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メルケルさんって、理知的な偉大なヨーロッパの?

メルケルさんって、理知的な偉大なヨーロッパの政治家だった…という評価が定着してるように見えるんですが、もしあんな人が日本で首相を務めたら、ブーイングの嵐だったんじゃないですかね? リーマンショック後の不況期でも、ほとんど財政支出を拡大してないんですよね?それに他国の原発事故をちょっと見ただけで、自国の原発全面禁止ですよ?日本は自国内で事故が起こったにも関わらず、禁止どころか再稼働も進めてるんですよ? ドイツでは、なんでそれが許容されたんでしょうか?

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  • ベストアンサー
  • torimochi
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回答No.2

ドイツの原発廃止はメルケル政権の前、シュレーダー首相時代のドイツ社会民主党(SPD)と同盟90/緑の党(B90/Gr)の連立政権の時の政策で、チェルノブイリ原発の事故を受けてのものです。 第2次メルケル政権の時、SPDとの連立を解消した事で、脱原子力政策の見直しに踏み切り一旦は法改正しましたが、直後に福島原発の事故を受け、再度見直しを迫られたという流れです。 彼女の所属政党、キリスト教民主同盟(CDU)自体は、原発停止によるエネルギー不足の懸念を表明していますが、ドイツは福島原発の事故以後、緑の党が勢力を拡大しており、実の所、原発閉鎖の延長を求める声は多いんですが、ショルツ(SPDとB90/Grの連立)政権下では実現は難しいでしょう。 また、ドイツの電力事業は1998年の電力自由化以降、スウェーデンのバッテンフォールやフランスのEDFといった国外の国営企業の比率が高くなり、合併で生き残ったドイツ4大電力会社のうち2社が外資系企業という結果になりました。 これはEU加盟国の中で独り勝ち状態のドイツへの圧力も影響していますが、要は、ドイツ国内では電力事業の多くを整理またはEUの他の国へ売却したという事で、EUのエネルギー取引と相まって、老朽化した原発を停止しても、電気をシェアしている限りは、ドイツ国内への影響は最小限になるような体勢が既に出来ているという事です。 経済については、春にショルツ首相が中国を訪問し習近平国家主席と会談を行いましたが、ドイツは中国との経済依存度が高いという現実があります。 地政学的に中東諸国を挟んでいるので、中国が経済発展しても大きな軍事的脅威にはならないという優位性ゆえの事ですが、エネルギー問題の多くを他国に依存し、かつ軍事的緊張が高い国に投資出来るという状況は、日本とは立ち位置からして違うと言えますね。 メルケル政権に関しては、移民問題を筆頭に批判の声もありますが、ドイツ国内では概ね評価される結果だったと言えるでしょう。

rameznaam
質問者

お礼

大変詳しく教えていただき、お二方とも、ありがとうございました!

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その他の回答 (1)

回答No.1

メルケルは東ドイツの出身ですので、根底には共産主義の精神があります。ドイツは戦争責任について、戦勝国の言い分を受け入れながら、国策を決めていたように思います。平和、人権、環境の問題については、日本のリベラル政党の訴える政策に近い発想ではなかったかと思います。 原発で言えば、とにかく核の問題が経済よりも重視される世論の中での政権運営でした。そこでドイツは原発を全廃しても電力不足にならないように、原発大国のフランスから電力を買い取って賄っています。フランスにしてもドイツからの電力料金が収入になりますので、ドイツの原発停止は望むところです。フランスの絡みもあり、ドイツの政策の二面性が報じられることはありません。世界経済はこのように回っているのが現実です。 私は基本的には再稼働に賛成しますが、原子力規制委員会を始めとする国の原子力政策があまりに杜撰で非科学的な理論で進められているようなので、心配を払拭できません。「安全」以外の何か臭うような気がしてますが、それが「利権」に思えてなりません。

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