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日本国憲法第15条の意味

はじめに、一応第15条全体を引用しておきます。 ---------- 第15条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。 2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。 3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。 4 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。 ---------- お聞きしたいのは、このうち第4項の後半「選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。」という部分です。 たとえば(あくまでもたとえ話です)今回の選挙で小泉自民党のパフォーマンスになんとなく踊らされて何の了見もなく自民党に一票を投じた有権者も、郵政民営化が大失敗して国民の財産のほとんどが海外に流出したり紙くずになったりしたとしても、一切責任を問われないということでしょうか。 民主主義って、そんなに無責任なものなのですか? もちろん第4項の前半にあるように投票の秘密は守られるので、誰がどこに投票したから…といって責任を追及するということは不可能だ、というのもわかる気もするのですが(違っていたらご指摘ください)、どうもすっきりしません。 「公的に責任を問われない」「私的に責任を問われない」という言葉の意味も含めて、どなたかこの条文をわかりやすく解説していただけないでしょうか。

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  • lequeos
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回答No.4

責任感を持つことと責任を取ることとは違います。ここでいう「公的にも私的にもその責任を問われない」というのは、法律上、刑法その他の刑事上の責任(これが公的)や民事上の賠償(これが私的)などを負わないという意味であって、有権者の意識の問題としての責任感とは別のものです(法律はそこまで立ち入らない)。 ですから、仮にあなたの知人の投票行動が分かったとして、「君が一票を自民党に投じた結果、自民党が大勝した」ことを理由にして、その人に損害賠償を請求したり、政府が政権与党に投票しなかったことを理由に刑罰を科したり、ということは認められないということを言っているわけです。繰り返しますが、有権者一人一人が責任感を持って投票することは、いわば当然のことであって、憲法がことさらにそのことを規定しているわけではありません。

ysk26
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 私は違うレベルのことをごっちゃにして考えていたようです。 簡潔な説明で、とてもよくわかりました。

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回答No.6

4項の前半は、誰が誰に投票したのか分からないようにしなければならないし、公権力の行使により、聞き出したりして特定してはいけないし、たとえ投票所のおじさんがちらっと誰の名前を書いたのか見えてしまったとしても それをベラベラと喋ってはいけないということでしょうね。 基本的に名前を書いて投票するわけではないので投票用紙を折って投票箱に入れてしまえば分からないようになっているので 国家権力により国民から誰に投票したのか聞き出してはならない。 それを踏まえて後段の、たとえ誰に投票しても責任追及されることはないという、当たり前のことを言っているだけの事だと思いますよ。 「選挙人は」とあるので、有権者は公的にあたる「国家権力」からなんの責任も問われないし、私的にあたる「国民同士」にも なんら責任を問われることはない、程度の理解で十分だと思います。 たとえば、ある党に投票した人が多かった結果として、日本が潰れたとしても、それはそのときに多くの人が「この党ならいい」と 思った結果なので、民主主義の精神にのっとてそれを受け入れなければならず、その党以外に投票した人が騒ぎ出したら 自由な意思で投票することができる民主主義を根底から覆すものになりかねないし、仮に日本が潰れたとしたらそういう原因をつくった 政治家がある程度責任追及されると思いますよ。 だから、有権者が有権者に「どうしてくれるんだよ」といったところで、その人にはなんら落ち度はないし、実際に日本をだめにしたのは 政治家なのでその怒りは国会の向かうのがスジでしょう。 基本的に憲法は、国が国民に対して負う責務を明示しているものなので、私人同士の争いには対応できないのではないでしょうか?

ysk26
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 おっしゃること、もっともだととてもよく納得できました。 有権者がしっかり考えて自分の選択に責任をもって投票した結果であれば、おっしゃるとおりなんですけどね。 人気投票や組織票みたいな形で無責任な投票をされてもたまらないと思ったのと、よく国会議員が汚職なんかで逮捕されたときに、「このような議員を選んだ有権者の責任もまた問われねばならない」的なコメントを聞くことがありますよね。そのへんも頭にあって、この条文に疑問をもった次第です。 でも、法的責任と道義的(?)責任をごっちゃにしていたということで、疑問は一応解決しました。 (たとえば上の例だと、この条文の意味するところは、道義的責任はともかく、汚職議員に投票した有権者まで割り出されて連座制(?)みたいに罰せられるということはない、ということですよね?)

  • nep0707
  • ベストアンサー率39% (902/2308)
回答No.5

15条4項は投票の秘密を保障した規定とされており、 後段の免責規定も、投票の秘密確保の一環とされています。 そして、憲法も法ですから、 15条4項に言う「責任」とは当然、法的責任に限定されます。 (51条の「責任」といっしょ) つまり「公的にも私的にも責任を問われない」とは、 公的=公権力より不利益を受けることはない(たとえば刑罰を受けるなど) 私的=損害賠償責任などを負うことはない という意味です。 なので、 >「おまえ、どう責任とってくれるんだよ?」と発言したら、 >私的に責任を問うたことになり私の発言は憲法違反になるのでしょうか? なりません。

ysk26
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 法律的に責任を問われることはないという意味ですね。 よくわかりました。

  • merlionXX
  • ベストアンサー率48% (1930/4007)
回答No.3

> たとえば私の郵便貯金が紙くずになったときに、ムードだけで自民党に投票した友人に対して「おまえ、どう責任とってくれるんだよ?」と発言したら、私的に責任を問うたことになり私の発言は憲法違反になるのでしょうか? > だとしたらなんともやりきれないなあと思いまして。 > 公的にはともかく、私的にくらいは責任を問いたくなる場面もあるのでは。 世の中にはあなたと違う考えの方が沢山います。 だからと言ってその方達の投票行動を規制しようというのは間違いです。 あなたのように思う方が結構いることを想定して、「投票の秘密は、これを侵してはならない」の規定があるのです。

ysk26
質問者

お礼

再度ありがとうございます。 すみません、言葉が足りませんでしたが、私は他人の投票行動を規制したいとかすべきだとか思っているわけではありません。 権利を行使するのであればその選択には責任をもって当然では? と思い、だとするとこの条文の意味がどうも腑に落ちない、と思ったわけです。 自民党の例は、念を押したようにあくまでもたとえ話であって、共産党でも新党大地でも何でもいいんです。自分でしっかり考え、責任をもってこれらの党に投票する(した)人を非難するつもりはまったくありませんので、誤解のないように。

  • merlionXX
  • ベストアンサー率48% (1930/4007)
回答No.2

秘密投票の保障ってことでしょ? あなたが誰に投票しようが、それであなたが逮捕されたりそしられたりしませんよ。ってことです。 今の日本ではそれがあたりまえだからかえってわかりづらいのかな。 おとなりの北朝鮮や中国じゃ、いまでもそういう保障はないんですよ。

ysk26
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 たとえば私の郵便貯金が紙くずになったときに、ムードだけで自民党に投票した友人に対して「おまえ、どう責任とってくれるんだよ?」と発言したら、私的に責任を問うたことになり私の発言は憲法違反になるのでしょうか? だとしたらなんともやりきれないなあと思いまして。 公的にはともかく、私的にくらいは責任を問いたくなる場面もあるのでは。

  • menmen99
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回答No.1

責任を果たさなければいけない "義務" はない、と言うことではないでしょうか。 本人が自覚して、投票したからには責任を負うよ、となれば、日本の民主主義もさらにいいものになっていくと思うのですが・・・。

ysk26
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 公的・私的という言葉がいまいち何を意味するのかわからないのですが、せめて私的には責任を問われるくらいの責任感はもって投票してほしいなあ、と思った次第です。