい。 剛性を高くするパーツ(タワーバー、ロールバー等)を取り付ける場合を 想定してお話しますね。 ボディの剛性が高いメリットは、 (1)金属もプラスチック等と同様に走行中の前後左右・縦のGによって多少なりとも 歪みます。その結果、金属疲労により亀裂が生じて最悪バーが折れたりします。 それを遅らせるものとして取り付けたりします。ちなみに金属が弱ってくると 段々と歪みが大きくなってきます。 (2)(1)に説明した通り、歪みが生じるとGが吸収されるのでドライバーに伝わる Gが減少してしまいます。その結果、限界近くでのハンドリング等の操作判断に 支障をきたす場合があります。 また逆に、ハンドル等を操作して横Gが発生した時に歪みが生じてハンドル操作が 車体の動きに現れるまでワンテンポ遅れるなどの現象が現れます。剛性を高める ことでその動きをカチッ!っとシャープにします。 (3)ロールバーに関して言えば横転した場合等にドライバーを危険から守ります。 では、デメリットですが、 (1)タワーバー等は片側の車輪をぶつけてサスペンションの支点が曲がったとき、 それが反対側の車輪にも伝わり、両方の車軸が曲がってしまします。 これは多かれ少なかれ他のパーツにも言えることでしょう。 影響が伝わり易いのです。 (2)剛性が高いということは、つまり歪みが少ないということです。そのG等の力が 結果的に何処に逃げるのか・・・剛性の低いところに負担がかかります。 その結果、そこが早く損傷を受けることになります。 (3)剛性が低いと金属疲労の影響が出てきやすく、 高いものに比べて早く損傷を受けます。 と、まぁこんな感じで認識しています。 書いていて、ふと疑問に思ったのですが、 飛行機の翼が飛んでいるとき常に揺れているのをご存知ですか?これはわざとです。 これが揺れないと空気の力の逃げ場がなくなり、翼に負荷がかかり亀裂を生じて しまうと聞いたことがあります。剛性を高めるのと逆のことをしているように 感じますよね? 多分、剛性を高くして気流の変動一つ一つにあの機体を反応させていたら 殆どの負荷は翼にかかることでしょうね。だから剛性を低くしているのではなく 弾性の高い金属を使っていると認識した方が良いかもしれません。 剛性と弾性の関係は何か・・・これは今僕も説明できません。汗 ただ飛行機が受ける気流等の負荷が翼にかかることと、自動車に関しては 剛性を考える上では別にした方が良いのではないかと思います。 この点は勉強不足でした。ごめんなさい。 かえって混乱させてしまったでしょうか? 金属等の材料力学は奥が深すぎて・・・僕は電気電子系の人間なので・・言い訳。 こんな僕でも、少しはお役に立てましたか?
お礼
ボディー剛性は高ければ高いほどイイと思っていましたが そうでもない事が分かりました。 この事を踏まえて、愛車のチューニングに活かしたいと思います。 素晴らしい御回答有難う御座いました。勉強になりました。
- Islay
- ベストアンサー率45% (175/383)
ボディー剛性ですが、直線を走るときも、コーナーリング時にもメリットはあります。 まず、コーナリング時ですが、剛性を増すことによりステアリングレスポンスがアップし、タイヤやサスペンションの性能が引き出されることになります。タワーバー等を入れればコーナー時の「グニャ」とした感じが無くなるのがわかると思います。 直線時においては、パワーをかけたときのバタつき感が無くなります。 デメリットとしては、重量の増加。 重量が増加すれば、加速性能、コーナーリング性能、燃費すべてが悪くなることは言うまでも無いでしょう。 あとは、タワーバー等を入れた場合には事故った場合、通常であれば片側だけの破損が両側に拡大することです。 過ぎたるは及ばざるがごとし・・・ということでしょうか。
お礼
過ぎたるは及ばざるがごとし いいことでもやり過ぎは良くないということですね。 有難う御座いました。勉強になりました。
お礼
私自身はボディー補強について簡単に考えていましたが こんなに深くシビアであったとは思いませんでした。 もっと勉強する必要があると感じました 御回答有難う御座いました。大変勉強になりました。