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セラミックスのサイアロンについて
セラミックスについて勉強しているのですが、教えていただきたいことがあります。 β-サイアロンが、窒化ケイ素(Si3N4)より物理的・機械的性質で優れている点を教えてください。 よろしくおねがいします。
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- tetujin3
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回答No.1
窒化ケイ素(Si3N4)は,共有結合性の強い材料です。したがって,他のイオン結合性の強い酸化物セラミックスよりも,硬く,脆く,加工性に低いことが特徴です。 また,窒化ケイ素自体が高温で安定であるため,粉末原料から窒化ケイ素のバルクを得るには,わずかに酸化物を添加して,結晶粒界に,ガラス相を析出させ,これをバインダーとして焼結(液相焼結)させます。 窒化ケイ素(Si3N4)の物理的・機械的特性は,この粒界のガラス相に支配され,ガラス相が少なければ,サイアロンよりも特性的に優れたものを得ることができます(多孔質で無いと仮定)。 現在は,液相焼結ではなく,Siの窒化反応を利用した自己燃焼法などの焼結技術が開発され,また,気孔も,高温・高圧HIP(等方静水圧プレス)などの焼結方法を利用することにより,より緻密でガラス質の少ないものが得られるようになりました。 なお,サイアロンは,sialonさんがご存知のように,酸化物を窒化ケイ素に一定量固溶させたものであり,常圧焼結でほぼ理論密度の焼結体を簡単に得ることが可能です。 化学的な特性としては,両者の耐酸化性を比べれば,一般に,窒化ケイ素の方が良好です。