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成長率0%でなぜ失業者が増えるの?
GDP成長率が0%とか0.5%で不況と言われ、倒産が増えたり失業者が増加したりしますがその理由がよくわかりません。 マイナス成長なら理解できますが、成長率が0%ということは去年と同じということですよね。つまり生み出す富が同じで、仕事量も同じ。ということは分配される所得も同じだし、必要な労働力も同じはずだから現状維持だと思うのですが、なぜ低成長あるいは0%成長で倒産が増えたり、失業者が増えたりするのですか?
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他の方の回答にもありますが、答えは「成長しなければならないから」です。 会社は利益を生み出すことが大前提です。利益を生むためには設備投資をしたり、人材を教育したり、というふうに「投資」をする必要がありますし、事実、企業は常に投資をしています。 しかし成長率0%ということは、投資をしたのに成果がない、ということと同じです。つまり産み出す富も同じ、仕事量も同じですが、投資した分はマイナス、ということです。 これでは企業は持ち出しばかりが増えて、このようなことが何年か続けば、企業の内部留保は無くなってしまい、新しい投資が出来なくなり、新しい商品や技術が生まれずに、結果として倒産に至ります。 ですから投資した分をどうにかして取り戻す必要があるので、(利益は増えませんから)人員削減などのコストを削減することで投資に使ってしまったお金を取り戻すのです。 たとえば自動車会社だと、今ならエコ対応しないと生き残れません。そのためエコ対応できる新しいエンジンや電気自動車、エコ対応ができる新しい工場などを作って、新しい商品を買ってもらって新しい利益を作ります。この場合、技術に投資した金額や工場を作った金額はかなりな高額のため、元々何年もかけて回収していくことになるのですが、そのためには会社の利益が増える必要があります。 利益が増えなければ、新しい工場を作った分、古い効率の悪い工場は閉鎖するしかありません。そうするとそれだけで失業者がでるわけです。 産み出す富が同じ、仕事量が同じ、消費も同じ、なら問題はないのですが、新しいものを開発しないと消費は必ず落ちていきます。(それが共産主義の計画経済を破綻させた大きな原因のひとつです) ですから開発に投資して回収することが必要で、それは会社の利益と表現され、それが日本全国でつみあがると成長率になるのです。 日本が国内だけで経済を循環させているなら、成長0%でもやっていけるのかもしれません。しかし、外国との競争があるので、新しい投資をやめれば負けてしまいます。 だから結果として、成長率が0ならば、倒産や失業が増えるのです。
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- 島崎 信也(@zakky74)
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ご質問はごもっともです◎ 恐らくそれは中央銀行を考慮に入れ忘れている為かと思われます。僕は学生の頃にお父さんに「企業は常に成長していかんといかんのや、売り上げを毎年上げていかんと株価が落ちるんや」と言われた事がありますが、その時に不思議に思いました。一体どうして、常に成長し続けないといけないのか? 質問者さまのご質問よりも規模は遥かに小さいのですが、中央銀行の仕組みを理解した時に兼ねてから疑問だった事も、質問者のご質問内容との類似性についても見える様になりました。 少し長くなるかもしれませんがお付き合い下さいませ。 紙幣の発行権は、中央銀行しかございません。 実はこれがかなり重要なポイントでございます。紙幣の出所はどこだろう?という時に、それは中央銀行であり、紙幣が戻り来るところはどこだろう?という時に、それは中央銀行でございます。 そして、中央銀行の役割として金利を設定します。 これも重要なポイントでございます。借りた以上のものを返さなければならない構図が生まれてしまうからです。中央銀行から借りた分は、金利に沿った上で借りた以上のものを返さなければなりません。 これらを踏まえた上で、簡単かつ大雑把なシミュレーションをしてみます。 仮に、中央銀行が発行した紙幣が100万枚だったとしましょう。 そして、地方銀行は中央銀行からお金を借ります。この時に借りれる紙幣の総数は当然にして100万枚です。そして、この100万枚が市場に出回るのですが、この時に地方銀行は中央銀行に金利を乗せた分だけのお金を返さなければなりません。 借りたものは、それ以上のものを返さなければならないんですね。 すると金利が5%だったとしますと、105万枚を中央銀行に返さなければなりません。ですが、100万枚は中央銀行から発行されているので掻き集めたらあるのですが、5万枚は一体どこにあるのでしょうか?足りないんですよね。 この足りない5万枚をどうにかする為に、何かしらの代案が必要となります。代案がないままですと、そもそも論理が破綻してしまいます。何かしらの代案があるのですが、今は一体どういう形でこれを乗り切っているのでしょうか? 実はもう一度、中央銀行が紙幣を発行します。例えばですが、50万枚。そして、当然にしてそこにも新たな金利が発生しますので、先の100万枚に対する5万枚の不足分と、新たに発行した50万枚にかかる金利(同じ5%としますと)が2.5万枚の不足分を更に返さねばなりません。 