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三相負荷の電力の計算について
いろいろな動力機械がつながっている三相回路のクランプメーターの電流測定値は75,42,33Aでした。この時の電力の計算方法はどうするのでしょうか?またいろいろな種類の負荷があるのですがこのとき時点の電力は力率などが考慮されていてそのまま電力購入の値と考えていいでしょうか?、また絶縁は電源を切って各線とアース線の絶縁を測定して漏電のチェックにはなるでしょうか?よろしくお願いします。
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こんばんわ!! 解る範囲で参考的な回答を・・ 三相の各線をクランプメータで測定した電流値が異なる値であることから、電流計測点で言えば三相不平衡負荷が印加していることになります。三相不平衡負荷に電力を供給すると各相の電圧降下が異なることから電源(発電機、無限大母線など)が平衡三相電源であっても計測点における電圧は平衡電圧ではないと思われます。当然不平衡であると各線間の位相差は120度ではありません。(異なる長さの辺をもつ三角形の各辺の内角が60度でないのと同じ)当然、電流についても同様なことが言えます。よって、与えられた条件だけでは、皮相電力、有効電力、無効電力の何れも計算で求めることは出来ないように思います。(少なくとも私の能力では・・・) 計算で求めるためには、各線間の電圧及び各相の電流の計測値のベクトル和が零であるとの条件が与えられ、各相間の電圧値と任意の線間電圧と任意の線電流との位相差が与えられればベクトル図が描けるため計算で求めることができると思います。各計測値の和が零であると言うことは、零相電圧(零相電流)が無い回路と言い変えることも出来ます。 実際に位相差を計測することは、大掛かりになりますので、ヤハリ電力計を取り付けることが手っ取り早いと思います。 詳しく述べると一冊の本になってしまいますので(と言うより一冊の本になって出版されている。決して私が一冊の本が書けるとか全て理解している意味ではありません)御勘弁を・・・? 次に色々な種類の負荷があったとしても電力量計を取り付ければその計測値は、負荷側で消費された電力を表します。これは、電圧不平衡、電流の不平衡に関係ありません(即ち負荷の種類に関係ありません) なぜならば、電力量計は、電圧と同相となる電流分のみを対象とした掛算回路となっているからです。無効電力量計は、電圧と90度の位相を持つ電流値との掛算回路となります。一般に言われるブロンデルの定理(n線式回路の電力は負荷の平衡、不平衡に関わらず(n-1)個の電力計で測定でき各電力計の代数和で与えられる)は、先ほどのベクトル図作画条件と同じく零相電圧(零相電流)が無い、若しくは無視するに値する程度の値である条件は同じです。 電源を切って各線とアース線間の絶縁を測定値(対地間絶縁測定値)は、漏電の目安とはなりますが、漏電のチェックとなるかと言われると疑問が残ります。と言うのは、対地間絶縁測定は、一般的に直流電源による測定値であるため交流回路における絶縁値とは多少異なり且つ、交流回路には高調波の存在が懸念されるため対地間絶縁測定値が漏電電流値に比例するとは限りません。高調波成分をカットするクランプメータで計測すれば比較的に近い値になるかと思いますが?漏電と言う言葉でくくるには、問題がある場合もあります。 結論: 1)与えられた条件だけでは、計算で電力を求めることは出来ないと思われる。 2)電力計を用いるかどうかは別問題として電力量が計測出来れば、負荷の種類に関係なく負荷側で消費された電力量である。 3)対地間絶縁測定は、電路の絶縁性の目安にはなるものの必ずしも漏電値と完全に連動したものではない場合がある。 参考になったでしょうか? あくまでも私の考え(意見)を述べただけなので絶対的に正しいとは言い切れませんので皆様の意見も考慮し総合的な判断は、borotonbiさんに委ねられることになります。
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- ruto
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皮相電力は線間電圧Eを210V、線電流をIsとすれば 210/√3×Isでもとめられます。 210/√3・(75+42+33)=18186.5KVAになります。 有効電力はおのおの力率を掛ける必要があります。 ・電力会社は有効電力計がついてますので、有効電力が積算した電力量に単価をかけて支払います。 大口の場合(関西方面)無効電力計も付いてますので、これで平均の力率を計算して、85%以上あれば基本料金が最高で15%割引になります。 小口の場合は特定の日に実際計った力率を適用するようです。 >絶縁は電源を切って各線とアース線の絶縁を測定して漏電のチェックにはなるでしょうか? それでOKですが、負荷が繋がった状態にして計ってください。
お礼
有難うございました。たいへん勉強になりました。
- foobar
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1. 各負荷の力率が判らないので、有効電力は計算できません。 電源電圧が無歪の対称三相で、電流も無歪正弦波の場合には皮相電力は計算できるかと思います。 2. 電力計が設置されている場合には、電力計の指示値は有効電力を示しています。
お礼
ありがとうございました。たいへん勉強になりました。
補足
有難うございました。全体の力率がわからないので皮相電力を線電流からの計算値と」有効電力計の(電力会社設置)差が力率となると考えていいでしょうか?
お礼
たいへん専門的に教えていただきまして有難うござい下。じっくりかみ締めて一句一句身に着けていきたいと思います。