醍醐味
牛乳歴史クイズの質問第3弾です。
http://www.zennyuren.or.jp/chisiki/kentei/rekisi_01.htm
上記サイトに、
「『醍醐(だいご)というのは、乳を精製して得られる最上の美味なるもの』と言ったのは? 」
といふクイズがあります。解説は、かうです。
『 お釈迦様 』
仏教の教典である【涅槃経】には、 「従牛出乳、従乳出酪、従酪出酥、従生酥出熟酥、従熟酥出醍醐、醍醐最上、若有服者、衆病皆除」との記述があり、修行の過程を『牛より乳を出し、乳より 酪を出し、酪より 生酥を出し、生酥より 熟酥を出し、熟酥より 醍醐を出す。醍醐は最上なり。もし服する者あらば衆病皆除く。あらゆる諸楽ことごとくその中に入るがごとく仏もまたかくのごとし。』と乳製品の製造過程に例えて、釈迦の修行及び教法をといています。
後年、お釈迦様はその体験に基づいて、牛乳や乳製品は、『食料となり、気力を与え、皮膚に光沢を与え、また、楽しみを与えるもの』として賞賛しています。 『醍醐』というのは『乳、酪、生酥、熟酥、醍醐という五の第五。乳を精製して得られる最上の美味なるもの』の意で、同時に仏教の最高真理に例えられています。今日いわれる『醍醐味』も、ここに由来しています。
私註1:「従酪出酥」は「従酪出生酥」です。
私註2:「あらゆる諸楽」は「あらゆる諸薬」です。
私註3:「食料となり、気力を与え、・・・」の出典は『スッタニパータ』297です。
私註4:「後年、お釈迦様はその体験に基づいて」とありますが、『涅槃経』は死が近づいたときの話であつて、「食料となり、気力を与え、・・・」のほうが、先です。時系列が逆になつてゐます。
ほんとうに、涅槃経のことばが「お釈迦様」のものなのかどうか、私は疑問に感じますが、このたびはそれは問ひません。
「醍醐」とは本来「味」のことなのですか。
私には、「薬」としての効果を述べてゐるやうに読めます。
お礼