表面準位・界面準位の問題は非常に難しいと思います。
その成因はいまだ完全に決着していない問題ではないでしょうか。
しかし一般的に受け入れられている考え方は、こんな感じでしょうか。
結論:結晶周期性の崩れにより、バンド間の境界が曖昧になり、エネルギーギャップ内にも準位が現れる。
結晶の周期性により、エネルギー準位は伝導帯と価電子帯に分離し、間にエネルギーギャップが生まれます。
完全な周期性を有し、理想的な状態であれば、ギャップ内に準位は存在しません。
しかし、表面/界面というのは、その結晶の周期性が保たれなくなる場所です。
こうなると完全な準位の分離がされず、ギャップ内に準位が形成されます。
つまり伝導帯とギャップの分離が甘い為に、伝導帯の準位は下側にしみだし、反対に価電子帯の準位が上側にしみだします。
それが表面/界面準位の正体だと考えられています。
この結果、表面準位の伝導帯側は伝導帯準位の性質を引き継いで、アクセプタ形、下方の価電子帯側の準位は伝導帯準位の性質を引き継いで、ドナー形となります。
お礼
ありがとうございました。 教科書よりもわかりやすかったです^^