イソップ物語 第14話 - 狼と鶴の話
イソップ物語 第14話 - 狼と鶴の話
狼が餌を食べていて、骨を喉に刺してしまいました。
痛くて物を食べることができず、このままでは死んでしまいそうです。
そこで近くにいた鶴に話しかけました。
「鶴さん、鶴さん、わたしは骨を喉に刺して死にそうです。あなたは長いくちばしをお持ちだが、そのくちばしで骨を抜いてもらえないでしょうか。お礼は沢山いたします」
お礼は沢山するという言葉に釣られて、鶴は狼の口に頭を入れて骨をとってあげました。
これで楽になり「死ななくてすむ」と狼は大喜びをした。
メデタシ、メデタシです。
それを見て鶴が狼に催促した。
「早くお礼をください」
それを聞いた狼は言いました。
「君はなんてバカなんだ。お礼はすでに上げましたよ。
だいたい狼の口の中に頭突っ込んで生きて帰れるものがいると思うかね。そのことをよく考えなさい」
鶴はとんだくたびれ損だったと知り立ち去ってしまいました。
つまり悪党は初めから相手せんほうが良いということです。
世にはばかる悪徳商法や宗教ビジネスなどはここに出てくる狼と同じではないでしょうか。
初めから相手にせんほうが良いのでは。