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見えないモノ
宇宙上の、可視光線で見えないモノというのは、目には見えないのにどうして発見されるのですか?発見する方法などを教えて下さい。
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いままでの回答は、望遠鏡の拡大機能装置を述べていましたが、宇宙にある何かで、目に見えないが、その存在が分かるというのは、別の方法があります。 簡単に言えば、物理学的な法則上、色々な観察事実からして、そういうものがないとおかしいという理論的予測に基づいて、存在が予測され、あるいは、存在しないとおかしいので、見えないし、実体を確認していないが、物理法則の歪みの原因として存在するとされるものです。科学の歴史で、このように理論的に予測され、後にその存在が確かめられたものは多数あります。 天文学の分野だと、まず、小惑星というものが、太陽系の惑星の、太陽からの距離と質量の関係を示す或る仮説式から、その存在が予測されたことがあります。望遠鏡の性能が向上し、天の観察が緻密になると、予言通りの天体が、小惑星として発見されたのがその例です。また、天王星、海王星、冥王星は、まだ望遠鏡で観察できなかった時、太陽系の惑星の運動を調べると、何か、重量ある天体が存在して、その重力作用があると考えないと説明できない、惑星運動の軌道誤差から、逆に、この方向に、これぐらいの質量の未知の惑星があるだろうという理論予測に基づいて探すと発見されたものです。(また、恒星で連星系を造る場合、一方の小さい星は暗すぎて見えず、観察されないことがありますが、重力運動からして、存在すると分かることがあります)。 またブラックホールは、目に見えませんが、ブラックホールが存在しないと、恒星の運動が説明がつかないことから理論的予測されています。銀河中心の巨大ブラックホールも、目で見える訳ではありませんが、銀河の中心部の密度や、恒星の運動からすると、中心に驚くべき質量のブラックホールがあると確認されたことです。あるいは「ダークマター」という物質は見つかっていませんが、宇宙の重力的バランスを説明しようとすると、このような隠れた物質が存在するはずだということで、理論的に予言されているものです。その候補は幾つか考えられていますが、現在はまだ分かっていません。
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岩波.児童向けの科学書 望遠鏡を作る人々 では答になりますか? サイトでは.東京天文台の野辺山分室(名称疑問)で.検索して.野辺山の内容を読めば大体わかるかと思います。 アドレスは忘却.もらったハンフレットも紛失。
お礼
ありがとうございます。探してみます。
- starflora
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訂正です。 >このシンチレーション物質で造った円筒を、望遠鏡の焦点部に填め、 と先に記しましたが、光学望遠鏡はガイドとして使うので、焦点にシンチレータを置くのではありません。シンチレータに横方向や斜め方向から、余分なX線等が入射しにくいようにして、円筒形のシンチレータの入射面を天体に向けるのです。シンチレータを二段に使ったり、あいだに、スパークチェンバーを挟むと、精度が上がります(というか、誤測定を排除できます)。(あるいは、この装置全体が、地下に埋まっていることがあります。天のどこからというのと、かすかな光を倍増するのに、かなり大きな設備がいるからです。光学望遠鏡はガイド乃至補助として使用します)。
- starflora
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宇宙には、可視光線で見えないが、広義の光である電波や、X線などで見える天体が多数あります。 例えば、一番簡単には、紫外線を主に出していて、可視光線を出していない天体があれば、紫外線に感応する写真乾板を使い、可視光線をフィルターで除いて、望遠鏡を通して写真を取ってみると、紫外線を出している天体は、乾板に映っているのです。これによって、可視光線で見えないが(人間の目には見えないが)、紫外線を出している天体が分かります。 また、電波を出している天体があります。電波は、電磁波であり、光と比べてエネルギーや振動数の小さな電磁波です。この場合、非常に大きな電波を集めるパラボラ(TV局が使っているパラボラアンテナと原理的に同じものです)を使い、パラボラの焦点に、天体から送られてくる電波を集めて、この焦点部分に電波検出器を置くと、パラボラの方向を天の色々な場所に向けると、或る場所からは、大きな量の電波が出ていることが分かります。電波検出器で、電波のエネルギーや、その振動数を調べると、より詳しく分かります。電波が非常に大きく出ている点である電波天体は、可視光線の光学望遠鏡では何も見えないことがあります。電波天体としては、昔の超新星爆発の跡である、白鳥座の網状星雲などがあります。このパラボラ観測装置を、電波望遠鏡とも呼びます。 あるいは、X線やガンマー線などを放射している天体があります。(X線やガンマー線なども、電磁波の一種で、非常にエネルギーが高く、波というより、粒子の性質が出てきます)。それは、電波天体でもある、中性子星と伴ガズ雲の相互作用だと考えられているパルサー(蟹星雲の中心部にあるものなど)や、クェーサーと呼ばれる天体ですが、これらは、高いエネルギーのX線も出しています。 X線をどうやって観測するのかというのは、一つの例を原理的に説明すると、X線や、その他の高エネルギー粒子が入射すると、かすかな光を出すシンチレーション物質というものがあります。このシンチレーション物質で造った円筒を、望遠鏡の焦点部に填め、シンチレーション発光の微かな光を、光電子倍増管(フォトマルチプレイヤ)という装置で、元の光の何万倍、何億倍という規模に増幅して、これを観測するのです。このようなシンチレーション装置、シンチレーターと呼びますが、シンチレータによって観測された光のエネルギーの大きさや、その周波数などから、入って来たのがどんなX線であるのか、またはどんな素粒子であるのかが或る程度分かります。(シンチレータはX線だけでなく、その他の素粒子を放出している天体を捕らえることができます)。 シンチレータ装置を備えた望遠鏡を天の色々な部分に向けることで、天の或る点からは、尋常でない量のX線が放射されていることが分かりました。その一つが、蟹星雲の中心ですが、これは超新星爆発の跡で、光学望遠鏡で見ても、中心には何もありませんが、中心には、パルサーがあり、このパルサーと、X線放射天体はおそらく同じもので、中心に中性子星が隠れている(可視光では見えない)のだろうとされています。 一般に、可視光線で見えない天体は、その天体が放射するエネルギー粒子や波を、光や電気など、測定可能なものに変換して観測します。
お礼
すごくわかりやすくて詳しい回答をありがとうございました。
可視光線をはじめ,目に見えない赤外線・紫外線・X線などは全て光の振幅の速さ ,つまり波長で決まってます。 簡単に言えば人間の目は可視光線と言われる範囲の波長しか認識出来ない訳です。 では他の波長を観測する方法ですがそれぞれの波長に合わせられるアンテナを使い 擬似的に色を付ければ人間にも見られるのです。 天体写真に見られる赤外線画像等は波長の強さに応じて勝手に色を付けているの です。 よってそれを発見する方法はその波長を受信出来るアンテナ(望遠鏡)を設置すれ ば見る事が出来ます。
お礼
こんなにはやく回答を下さり、ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。装置を使う以外に、理論的に知ることもできるんですね。大変興味深いです。