イラクの自衛隊駐留を継続する理由は、以下の二つかと思います。
1.イラクでの人道支援活動
2.日米同盟重視の日本の安全保障戦略
1については、自衛隊以外にイラクで活動可能な組織は
ありません。武装組織に殺害された香田さんの例にある
ように、武装しない民間人がイラクで活動することは、
無謀な情勢です。
自衛隊についても、100%安全とは言い切れませんが、
一番手を出しにくい相手であることは確かです。
なお犠牲者を出してまで人道支援活動を継続する必要が
あるかどうかについても、ディベートの対象となるかと
思いますが、それについては、これから日本が世界平和に
より貢献するため、世界での発言力を高めるために必要
なのだという主張を、盛り込む必要があるかと思います。
2については、日米安保を堅固にするため、イラク問題で
困っているアメリカを支援するという意味合いがあります。
広大なイラク領土ではサマワはごく小さな地域にすぎま
せんが、日本が駐留し続けることは心理的に大きなプラス
要因となっています。
北朝鮮をめぐる拉致問題・核問題が解決していない今、
これらの問題を解決するために日本とアメリカの協力は
欠かすことができません。
そのために、イラク問題でアメリカに貸しを作ることは、
非常に有意義な手段と言えます。
さらには、日本の平和が半世紀以上も保たれたのは、
日米安保と自衛隊の役割が大きかったことについても、
主張しておく必要があります。
しかし上記の主張は、基本的に大人の事情に基づくもので
あり、学校の中でのディベートではあまり有効ではない
かもしれません。
なぜなら現在の学校教育では、日本国憲法の平和主義を
堅持するために、いかなる軍事活動と言えどもそれを
肯定するような教え方は、していないことがほとんど
だからです。
現実の国際情勢は、極めてドロドロとしたものであり、
日本国内だけで通じるきれい毎の論理は、まったく無意味
であるのが実情ですが、学校という閉鎖空間の中では
理解を得ることは難しいと思います。
しかし、このディベートで勝利するとしたら、理想と
現実の違いを、どれだけ多くの人に認識させるかが、
大きなポイントとなりそうです。
お礼
皆さんお忙しい中、ご指摘、ご意見誠にありがとうございました。これからのディベートにとても参考になりました。これからは、皆さんのご迷惑にならぬよう、よくよく考えた上で、質問するように心がけていきます本当にありがとうございました。