当然にして、プラスして返さなければならない(5+2.5)万枚は不足しております。そして、それを補う様にして更に紙幣を発行します。 ここまでは、中央銀行と地方銀行のやり取りだけを見てきましたが、ここに市場を含めますとどうなりますでしょうか?地方銀行から市場に紙幣が出回ります。地方銀行は中央銀行に紙幣を返さねばならない立場ですので、返す事が出来るだけの金利をかけて紙幣を貸します。 これによって、銀行から紙幣を借りた企業は、それ以上の紙幣を返さないといけなくなるんですね。 ところで、先ほど確認しました様に、市場に出回っている紙幣の総数は銀行(中央銀行)に返す際には既に足りません。そうしますと、市場の中では総数の中で分け合う事となります。みんな一様にして、借りた以上の紙幣を返す為には必然的にそうなります。 分け合う・・・と表現しましたが、競争と同じ原理です。売れる商品のところには紙幣が沢山配分されて、売れない商品のところには紙幣が余り来ないのですが、要は競争ですね。 そして、中央銀行が紙幣を発行する度に、返さなければならない紙幣は益々、更に多くなりますから、市場では何が起こるかと言いますと年々、競争が激しくなります。 これが、僕のお父さんが言った「企業は毎年成長し続けなければならない」という事の意味にも繋がりますね。企業の倒産とは、借りた紙幣を返す事が出来なくなっている企業だと言えます(商品が売れていません)。 質問者さまのご質問に戻りますが、国でさえも中央銀行からお金を借りている存在です。国さえも、一つの企業の様なものです。その規模が企業に比べたら大きくてマクロだというだけです。 GDPとは、(大変に大雑把ではありますが)国という企業の成長率と同じ様なものです。日本という企業が、借りた紙幣をどれくらい上回って返す事が出来るのか?という指標でもありますね。 その時に、余り成長していないという事は借りた紙幣を返せない訳ですから内部のどこかに負荷がかかります。そして元々、その内部となる企業間でも競争が激化していて、儲けるところは異常に儲けますが、人気のない商品を有する企業は益々負荷がかかります。 以上の流れが倒産や失業者が増える理由です。
- nasi000
- ベストアンサー率19% (100/514)
ザックリ言うと人手を削って利益を増やしたりしているからです。緊縮化が活発になっているデフレ不況の恐ろしさはここにあるといってもよいでしょう。
- at9_am
- ベストアンサー率40% (1540/3760)
疑問はもっともだと思います。というか、質問者氏の感覚は全く正しい。 簡単にグラフで見ると、 http://www.stat.go.jp/data/nihon/g3616.htm 全就業者数は、ここ数年ほとんど変わっていません。6300万人±100万人で推移しています。 もっとも季節的な問題で、例えば4月に新卒者が大量に雇用されるために増加する、或いは3月に大量の定年退職者がいる関係で減少する、といったことがありますが、それは別の話です。 失業者数については、 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2740.html これの一番上のグラフの黒実線を見てください。リーマンショックで跳ね上がった後、6月から8月にかけて大幅に改善した後、また跳ね上がったのが見て取れると思います。 重要なのは、リーマンショックまでは季節的な変動はあるものの、基本的には減少基調であり、失業者は減り続けていた、という点です。この時期は、ご質問の「低成長」の時期に正に当たります。したがって、適切な景気対策さえすれば、低成長下でも失業者数を減らすことは可能です。
- kakuseizai-no
- ベストアンサー率25% (12/48)
収入を得るのに、多大な忍耐が必要な場合皆、お金を使わなくなります その結果、消費が減って、倒産が増え、生産力も下がると言うことです これをデフレスパイラルと言います 一部の人間の強欲が、消費マインドを後退させ経済をめちゃくちゃにした とも言えます
- yosifuji2002
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経済の金額的規模が同じでも、中身が変わってきます。 先進国は殆どが第一次産業、第二次産業が中心でなくなって、サービス業中心の第三次産業が主体です。 日本もどんどんこのようになっています。 この場合、たとえば金融産業のように肉体労働と会社の売上は関係ないものが増えてきます。 典型的なのがソフトです。一本のオリジナルがあればヒットすると何百位万本でも売れます。これで経済は拡大しますが、それによる労働力の必要性はほんのわずかです。 第三次産業は一人当たりの生産性の限界がかなりあやふやであるということができます。 すると経済成長が横ばいでは、不要になった工場労働者を新しい産業では吸収できないということになります。 倒産が増えるのは、企業というものはある程度将来の売上げの増加を前提として人員を雇い設備を購入したりします。これが期待通りに拡大しないと倒産ということになります。 近代経済では全く横ばいの経済ではどちらかというと不況感が強いということはいえると思います。 国全体を平均すると同じはずなのですが。でも儲かっている人は黙っていますが、損した人は大声で不景気を嘆くということもありますね。
- kakuseizai-no
- ベストアンサー率25% (12/48)
一部の人の懐の成長が0%と言うこと 俺達の為に働かない奴らは、全員失業だ とストライキの逆をやっているわけです