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失業率と犯罪率の関係
失業が多いと犯罪が増えると聞きます。本当でしょうか。中国の例を見てきずたいたのですが犯罪が増えるのは所得格差が要因であって失業率が高まるから犯罪が増えるのではないと考えています。
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>犯罪が増えるのは所得格差が要因であって失業率が高まるから犯罪が増えるのではないと考えています。 自由競争が政府によって野放しになっている国では、失業率の悪化が、貧富の格差の拡大をもたらします。 失業者が増える⇒労働者市場が「買い手」有利になり、賃金を低くくしても容易に労働力を確保できる⇒貧富の格差が拡大する。 失業率が上がらずに所得格差だけが広がるというのは、市場経済が発達した社会では通常はありえないので、失業率と貧富の格差のいずれが原因なのかを区別することは難しいのではないかと思います。つまり日本の統計をいくら調べても「失業率」と「所得格差」のどちらが犯罪発生に強く寄与しているのかは区別・判定できないものと思われます。 韓国(90年代の通貨危機)やイギリス(70年半ばの大不況)の例で言えば、急激な経済悪化であったため失業率の改善よりも5年以上遅れて犯罪発生件数が減り始めたというレポートがあります。この時期に所得格差が広がっていた可能性はありますが、残念ながら統計が私の手元にありません。 中国は確かに、普通の市場経済が貫徹している国とは社会の成り立ちがちがいますから、もし所得格差と犯罪発生件数の相関が、失業率とのそれよりも強い相関があることを中国の統計で示すことができれば、犯罪発生メカニズムの解明に新しい視座を与える研究になるのではないでしょうか? #社会科学の分野で、そのような研究・論文を見たことはありませんから、大学の卒論・修論のテーマにピッタリですね。 まず最初に、中国の統計が信用のできるものなのかどうかを検証しなくてはいけないでしょうが、そういう研究結果が発表されることをおおいに期待します#
お礼
丁寧な回答で助かります。内容もわかりやすく参考になりました。ありがとうございます。